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提供方法の革新がない!
 次々と開発される新業態を見ても、一部の雑貨業態を除いてはインパクトが感じられない。テイストやライフスタイルを提案して衣料品に服飾雑貨や生活雑貨を加えれば‘新業態’が出来てしまうという発想はいかにも安直で、購買スタイルを一変させる「提供方法の革新」を欠いている。
 提供方法(=購買スタイル)革新の肝は陳列と物流と決済だ。
 陳列にはプレゼン機能の「出前」と在庫機能の「元番地」があるが、店頭では「出前」さえ在れば「元番地」は必ずしも必要ではない。「元番地」を置けば店要員に品出し/品戻し/陳列直しなどの作業が発生するし、顧客には在庫探しとレジまでの物流、さらには自宅までの物流が要求される。店頭陳列を「出前」だけにすれば店要員にも顧客にも不要な作業が発生せず、購買(=販売)労働が極小化され、運営経費を圧縮して売価を下げる事が出来る。
 「フライングタイガー」には不完全ながら「出前」特化パビリオン陳列が見られるが、タグカード持参方式かNFC認識方式で顧客が商品を選択し、レジで現品を受け取るか自宅などへ配送してもらう方式に簡単に進化出来る。既に「アップルストア」や「IKEA」の家具類はこのパビリオン方式を実践しており、ほんのちょっとデジタル技術を加えれば画期的な提供方法に化ける。そんな視点で見れば、「ユニクロ」など化石的な不合理に満ちている。
 売る側と買う側の労働を極小化するという点でもEコマースは画期的だったが、オムニチャネルショッピングが一般化する中、店頭販売もそれに見合う提供方法の革新を迫られている。米国などで実証実験が始まった「デジタルキオスク」はワゴンビジネスを無人無在庫Eコマース化するものとして注目されるが、パビリオン方式のデジタル化と見れば店頭の提供方法も一変させる可能性がある。
 『業態開発が「提供方法の革新」を欠いている』という指摘をご理解頂けただろうか。『業態開発総研究』をテーマに明日開催するSPAC月例会ではそんな「提供方法の革新」にも踏み込むつもりだ。
 2013/11/27 14:11  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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