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求む顧客納得度
神戸東京と毎週行き来するようになって十数年が経過しますが、ここ7年ほどは赤い翼のお世話になっています。

 東京出張に備えて、新幹線の新神戸駅まで時間距離が15分の立地に家を建てたのですが、今となっては新幹線のお世話になるのは年に十数回ほどです。

 若い頃は、まとまった3時間がとても有意義に感じられました。分厚い本を読破するにも、爆睡するにもちょうどほどよい時間であり、体力がそれを支えてくれていました。しかしながら、4度目の年男にとっては、もはやまとまった3時間は苦痛以外の何者でもなく、もっぱら空を使って移動するようになりました。

 2月3月と神戸羽田便が、737の小型機に変更になり、少々窮屈な思いをしていました。クラスJの座席が約半分に減少し、通路も二本が一本になったので、快適性は格段に落ちていました。神戸便は稼働率が低いので効率化のためかなぁと想像しながら利用していると、4
月になってもとの767型に戻りました。

 頻繁に利用しているので、ステータスカードは最上級の私ですが、機種変更の趣旨と経緯についての説明を受けたことはありません。ホームページをくまなく探せば情報はあるのかもしれませんが、顧客にそれをしろと言うのでしょうか?

 737は旧JAS便だったので、CAの制服はJALとは異なる赤い服のままです。マニュアルも統合されていないのか、離陸前のドアモード変更の際も、片や“アームド”片や“オートマティック”という言い方のままです。

 入り口に置いてある新聞の順番も、便によって微妙に異なります。朝は日経しか読まない私は、それが右にあったり左にあったり真ん中にあったりすると混乱してしまうのです。

 帰りの羽田発の神戸行きは、20:15ということもあって、使用機材の到着遅れがしばしば発生します。22:30前後の帰宅が遅れることは顧客にとって決して快適な状況ではないのですが、そんなときにも、出発遅れを詫びる掲示の隣のパネルには、「出発時刻の10分前には搭乗口に…」と10分がことさら大きく表示されたサインがついたまんまです。

 全てがよどみなく連鎖した真の顧客満足(ストレスフリー)を提供してくれるときは、いつ訪れるのでしょうか?大きな満足を求めているわけではないですが、あたりまえの納得をさせて欲しいというのが顧客の気持ちです。

 皆さん、自店舗の足元を見直して見ましょう。
 2009/04/08 20:07  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)
コミュニケーションPPM
コミュニケーションをテーマにした新入社員研修で「メラビアンの法則」が一貫した参照ロジックとして示されました。

 1971年、米国の心理学者アルバート・メラビアンが提唱したもので、私達の他人からの情報の受け止め方は、55%が視覚に頼り、35%が聴覚で、7%が言語情報に依存するというものです。

 視覚は見た目やボディランゲージが、聴覚は声の大小やトーンが、言語情報はワードそのものが、その構成要素になります。視覚が主に右脳中心に、言語が左脳中心に、聴覚が右脳と左脳の両方に影響を及ぼすと考えることもできます。

 ビジネスの場面で、言語情報のみで情報伝達を行う場合に、日々のメールやビジネスレターや報告書などがありますが、たった7%の影響力でしか伝えられないので、細心の注意を払うべしという教えや、その他の聴覚や視覚に訴えるコミュニケーション能力が伴わなければ、せっかくの言語情報が台無しになったり、正反対に捉えられる虞もあるので、視覚や聴覚に働きかけることを決して疎かにしてはいけないという教えに結び付けて、研修を進めてまいりました。

 まさに携帯世代の彼らは、どれだけ視覚や聴覚に働きかける能力を持っているのか、興味津々でした。ティーンの息子達の携帯の利用明細で、パケット以外の通話料がチャージされている月はごくまれにしかありません。すなわち、彼らは携帯は持っているが、それを使って話すということはほとんどしない世代なのです。

 限られた言語情報を補うために絵文字を駆使したり、女子高生文字が生まれたりしたのだと想像されますが、7%の枠の中で限りなく7%に近づくためのけなげな努力をしているように思えて仕方ありません。

 さて、当日の経過と結果はというと…。

 三日間のカリキュラムだったのですが、日を追うごとに彼らの聞く姿勢やグループワークに臨む態度、発表の仕方、質問の仕方に正の変化が表われました。

 人間として本質的にもっているものは何ら変わりがなく、時代背景に機会やきっかけがなかっただけのことだと強く確信いたしました。つまり、彼らに正しいきっかけと方向付けさえ示してやれば、間違いなく正しく期待する水準まで到達することができるということです。

 出展は明らかではありませんが、ファッションビジネスの店頭では次のようなポートフォリオがあると言われています。視覚83%、聴覚11%、触覚3%、臭覚1%、味覚2%。そこからVMDの重要性や、FAの接客態度はもちろんのこと、服装や髪型、お化粧まで手を抜いてはならないという議論に応用されたりします。

