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先日、“まっこと加護野先生に失礼な”とご紹介したファーストフードの会社ですが、日経ビジネスでCEOが次のように語っておられました。 日ごろから、このような事態に備えて社長へのホットラインを敷いて、密告ではなく告発により情報が上がってくることを期待し、「手段があればよし。」としてしまった…と。 民法上、取締役は株主と委任契約を結んでいることになるので、社会通念上合理的な期待のもとに一定の手段を講じれば委任契約上の責任は果たしていることになります。つまり、かのCEOは最少限の民法上の委任契約の要件を満たしたことで、よしとしてしまっていた訳です。 ちなみに、委任契約とは一定のプロセスを業務委託するもので結果責任は問われません。一方で請負契約は結果を出すことが求められている契約形態です。たとえば、工務店が委任契約で建築を引き受けて、予定通りの100日間の労務は提供したけど建物はできませんでした、では許されませんよね。 経営者は、一所懸命頑張ったけど利益は出せませんでしたということで、委任契約上の責任を問われることはありません。ただし、辞任を迫られたり、商法の手続きに従って解任されたり、次回選任されないことが起こり得るのです。 また、昨今は商法の規定が改正されて、商法上の取締役の責務は強化される一方です。会社レベルでもコンプライアンスが強く求められ、経営者は“俺、委任契約だから…”とは言えない時代になりました。このニュアンスは、サラリーマン経営者にしかないもので、オーナー経営者はそんな発想はかけらもないはずです。 このように、社会的背景や法律的背景によって、経営者が求められる責任の範囲や重さは複層しています。皆さんが当たり前と思っている常識と、社会的に求められているものにギャップがあると不幸な幕引きになりかねません。 自分の理念や信念とは別に、法律(社会のある種の鏡のようなモノサシです)上のフレームワークを理解しておくことがいかに大切か、理解を深めていただくことを祈念いたします。 |




