« 前へ | Main | 次へ »
ハイテクなクリエイション?
 月末のSPACを控えてコーディネーターから上がって来た最新スタイリング報告のカラーイラストを見ていると、「キレイ&カラフル」「スリム&モード」なニュートレンドと「ナチュラル&ワーク」「レトロ&ガーリー」「クラシック&エレガンス」なオールドトレンドが見事に二極化している。それが「革新」と「安心」の今のバランスなのだろう。毎日のように報道される内外のAWコレクションシーンでも意外と「レトロ&クラシック」が主流で、尖った「ミニマル&モード」は一端に過ぎない。
 時代の先端を嗅ぎ取るはずのクリエイター達は再びクラシック帰りすると見ているのか意外に鈍感なのか、ちょっと考えてしまう。久方振りのバブルに沸き立つトーキョーのクリエイター達はさぞやハイテク素材を駆使したミニマルモードを打ち出すかと思いきや、そんな兆しも見られなかった。せめて「初音ミク」や「きゃりーぱみゅぱみゅ」に着せたくなるような未来チックなスーパーカワイイモードを見せて欲しいものだ(個人的には「アレキサンダー・ワン」をハイテクキュートにして「初音ミク」に着せたい)。
 そんな嫌みを言うのは日本のハイテク機能素材開発は欧米を大きくリードしているからだ。先日の朝日新聞で紹介されていた「ガラスより強い透明な紙」などスマホの拡張ディスプレイ(画面がほぼ3倍になる)を実現する決定的ハイテク素材だし、ペナペナ薄布型のソーラーパネルや蓄電池はアパレルのモバイル家電時代を開くと期待される。薄くて軽くて温度調節や湿度調節が可能で、色彩や柄、透け具合も好みで変えられ、もしかしてソーラー発電や通信までこなすスーパーミニマルなアパレル家電がランウェイをリードするのも時間の問題で、「ヒートテック」が博物館に収蔵される日も遠くはないのかも。
 「クリエイション」とは過去のアーカイブを再編集して今日的価値を問うのではなく、画期的な技術革新に基づく新たなマーケットの創造であって欲しい。スティーブ・ジョブズによるiPhoneやiPadのような「クリエイション」をコレクションシーンに期待するのはお門違いなのだろうか。
 2013/03/25 09:07  この記事のURL  /  コメント(0)

コメントする
名前:
Email:
URL:
クッキーに保存
小文字 太字 斜体 下線 取り消し線 左寄せ 中央揃え 右寄せ テキストカラー リンク


コメント


« 前へ | Main | 次へ »


ブログ内検索
Web 検索
プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

リンク集
更新順ブログ一覧
最新記事

http://apalog.com/kojima/index1_0.rdf
QRコード
アパレル業界の情報満載の「アパレル携帯版」
右のQRコードで読み取ってアクセスしてください。こちらからも自分の携帯URLを送れます。 QRコード
月別アーカイブ