 いま、アパレル業界に決定的に欠けているのはメラビアンの法則で言うところの7%の言語情報ではないでしょうか?35%と55%の表現テクニックは皆、上手になりました。

 でも、大元の7%しかないかもしれませんが、言語情報に相当する“モノ”そのものの価値が陳腐化していては元も子もありません。そのことは、とっくに消費者に見抜かれています。

 ユニクロさんの価値の源泉は、その7%の部分にあんこがパンパンに詰まっていて、このたい焼きはお得だよねと思われていることです。

 2009/04/07 10:18  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)
エコバッグの証明
「エコバッグ型」と命名された今年の新入社員の方々と、今月はいくつかの研修をご一緒させていただいています。

 関心の高さを直接強く感じることはまだありませんが、参加態度はとても真っ直ぐで、日に日に顔の表情が締まってくる様子を拝見していると、そのことを間接的に体感いたしました。

 総じておとなしいという点は、まさにそのとおりです。「俺が、私が‥」とスタンドフレー的に前に出てくる人は、例年に比べてほとんと見ることができません。

 また、男性が比較的おっとりと構えていて、あらゆる場面でリーダーシップを発揮するのが女性陣に集中しているというのも今年の特徴でしょうか。

 現時点での上昇志向もそれほど強くないのかもしれませんが、研修期間中の変化率を観察していると、それは配属以降、徐々に芽生えてくるものだろうという期待があります。

 結構ハードなスケジュールで酷使しても、ちゃんと広げる(育てる)と意外に耐久性に優れており、活用次第で有用ということだということは、短い研修期間の共有に過ぎませんが、講師の立場から実感いたしました。

 社会経済生産性本部による本年の命名は、極めて的を射たネーミングと解釈です。

 新入社員を迎えられた上司先輩諸氏、彼らをちゃんと広げて(育てて)下さい。きっと期待に応える大きな人材に育ってくれることでしょう。

 2009/04/06 12:39  この記事のURL  /  コメント(2)  / トラックバック(0)
新年度スタート
本日4月1日、多くの新社会人が世に羽ばたく日です。

 今春は4社ほどの新入社員の研修の一部を担当させていただく予定です。総合商社、教育産業、メガバンク、ケーブルTVと業種業界は様々ですが、どんな出会いと感動が待ち受けているのか楽しみにしています。

 恒例の社会経済生産性本部による今年の新入社員の命名は「エコバッグ型」です。その意味するところは、環境問題や社会貢献に関心が高い一方で、総じておとなしく、上昇志向もそれほど強くないので、酷使すると長持ちしないが、ちゃんと広げる(育てる)と意外に耐久性に優れており、活用次第で有用ということだそうです。

 ある企業の新入社員の事前アンケートがそのことを裏付けています。何かで順位がつく場合に何番が一番満足か?という質問に対する回答の割合は、3番が41.6%、1番が15.8%、2番が14.5%で、平均は3.1番目という結果でした。4割の人々が3番で満足し、No1を目指したい人は6人にひとりしかいないという状況です。

 そんな彼らを、ちゃんと広げて育てる第一歩のお手伝い、心してかかりたいと思います。

 ファッションが好きで、モノを作りたくて、服を売りたくてという若者は、今も変わらずたくさんいてアパレル業界にいろんな形ブランドやお店に携わったり、入ってきています。

 一方で、アパレル企業の新卒定期採用は先細りのトレンドが止まりません。30代や40代の中堅の人材は、中途入社で異業種異業界からファッション業界に転職されて活躍されている人々にたくさん出会います。その世代では、間違いなく異種混合が行われているようなので安心です。(090324の神戸スピリットを参照してください)

 ところが、20代の若者世代が心配です。理科系や環境系、音楽系、エンジニアなどアパレルとは一見無縁の分野の異種が混合し、彼らをちゃんと広げて育てるということができていないと、これは業界全体の未来を考える上でとても深刻な問題です。

 新卒を定期的に一定数採用できない規模で独立した企業が存在していること自体が、社会的に生き残る要件を満たしていないと考えることもできます。もしくは、企業の枠を超えて人材を集めて広げて育てるという大きな視座が必要なのです。
 2009/04/01 09:10  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)
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プロフィール

北村 禎宏(きたむら さだひろ)
ファッションビジネスコンサルタント
アパレル企業での実務経験とMBAの経営理論を融合させ、クライアントの問題解決やアドバイザリー機能を提供。
「アナログ」と「デジタル」、「実践」と「理論」のハイブリッド型コンサルティング活動を実践するとともに、教育・研修事業も鋭意展開中。

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