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本物のVMDは猫に小判か
 業界にはVMDと称する書籍やセミナーが溢れていますが、その99.9%はディスプレイを軸としたもので、「マーチャンダイジングの売場展開表現」という本来の目的を体現するものは皆無と言ってよいでしょう。私は1992年の『見えるマーチャンダイジング』、2004年の『ブランディングへの解る見えるマーチャンダイジング』と一貫して本来のVMDを提じて来ましたが、業界はディスプレイ紛いのVMDを大合唱するばかりで少しも進化していません。店頭に見るVMDもここ数年は退化気味で、洗練されたスタイリング表現やダイナミックな単品展開を見る機会は極めて限られ、セミナー用の参考写真にも困る有り様です。美しい色環配列や韻律のフォルムなどラグジュアリーブランドのごく一部に見られるのみで、在庫置場然とした汚い売場ばかりで悲しくなります。ブランディングと消化回転に直結する売場再編集運用など幾ら訴えても顧みられないのが実情です。
 半期毎に開催している『ブランディングへのVMD技術革新ゼミ』が6月12日に迫っていますが(御案内はこちら)、当社の他ゼミに較べれば人気はいま一つで、長年かけて確立した技術体系を業界に普及できない徒労感に落ち込んでいます。「マーチャンダイジングの時系列な展開表現を基本に、ルック展開/単品展開の様々な技法から洗練のカラー/フォルム陳列技法まで駆使してブランディングと消化促進を図る」というのが当社のVMD体系であり、配分・補給・店間移動の消化管理体系とも連係するもので、ディスプレイなどごくごく一部の領域にしか過ぎません。活用して頂けば消化促進はもちろん、ブランディングやロジスティクスも確実に改善出来る画期的な技術体系なのに、「猫に小判」という事なのでしょうか。

国内ブランドでは例外的に洗練されたVMDで適確にスタイリングを表現している“スマートピンク”
横森美奈子さんの美術的センスは頭抜けていると思います。


 2008/05/26 13:02  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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