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ユニクロ独り勝ち
 直近の販売成績を見ても決算報告を見ても、皆が失速/低迷する中でユニクロ(ファーストリテイリング社国内事業)の独走が際立っています。5月も他のカジュアル企業の既存店が総べて前年を割っている中、ユニクロだけが7.9%増と独走。いったい、何がこの情況をもたらしているのでしょうか。
 景気後退と諸物価高騰という暗い御時世下で生活防衛意識が高まる中、‘高品質低価格ニューベーシック’というユニクロの本質が評価された、というのが一般論ですが、ユニクロ自身の急ピッチな進化も大きな要因と考えられます。商品企画やデリバリーの精度向上にプロモーションとVMDが上手く連動し、多彩なアーチスト達とのコラボなどを次々と打ち出して話題を振りまき、やる事が洗練されてメジャーイメージが際立った、と評価されます。加えて、未だ離陸し切れないとは言え海外事業展開によるブランドイメージのグローバル化も著しく、同社のブログ・プロモーションが米国「ワン・ショー」の広告大賞を受賞した事もあって世界的な評価が高まり、今やGAPやH&Mと並ぶグローバルSPAと認知された感があります。そのようなブランディング効果も国内の支持層を拡げていると推察されるのです。
 快走するユニクロですが、心配がないわけではありません。国内関連事業(買収した他企業とgu)はどれも業績低迷を脱しておらず、戦略もマネジメントも首を傾げる事ばかり。一点突破全面展開とは行かないようです。加えてグローバル化著しいユニクロの商品にはモードやトレンドが色濃く加わり始め、ベーシックという枠を逸脱しかけています。H&Mを意識し過ぎという感があり、本来のポジションからズレてしまうのではと危惧されます。その路線が明と出るか暗と出るか、9月にH&Mが上陸すれば回答が出るでしょう。
 2008/06/05 11:15  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール

小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。

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