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10月末の店頭スタイリング動向
 今月も月末のSPAC研究会を控えてコーディネーターから店頭スタイリング動向報告が多数のカラースタイリングイラストを添えて上がって来た。毎月、レディスだけで34体ものイラストを揃えてタイプ別にスタイリング/アイテム/素材/カラー展開を詳細に報告してくれるので、私は有力商業施設をピンポイントで一周するだけで傾向が掴める。毎月のSPACレポートではこれらのイラストに詳細な説明を付けてタイプ別のMD展開動向をまとめ、ブランド別の前年比/販売効率のマップと合わせて全体傾向が掴めるように編集している。
 当社では毎月のスタイリング変化を検証して半年以上前に来シーズンの有望スタイリングテーマを設定し、シーズン進行に即したMDストーリーを組んでクライアントに提案しているが、それから二ヶ月ほど遅れて(メンズはほぼ同時期)開催されるコレクションシーンをチェックして修正するのはごく一部だから、かなりの精度だと自負している。今シーズンも日々、ウェブに載るコレクションをチェックしているが(便利になったものです!)、予想外の傾向はほとんど見られない。
 H&Mなど外資ファストファッション店の売場はコレクションシーズンのこの時期、シーズンの狭間でネタ切れ状態になりがちだが、今年はとりわけ魅力を欠いている。コレクションを先取りした新鮮提案はさすがにまだ投入されず、今シーズンの外れアイテムが捨て値で処分コーナーに溢れている。11月も半ばになればコレクショントレンドを反映したホリデイ企画が揃って勢いを回復し、12月に入ればクルーズ企画も投入されてネタ切れの国内勢を圧倒するのだろうが、今の店頭は鮮度を欠いている。
 109やルミネエストなどに犇めく国内ファストファッション店も外資とは異なるローカルトレンド(モノトーンのツィーディな布帛セットアップやニットアウター)が氾濫して同質化しているが、自社開発の計画MDで完成度の高い商品を提案するブランドは来春夏のトレンドを先取りした梅春企画(欧米流に言えばホリデイコレクション?)を揃えて顧客を惹き付けている。暖かそうな獣毛混起毛素材と透けるクリアな素材を組み合わせて白やライトグレー、サックスやミントなどのパステルカラーでハーモニックに構成したスタイリングは品質感も鮮度もあり、売れ筋追いの継ぎ接ぎMDで乱れた周辺店舗の中でキラリと輝いている。ブランド別の販売数字を検証しても、伸びているのは皆、素材から開発する計画MDのブランドばかりだ。
 2013/10/24 10:03  この記事のURL  /  コメント(1)

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コメント

はじめまして
ファッション業界を離れて7年ほど経ちますが
いつもブログを拝見させていただいてます。
小島様のことは言うまでもございませんが
このイラスト素晴らしいです。
イラストが素晴らしいのか?
スタイリングが素晴らしいのか?
とにかく凄いと思います。
パリのデザインオフィスでも発信できるのではないでしょうか!
Posted by:kims  at 2013年10月24日(木) 22:56


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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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