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日本的クルーズって?
 日本ではほとんど見られないが、欧米ではクリスマス前から「クルーズ」というリゾートコレクションが立ち上がる。まだ雪も残る都会を脱出して南海のリゾートを楽しもうという提案だが、日本では芸能人や一部の金満家に限られる例外的なライフスタイルに留まっている。そんな日本でも、初春の寒いうちから春アウター下で夏物やリゾートウェアを楽しむ「日本的クルーズ」が広がりつつある。欧米のコレクションシーンではコート下に水着を着る危なげな提案も見られるが、「日本的クルーズ」はもっと切迫した業界事情が火を付けたようだ。
 売れ筋後追いのQRが競われる日本市場では先行開発ブランドのブルーオーシャンが短く、逃げ切りを図って初夏物や夏物、ひいてや晩夏物まで早期投入する傾向が年々強まり、GWまでに春夏企画を投入し尽くしてしまう結果、GWが明けたら売場が鮮度を失ってプレセール状態に陥ってしまうのが近年の実情だ。と言う訳で、まだ雪も残るうちからスプリングコートやスタジャンなど春アウターの下でキャミソールやブラトップ、ショーツやリゾートスカートなどの夏物を楽しむファッショニスタが増えて来たのは良いのだが、いったい何処で着ているのだろうか?
 春に多少「日本的クルーズ」が盛り上がってもGW明けの商戦が尻窄みでは通期の商売は旨味を欠く。夏バーゲンを後送りしても、その間を埋めるプロパー企画を欠いてはセール待ちで売上の低迷は避けられず、結局はシークレットセールやフライングセールが横行するだけだ。埋めるとすれば晩夏企画しかないが、プロパーを押し通すのは苦しい。結局の所、世界のファッション都市と合わせて6月半ばあるいは末からセールを始めて短期で売り切り、7月半ばからトレンド鮮度のある初秋企画を立ち上げてテストマーケティングと先物受注会に励むのが正解だと思う。
 2014/02/25 09:11  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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