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本性消費
洋菓子のベンチャー経営者から、「本性消費」という言葉を勉強しました。ネット通販の世界では、リアルと異なり本性消費が行われるのだそうです。大手ECモールのベストオブイヤーの常連でいらっしゃるので、説得力がありました。

 本性消費には大きく分けて三つの意味があります。第一に、その源泉が“性エネルギー”であること、第二に、苦楽を緩和してくれるような便益に人気が集中すること、第三に、第三者評価が的確に形式知化されていることから、見栄や衝動による消費が起きにくいことです。

 第一の点では、アダルト系や出会い系のサービスサイトの賑わいもさることながら、いわゆる女性がアダルトビデオをネットや携帯で頼んでいる現象や、広義ではギフトマーケットがその典型になります。

 第二の点は、お米や水などの重たいものや、必需品の定期購買などの消費がそれに当てはまります。そういえば、我が家にもやたら2ℓのペットボトルや健康ドリンクの在庫が積みあがっています。

 第三の点は、裏返すとリアル店舗の重要な提供便益のひとつに、売り手側からの評価や価値提供があり、冷静な第三者評価に基づく比較購買と言うよりも、衝動的な舞い上がり消費も、リアル店舗での買物の楽しさということもできます。

 携帯やネット通販も含めると、マーケットサイズが百貨店の売上を越えて8兆円という数字が発表されたことは記憶に新しいですが、「本性消費」の場がネット系と定義すると、不可逆的に有店舗の売上とカニバリゼーションが続くとは考えにくくなります。

 ネット通販の調子がいいので、猫も杓子もリアルと同じものをネットでも販売するという傾向が(特にファッションでは)ありますが、本当にそれでいいのか、一考が必要です。

 クリック&モルタルと言われて久しいですが、「本性消費」vs「仮面消費」というフレームワークにファッションビジネスの有店舗とネットの棲み分けと相乗効果を紐解く鍵があります。

 2009/07/30 14:50  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)
プロフィール

北村 禎宏(きたむら さだひろ)
ファッションビジネスコンサルタント
アパレル企業での実務経験とMBAの経営理論を融合させ、クライアントの問題解決やアドバイザリー機能を提供。
「アナログ」と「デジタル」、「実践」と「理論」のハイブリッド型コンサルティング活動を実践するとともに、教育・研修事業も鋭意展開中。

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