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日本型モノづくりの敗北
 最近読んだ「日本型モノづくりの敗北」(文春新書)という本は目から鱗の啓示が満載で、つい何度も読み返してしまう。湯之上隆さんという半導体技術者が書いた技術革新の空転を批判した書籍だが、半導体からPCやスマホ、TVや冷蔵庫、かつての零戦まで事例を挙げて解り易く解説している。
 彼の主張は『市場創造なき技術革新はイノベーションとは言えず、技術至上のモノづくりが日本の製造業を敗北に追いやった』と総括出来るが、マーケティングを先頭に『売れるものを作る』サムスンと技術開発を先頭に『作ったものを売る』日本の製造業を対比する下りは我ら業界にも通ずるものがある。
 自己目的化した‘クリエイション’は市場創造に繋がらず、産地振興を叫んでもモノづくり至上では市場は広がらない。サムスンではないが、『最初にマーケティング在りき』というスタンスが不可欠なのではないか。ゆえに、ブランドビジネスにはSPAロジック、とりわけ産地振興ではファクトリーダイレクトSPAが突破口になると提じて来たのだが、未だ地方名産品紹介的イベントに終始し技術至上で特攻する様には匙を投げたくなる。
 産地振興を本気で考えるなら、業界の免罪符的お付き合いに振り回される事なく、行政の焦点が定まらない中途半端な支援などあてにせず、マーケットを見据えてイノベーションを仕掛けるファクトリーダイレクトSPAに自力で取り組むべきだ。
 2013/10/30 10:35  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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