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今年の新人
 今年は新入社員研修を5社担当させて頂いている。通信、商社、流通、金融と業界も様々だ。

 院卒で次男と同級、学部卒だと二つ下になるので親子ほどではなく親子以上の年齢差になってしまった。しかしながら次世代が社会に飛び立つ最初のお手伝いをさせてもらえることが、この上ない喜びであることは何ら変わるものではない。

 日本生産性本部は「ドローン型」と名付けた。毎年旬の話題に紐付けるので、どうしてもフォーカスする箇所がその話題に引っ張られてしまい、経年で変化を追いかける困難さは否めない。

 ここにきて、新入社員のキャラにどうやらターンオーバーが起こったという印象がある。11年前、ハングリーで型破り、夜もエンドレスという空気が十分に残っていた古き時代であった。30年以上前の私のときには、貫徹に近い日もあったことを記憶している。

 以来、年を追うごとに若者達の角が取れていき丸く丸く成形されつつある感が増した。言われたことはやるが、言われたこと以上のことには手も口も出さない。そして和やかということではなく、個人および全体としても緩さが増長する傾向も気になっていた。締まりが乏しいのだ。二三年前が底だったろうか。

 昨年はちょっと違うな程度には感じていたが、今年は明らかに違うと確信した。緩さではなくピンと張り詰めた空気が個人にも全体にも漂っていて、各人の背筋も伸びているし、動きもテキパキと活発になっている。ゆとり教育との関係性の可能性について言及したこともあるが、何の何の、回り回ってまた新人らしい新人が帰ってきたと嬉しく思う。一方で残業の問題などが制約となり、うかつに宿題も出せない時代背景がもどかしい限りだ。

 事象は必ず回帰し続ける。つまり振り子は永遠に振れ続けるということだ。80年代にはバブルで90年代には団塊ジュニアで春を謳歌した百貨店が氷河期に突入している。反対にその頃商社冬の時代と言われていた総合商社が気を吐いている。アパレルも日差しは傾いて肌寒い季節に突入したが、必ず回帰は訪れる。

 ただし、季節と違って時間の経過をじっと耐えて待つのではなく、みずから回帰現象を引き起こす自助努力は必要だ。今年もワクワク、ドキドキで社会に飛び出してきた次世代の人々の30年後に対して、確固たる土俵を残していく責任が私たちにはある。
 2017/04/09 11:51  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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プロフィール

北村 禎宏(きたむら さだひろ)
ファッションビジネスコンサルタント
アパレル企業での実務経験とMBAの経営理論を融合させ、クライアントの問題解決やアドバイザリー機能を提供。
「アナログ」と「デジタル」、「実践」と「理論」のハイブリッド型コンサルティング活動を実践するとともに、教育・研修事業も鋭意展開中。

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