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アパレル企業でSPA事業の開発と進展を間近で経験させていただいた私は、POSによって蓄積されるデータをどう分析して何に活かすのかを考え始めていました。 神戸大学のMBAの講義では多くの学びがありましたが、もっとも印象に残ったもののひとつが、その後甲南大学に転進された得津一郎先生の統計学でした。 もともと、大学受験直前までは理系だったのに、二次試験(共通一次の最初の年の受験生です)が現国と英語だけなので何とかなりそうという安易な理由で法学部に進学した私なので、得津先生の講義を聞いて、本来の血がメラメラと騒ぎはじめました。 ちょうど、経営学の分野で統計的処理を駆使した論文が流行っていた頃です(学問の世界にも論文や研究の方法論やアプローチにあたかもファッションのように流行り廃りがあるのです)。 得津先生の、何のアンチョコも見ることなく横5メートルはあろうかという黒板に、高性能のタイプライターが等速でひたすら印字していくかのように、見事にびっしりと数式を埋めていかれる光景に鳥肌が立ったのを覚えています。 現在も甲南大学のHP上で、計量経済学は「いいかげん」な学問?という表題で面白いコメントを述べておられる先生ですが、当時もっとも印象に残ったご発言は次のような趣旨のものでした。 そもそも科学たる学問の分野で、経営学が多用するケースの記述は、サンプリングの普遍性の乏しさや、そこから導かれる説明の厳密性の欠如という意味で、まったくもって認めがたいというのが持論でいらっしゃいまいた。 ところが、n=1でも立派な説得力を有する記述もあるものだと得津先生をうならせたのが、MBAの先輩の加茂英司氏(現在は大阪学院大学の先生です)の著作「社会人大学院サクセスガイド」(94/3刊)でした。 “科学って、面白れぇ!!!”その後の私の業務に多大な影響を与えた出発点となりました。 |




