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鎧を脱いで自然体で!
 今月29日に開催するSPAC月例研究会『オムニチャネル対応ロジスティクスVMD総研究』の参考にとスタートトゥデイさんにお願いして習志野のZOZOBASEを見せてもらった。EコマースではDCの運営効率、とりわけピッキングヤードの機動的オペレーションが要となるからだ。
 13年10月に稼働したZOZOBASEはプロロジスパーク習志野の一番奥の海沿いに新設された5階建て延べ3万3000坪のDCで、年間3000〜4000億円の商品取り扱いキャパがある。入荷のトラックは螺旋スロープで5Fの入荷ドックに入り、同フロアで数量検品(色/サイズのサンプルは採寸、撮影に回る)を経て4F〜2Fのピッキングヤードに適正配置され(機動運用されているようです)、1Fの出荷ヤードで梱包されてヤマト運輸の運用する出荷仕分けヤードを経て顧客に発送される。今日の通販対応DCの模範的なレイアウトで、快適な休息室や食堂なども備わっている。
 出迎えてくれたのはチェックの開衿シャツに短パンの前澤社長で、『ちょっと寄ったわ』という構えない自然体にこちらもリラックス。取締役の大蔵さんの案内で前澤さんたちとご一緒に一時間ほどで一周したが、アマゾンDCのようなハイテクずくめというより人の動きを重視した極めて現実的機動的なオペレーションで、DC現場と経営の距離をまったく感じなかった。事業規模は大きくなっても組織は階級化しておらず、風通しの良い若い会社っていいなと実感させられた。
 そんな事を思うのは、ファッション業界でも社内組織が複雑化して本社と現場(店舗やDC)が階級分化し、世代を問わず鎧を着込む経営者が多いからだ。社外の競争に加えて組織内の階級闘争に晒されれば鎧も着たくなるのは解るが、それでは周囲も身構えてしまう。本質的な問題は組織の在り方で、幹部が覇権を争い現場が収奪される「蟹工船」体質に陥っては誰も幸せになれない。
 堀江貴文さんのサイト「HORIEMON.COM」での堀江さんと前澤さんの対談では鎧を着ない自然体の強者同士の生き様が馴染んでいたし、雑誌での田原総一朗さんとの対談で堀江さんが『気を抜いていない経営者はソフトバンクの孫正義さんとユニクロの柳井正さんとスタートトゥデイの前澤友作さんぐらい』と発言していたのが印象に残る。『鎧を着ない自然体でも気は抜かない』のが堀江さんのお眼鏡に適う経営者なのだろう。
 針鼠のような警戒心剥き出しの鎧を着込む経営者には周囲も構えるから情報も偏り判断を誤りがちで、本人も周囲も疲れてしまう。トップをそんな状況に追いやった(自分がそうしてしまったケースもあるだろうが)組織体質そのものが企業の明日を閉ざすのは明白だから、まずは鎧を脱げる組織体質への改革を急ぐべきだろう。鎧を脱げない経営者は前澤さんや堀江さんと一献傾けてはどうだろうか。

 2014/05/23 11:36  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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