7日土曜日にE350・4MATICステーションワゴンを飛ばしてイオンおゆみ野SCまで行って来ました。同SCは富士南SC、仙台泉大沢SCに続くマックスバリュー核ライフスタイルセンター第3号で、富士南の予想外の大健闘を聞き、開店したら是非見たいと思っていました。
京成千原線の終点ちはら台のひとつ手前のおゆみ野駅から歩いて10分、県道磯辺・茂呂町線という立派なバイパスに面したイオンおゆみ野SCは商業面積24,000平米と小粒ながら、道路からミニ・イオンモール的外観がよく見え、この種の小型モールとは一線を画した高質な外観に期待が高まりました。パーキングのレイアウト/誘導とも適切で、ほぼ満車ながらスムースに駐車出来、ミニ・ドックランのついたペットシティ側からモールに入りました。ここで気付いたのが、こんなミニモールには珍しく客層のレヴェルが高い事。ヤングミセスの二人に一人はブランドバッグを持ち、カジュアルながら小奇麗にしておられました。駐車している車も外車や国産上級車が目立ち、豊かな緑区の住民が主なターゲットのようです。パーキングがモール前面に集中して全景が見渡せる理想的なレイアウトで、当然バリアフリー建築。身障者専用パーキングも用意されています。
モール内のレイアウトもまさしくミニ・イオンモール。昇降導線の配置やモール・デザインも秀逸で、最新のイオンモールかと見紛うほど。開店から2週目という事もあってモールは大変な人出で、家族連れやカップルで賑わっていました。テナントミックスも「癒し、楽しさ、心地よさ」というコンセプトを体現したもので、カジュアルアパレルやライフスタイル雑貨、その複合業態など、お馴染みの店に加えて新手ローカルチェーンや大手の開発業態もチラホラ。とりわけ注目はナチュラルライフスタイル複合の「メイプルファーム」で、水戸発のローカルチェーンながら米国の「アンソロポロジー」を思わせます。その隣にあるレザーグッズの「ALZUNI」のVMDは出色です。その向かいにあるドロップ(ポイントの別働隊)の「early and」はナチュラルカジュアル本流ながらSPA臭い平板さに失望しました。2Fでは「ジーンズショップOSADA」の力入ったストアについ惹き込まれました。「ライトオン」と原点は同じなのに、ナショナルチェーン化していない味の濃さとバラエティが新鮮でした。タカキューのシャツシングルライナー「SHIRTS CODE」も若々しいデザイン性に好感が持てました。アクセサリー&服飾雑貨の「アラベスク・バザール」も楽しいですね。
計画的に大規模開発された高質な住宅地を背景としたコンパクトながら高密度な心地よいライフスタイルセンターで、立地/レイアウト/建築/モールデザイン/テナントミックスとも望外に高水準。安手なエセライフスタイルセンターが多い中、本物のコンセプトと完成度に脱帽しました。ここは売れるでしょう。
それに対して隣駅のちはら台から歩いて15分、イオンおゆみ野SCからは1.5kmほど南に位置するユニモちはら台は悲惨でした。規模はイオンおゆみ野SCの倍(商業面積48,000平米)もあるのに性格が曖昧で建築は露骨に安手。モールデザインも劣悪でテナントミックスにもストーリーがなく、埋め切れなかったのか仮設店舗のような店もちらほら。昨年の9月8日に開業したばかりなのに、もう撤退店舗が続出。その跡も“カミングスーン”などと小奇麗に覆ってもおらず、パネルを立てただけという惨状。週末なのにモールイベントも賑わいもなく(イオンおゆみ野SCは地元高校生チアガールのイベントで盛り上がっていました)、どんより暗い雰囲気に逃げ出したくなりました。
道路から一段沈んだ立地でちはら台公園の森に隠れ、ちはら台駅方向から来るとまったく見えないまま通り過ぎてしまいます。道路から直角に長くレイアウトされた建築で駐車場も分散してスケール感がなく、イオンおゆみ野SCよりコンパクトなネバフッドSCに見えてしまうのです。サーキットモールとは言えコアの吹き抜けや昇降導線が弱くダラダラと一周しているだけで、魅力的な店が少ない事もあって途中で戻りたくなってしまいます。豊かな緑区と言うよりローカルな市原市を向いた性格で、地味で安っぽい印象は否めません。立地/コンセプト/建築レイアウト/モールデザイン/テナントミックス/営業運営とも劣悪で勝ち目は無く、半分の規模でしかないイオンおゆみ野SCに客は流れてしまうでしょう。
SC開発には立地/コンセプト/建築レイアウト/モールデザイン/テナントミックス/営業運営と多様なノウハウが不可欠で、それらの優劣で規模の差を超えた逆転も起こり得るのです。この両SCの明暗はSC開発に当たる者すべてが直視すべきと思います。小が大を制したちはら台の闘いを是非、実見して下さい。