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ローカルブランドは使えない
 中国の大手繊維企業、山東如意科技集団はレナウンの第三者割当増資を引き受けて出資比率を41%から53%に拡大し、レナウンを連結子会社にする。レナウンは2010年7月に同集団から40億円の出資を得てレナウンのブランドによる中国事業拡大を図ったものの知名度の低さも災いして苦戦が続き、同集団から新たに29億円の出資を得て日本国内事業の拡大に転じる。
 2010年の資本提携後、同集団の依頼でレナウンのブランドの中国市場における市場性をアドバイスする機会があったが、私の判断は『日本のローカルブランドに過ぎないレナウンのブランドは中国市場では無価値で、投資は水の泡と消える』であった。当然ながらレナウン経営陣の反発を招き、当社が実務に関与する事はなかったが、結果は私の判断通りとなった。中国市場で受け入れられなくても日本市場なら拡大出来るという判断も裏付けがなく、急激にグローバル化する国内市場でローカルなレナウンのブランドが拡大出来るとは到底思えない。中国で売れないブランドは日本でも売れない時代なのだ。
 中国事業の失敗にも拘らず、強かな中国企業にさらに29億円も投資させるレナウン経営陣の交渉力は高句麗的マジックと言うしかないが、山東如意科技集団には日本のローカルブランド企業に大枚を投資するぐらいなら『糸から製品まで』貫徹出来る自社の強みに投資する方がよほど賢明だとアドバイスしたい。11年に同集団の株式3割を取得して提携のお目付役を担って来た伊藤忠商事はグローバルなブランドビジネスに精通しているはずだから、いずれ英断を下すのだろう。
 2013/04/15 09:06  この記事のURL  /  コメント(1)

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コメント

私も小島さんの見解に同意します。
この所、何を血迷ったか、アーノルド・パーマーのカジュアル版の直営店を随分出店しました。
多くの商業デベロッパーも、折からのテナント不足と賃料欲しさに新設SCを中心に出店してましたが、売上の方はさっぱりですね。
そもそも商品企画自体が、一体誰をターゲットにしたのかさっぱり解りないから、売れなくて当然?
今さらレナウンのモノづくりに期待はしませんが、もはやかつてのようにイチ早く、日本市場にJクル―やジェラーニを引っ張ってきたような、感性の鋭い社員はいないんでしょうね。
最もそれをやるのは伊藤忠の仕事か?
Posted by:カリスマDV  at 2013年04月16日(火) 01:38


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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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