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14.7ozの快感
デニムのヴィンテージ生地を世に出している岡山県は児島のテキスタイル企業があります。

 ラルフローレンやシャネルのデニムの生地も供給してきている同社ですが、先日、ヴィトンの本社の人々がわざわざ訪ねて来られたそうです。

 同社とお付き合いを始めて約一年が経過するのですが、ジーンズを四本とポロシャツ二枚とシャツ一枚とジャケット一枚を愛用しています。

 同社の専務曰く、「デニムは年中14.7ozでしょう。」と。それまでの私は、ジーンズも夏物と冬物とを使い分けていました。オンスの詳細は分かっていなかったのですが、夏には薄手の生地のジーンズを、当然冬には厚手の生地をそれぞれ二〜三本ずつ分けて持っていたのです。

 ところが、マニアは一年間を14.7ozで穿き通すとのこと。とはいえ、その三本のうち二本が14.7ozで残りの一本は14ozなので、猛暑のこの夏は14ozに集中すると思いきや、実は14.7ozの生地のジーンズが真夏の暑い盛りに結構快適なのです。これには驚かされました。

 別にお付き合いしている古着の会社さんは、10ozとか12ozのジーンズを企画されるのですが、それはそれでファッションとしてはありでして。でも14.7ozの重厚な生地間が真夏でも快感をもたらすとは、新しい発見でした。(寒暖で申し上げると、決して快適ではありません)

 さて、当の児島のジーンズメーカーさんには、究極の15.7ozのジーンズがあります。この秋、心して一本入手する予定にしております。ゴワゴワでどうやって穿くの?という第一印象の商品を、自分の体に合わせて手懐けていく過程が、マニアならではの道だとのこと。

 同じ専務の語録ですが、ジーンズは経年変化を楽しむことが究極の所有価値だと。そうなると、予めダメージが施された昨今の商品はその道には外れていることになります。ちなみに同社にはダメージ系の加工を施した商品は一切ありません。

 三本の内訳は、インディゴ機械染めのノーマルタイプと、インディゴ手染めのちょっとプレミアムタイプと、本藍20回枷染め手染めのプレミアムタイプの三種類です。もっともお気に入りは最後のやつであることは言うまでもありません。

 35度を優に超える街中に颯爽と14.7ozで立ち向かうその姿は、文字通り“出陣”に他なりません。実はその後15.7ozの新作をワードローブに加えたのですが、流石に涼風が吹かないとデビューする気にはなれません。(笑)
 2008/08/19 22:33  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

プロフィール

北村 禎宏(きたむら さだひろ)
ファッションビジネスコンサルタント
アパレル企業での実務経験とMBAの経営理論を融合させ、クライアントの問題解決やアドバイザリー機能を提供。
「アナログ」と「デジタル」、「実践」と「理論」のハイブリッド型コンサルティング活動を実践するとともに、教育・研修事業も鋭意展開中。

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