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‘面で魅せるMD’を組もう
 日本では売れ筋後追いのQRが蔓延して継ぎ接ぎのMDになり、季節毎のフェイス切り替えが曖昧になって売場の鮮度が損なわれ、QR商品の同質化で値崩れと期中セールが日常的となって期末バーゲンも前倒しが進行し、「バーゲン正常化」の無謀な試みが混乱を招く事態を引き起こしたが、NYの「Jクルー」店頭などを見ると季節毎にフェィスがきちんと切り替わり、常に売場の鮮度が保たれている。とは言ってもNYのバーゲンは前倒しが進行している日本よりさらに早い。11月末のブラックフライデー(サンクスギビングデイの翌日)を皮切りに秋物セールや冬物のキックオフに拍車がかかり、クリスマスの翌日から冬物バーゲンに突入してしまう。
 米国小売業に特徴的なのがキックオフで、立ち上げ直後の商品を20%程度オフして先物需要を喚起する。これはシーズンコレクションを組んで計画生産するSPAでは不可欠で、計画通りに販売消化してフェイスを切り替え、期末処分にかかる商品を圧縮して粗利益を確保する常套手段となっている。売れ筋後追いQRが期中セールと期末バーゲン前倒しをもたらすのが日本流とすれば、計画MDのフェイス切り替えをキックオフで強制遂行するのが米国流(正確には米国のブランドビジネス流)と言えよう。
 どちらが正解かはビジネスモデルにも拠るが、きちんと構築されたフェイスを計画通りに切り替えて行く方がフェイスが継ぎ接ぎにならずMDを面で訴求出来、期中セールの乱発や期末バーゲンの前倒しも少なからず回避出来るのではなかろうか。
 それ以前にブランディングという視点に立てば、醜く継ぎ接いだ売場より美しく面で構成された売場の方が優位に決まっている。現場が誇りを持ってブランディングしていくには計画MDの面展開と季節毎のフェイス切り替えが不可欠だと思うのだが如何だろうか。そんな想いで企画したのが11月7日に開催する当社の「マーチャンダイジング技術革新ゼミ」なのだが、想いを同じくする業界人は限られるのが実情だ。継ぎ接ぎではない‘面で魅せるMD’をどう組み、どう消化回転させて行くのか、基本から最新テクまでビジュアルに提示すべく準備を進めている。
 2012/10/29 09:09  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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