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丘の上の百貨店に学ぶ事
 新宿の某百貨店から毎週のようにDMやカタログが届くけど、モードだラグジュアリー
だと時代の気分とずれた提案ばかりで関心が持てない。確かにブランド揃いは突出しているけどモードとコンサバの両極ばかりでライフスタイル感に合ったブランドがまったくなく、各ブランドの品揃えも売れ筋に限定されバラエティを欠いている。売場は何時も混雑しているし駐車場に入るのも大変で、「手早く沢山買って早く帰ってくれ」とせっつかれる感じもあって疲労困ぱいしてしまう。顧客にあまり親切ではないし小奇麗な格好もしなければならないから、よほど必要に迫られない限り行きたくない。我が家のように年間百数十万円しか買わない客は下客扱いで(何百万円も買う客が山程いるのでしょう)、妻がちょっと買い過ぎた後はハウスカードの使用を断られた事も度々で頭に来る。いっぱい買っても(ほんの20万円弱でしたが)駐車料金を請求されるし、売れ過ぎて顧客を大切にしなくなった体質は如何なものかと思う。
 そんな新宿の某百貨店に較べれば、渋谷の丘の上にある某百貨店には本当に大切にしていただいて好感を抱いている。高級住宅地を背景にした上質な店だが不要な気取りがなく、普段着でも気楽に出かけられる。何時もそれほど混雑しておらず、親切で隅々まで気配りが行き届いているから、何時出掛けても快適だ。外商の担当者と顔が通じているのも心強い(計算づくのポイント制とは温もりが違う)。隣の文化村の出し物も充実しており、御近所の高質なコミュニティセンターとして重宝している。我が家の出費は新宿の某百貨店の倍近いのではなかろうか。とは言え、妻は三日に空けず食品売場にお使いに出掛けるものの、洋服を買う事は稀なようだ。私も妻との記念日や誕生日の贈り物は1階のエルメスやブルガリを愛顧するものの、洋服は買った事が無い。最近は大分改善されたが、時代かがった高齢者向きブランドばかりで今風の洒落たブランドがほとんどなく、買いたくても買うものがないのが実情だ。やむなく、混雑する新宿の某百貨店に根性入れて嫌々出掛ける事になる。
 そんな丘の上の百貨店がちょっと前、新宿の某百貨店と提携してファッションMDを指導してもらう事になった。これで少しは洒落たブランドが揃うようになるかもと期待する反面、新宿の某百貨店のように「手早く沢山買って早く帰ってくれ」とせっつく不親切な店になったら嫌だなとも思う。少しは今風なブランドも揃えて欲しいが(もっと高質なライフスタイル感のあるブランドであってモードなブランドではないはず)、これまで通り、ゆったり上質な日常を親切に提供する店であり続けて欲しい。顧客目線で見るなら、新宿の某百貨店が丘の上の百貨店に学ぶ事も多いのではないか。
 2008/05/13 11:04  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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