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「探す楽しみ」と言われても・・・
 クライアントが今春から始めた新業態を見に行った時、分類も陳列も解り難かったので販売員さんに尋ねたら『探す楽しみを狙って敢えて解り難くしています』と応えられてしまい、このままでは多店化は難しいのではと思ったが、余計な助言でクライアントの機嫌を損ねるのもメリットがないのでそのままにしている。最近の経営者は真摯な助言に耳を傾けるどころか、怒って契約を切られるのが関の山なので、もう直言はしない事にした。
 きちんと分類整理し棚割りや色順にこだわる正統派は今日、むしろ少数派で、ヴィレッジバンガードやドンキホーテのように敢えて混乱した陳列にして「探す楽しみ」を訴求するのが若者に享けているという世相だが、実態は流通業の技術的退化に過ぎない。実際、ヴィレッジバンガードは不振在庫の滞貨に苦しんでおり、商品回転は年1.49回に留まる。ドンキホーテは食品が三割り近くを占めるから年4.75回とややましだが、量販店としてはかなり低い(いずれも直近決算公表値)。
 「探す楽しみ」は逆に言えば「探さないと見つからない」わけで、買う側にとっても売る側にとっても非効率な陳列手法と言わざるを得ない。商品回転ではっきり答えが出ているのだから、安易に真似すべきではあるまい。ましてや分類や陳列の基本を学ばない言い訳に使われるのは如何なものかと思う。
 2013/07/24 09:09  この記事のURL  /  コメント(1)

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コメント

突然失礼いたします。
都内で書店に勤めているリュウと申します。
昨年からブログを拝見しております。

今日の記事は、書店業界について自分が感じている漠然とした思いを、
明快にご指摘されており、
業界を超えて、自分の中でおおいに賛同するところがありました。

その勢いのまま休眠状態だったブログを再開させてしまい、最初の記事としてこちらの記事を紹介させていただきましたので、ご報告させていただきます。
(http://atrium1.blog9.fc2.com/)

ブログには不慣れなもので、もし気になる箇所がございましたら、
どうぞご連絡くださいませ。

それでは失礼いたします。

Posted by:LIEU  at 2013年07月24日(水) 23:54


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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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