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台風のおかげで、神様がくれた内勤二日間となり仕事がはかどった。 それにしても敵のエラーによる圧勝にはため息すらつく気が起こらない。企業において老い先が短くリタイア後の経済的憂慮をもする必要がない比較的高年齢層が重要なポストを占めて、企業の未来を左右する意思決定の業務分掌と権限を持たざるを得ないパラドクスについては何度か触れてきた。 10年、20年を見通す能力があるかどうかが問われるというよりも、目先の短期視点で大過なく過ごすことができれば、退職金も年金も満額という安楽椅子から敢えて立ち上がる勇者はレアな存在なのが現実だ。 18歳まで引き下げられた権利に基づいて数十年以上ある輝ける(もしくは暗澹たる)未来を意中の人物や組織に託した若人も数多くいる一方で、投票後数年も経ずして彼岸にわたってしまう人々が何十万いや何百万人いることだろうか…。 戦中戦前を生き抜いてこられた大先輩方に対するリスペクトを怠ってはならないが、投票所の周囲で数多く見受けられた70歳半ば超のお年寄りの方々の立ち居振る舞いと言動を見聞きしていると、果たして現代的争点に対する理解と判断力がはたしてどれくらい備わっているのだろうかと心配になった。 対候補者、対政党の両面においてかなりステレオタイプな意思決定、いやそれ以前の無条件反射的行動がなされてしまっているリスクは決して低くはないだろう。 高齢を理由とした自動車運転免許証の返上事例は増加する傾向にあると聞く。この際、選挙権にも余命のカウントダウンによる返上を認めるか、思い切って定年を設けることも視野に入れてパラドクスを解消することを検討してみてはどうかとも思う。 一票の格差は、議員一人あたりの有権者数という員数の問題のみならず、有権者の余命を衡量したときの時限格差も内在していると考えなければならない。 |