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「神話」とはとかく怪しいもの
 原発の安全神話が「神話」でしかなかったように、日銀の金融緩和による景気刺激効果ももはや「神話」でしかないのだろうが(榊原英資氏の「日本経済(円)の真実」は必読)、我ら業界にも怪しげな「神話」は尽きない。
 そもそも「神話」とは時代の為政者や権力者が自らの都合の良い歴史を捏造したものであり、「記紀」など粉飾と暗喩に脚色された文学書でしかない。戦前はもちろん今、目の前で起きている政変劇さえ真実は解らないのだから、ジャーナリズムのなかった古代の歴史など「神話」の域を出ない。韓国や中国で教えられている歴史は政治的な「神話」に過ぎないし、私たちが学校で習った歴史も相当にいかがわしい物だ。そもそも歴史とは「神話」の捏造を解き明かす推理でしかないと割り切れば、小林恵子氏のような壮大な半島と列島の古代史も見えて来るのだろう(当たらずとも遠からぬ真実かも)。
 我ら業界の「神話」は消費者に受け入れられて来た「ブランド神話」、業界人に定着した「企業神話」、そして企業内だけで信奉される「思い込み神話」の三つだと思うが、グローバル化とハイブリッド化が急進する今日のマーケットでは「神話」の崩壊は思いのほか速い。ガラな等身大ブランドの神話があっけなく崩れ、企業神話の神通力も怪しくなる中、「思い込み神話」に囚われて現実が見えなくなっている経営者も少なくないと思われる。
 どうせ「神話」は捏造するものだから、現実の変化を直視してグローバル&ハイブリッドな手法で「新世代神話」の捏造に注力するしかないが、「企業神話」は地道な実績と信頼の積み上げによってしか成り立たない。こんな時代だからこそ、『顧客や取引先を裏切らない誠実な商人』という「企業神話」が希求されているのではないか。
 2012/12/18 10:00  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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