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確かに疲弊してる
日経MJが「広がるポイント疲れ」と報じた。

 確かに企業側もスパゲッティ状態になっているだけでなく、もっとも重要な消費者が疲弊してしまっては元も子もない。私の財布にもTポイントカードとPONTAカードが常駐しているが、煩雑なだけで何のモチベーションにもなっていない。研修ビジネスで最もお世話になっているにもかかわらず、dポイントには個人的には何の興味もそそられることはない。

 多くのクライアントに投げかけものの、的確なレスポンスが返ってくることが滅多にない問いに“値引きと値下げ(ディスカウントとマークダウン)の違い”がある。前者は小売としてテンポラリーに実施する可逆的な価格政策であるのに対して、後者はサプライヤーとしてのアパレルが実施する不可逆的な価格政策である。

 ディスカウントは販促目的で行う経費もしくは投資的勘定科目であり競合価格との相対的泥沼の競争であり、マークダウンは商品の陳腐化に伴うやむを得ない絶対的価格変更を意味する。そもそもマークダウンという言葉は普通に使う一方で、マークアップという概念の理解と活用に乏しいのがファッション業界の実状だ。値入して値下げするという左右対称のフレームワークを駆使できていない左右非対称のパラダイムしか持ち合わせていない人材が多いことが残念だ。

 ポイント制度に消費者が疲弊する根本原因は、消費者にとってそれらのどちらがどうポイントに反映されているのか、訳がわからなくなっていることにある。合理的秩序とメカニズムの下にあってこそ、さらなるモチベーションやアクションの源泉になると考えられるが、訳がわからなくなってしまってはスイッチオフでシャットダウンというのが消費者の本音であろう。

 製品と商品の区別もつけないまま、製造業や流通業に携わっている“なんちゃってプロ”も鋭意増殖中だ。曖昧言葉厳禁、言葉遣いには厳格かつこだわること。ロジカルシンキングのプロセスにおける基本であるだけでなく、コミュニケーションもしくはそれ以前の自分自身の自覚的思考における基本の基である。、
 2017/06/13 20:27  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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プロフィール

北村 禎宏(きたむら さだひろ)
ファッションビジネスコンサルタント
アパレル企業での実務経験とMBAの経営理論を融合させ、クライアントの問題解決やアドバイザリー機能を提供。
「アナログ」と「デジタル」、「実践」と「理論」のハイブリッド型コンサルティング活動を実践するとともに、教育・研修事業も鋭意展開中。

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