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MDとVMDの退化に警鐘
 VMDとは、計画された面と時系列の展開にほどほどの期中企画を加えて元番地と出前の配置を組み、VP誘導で個々のコーナーやラックに、階梯誘導でラック内の個々の商品に顧客の購買プロセスを誘い、販売消化動向やスタイリング動向に対応して週単位に再編集してルック提案と出前を組み替え、プライシング訴求と店間移動も加えて消化を促進して行く営業実務を基本に、提案するコーディネイトのテイストミックスやフィット、陳列のフォルムや色配列、店舗環境と照明演出でブランディングを訴求するものだと考えるが、果たして業界の認識と一致しているだろうか。
 面と時系列の設計を欠いたり期中企画の比率が高まり過ぎると売場が継ぎ接ぎになってVMDのシナリオが組めず、単品集積と出来合いのルック訴求をディスプレイで化粧するしかなくなるが、これでは販売訴求もブランディングも期待出来ない。面と時系列のMD展開をきちんと組まないまま際限なく期中企画を投入して52週運用する継ぎ接ぎMDが業界の主流となり、VMDもそれを前提とした現場のやっつけ仕事やお化粧ディスプレイに堕落した業界の現状はグローバルなブランドビジネスの常識と大きく乖離しており、悲しむべき文明の退化と言わざるを得ない。そんなガラパゴス体質のまま、昇り行くアジア市場で成功出来ると考える風潮は理解に苦しむ。
 退化の潮流に飲み込まれ、あるいはガラパゴス的隘路に陥り、村の論理に終始してグローバルな戦いから脱落して行くファッション業界の姿は家電業界とも重なって見える。VMDの進化には面と時系列のMD設計が不可欠であり、MDやバイヤーの意識改革と技術的研鑽が急がれるが、何より経営者の意識改革が先なのではないか。
 2012/12/14 10:30  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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