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スーパーバイザーと店長とチーフ
火曜日の上京軍団は、セブンイレブンの“スーパーバイザー(SV)”の一団ですが、前職でSPA型のショップを複数展開するにあたり、いわゆるチェーンオペレーション理論をGMSやCVS業界を中心に学習し、幾多のベンチマーキングを行いました。

 そのひとつに同社のSVの仕組みがありました。ドミナント方式の出店を標榜する同社は、6〜8店舗程度のショップにつきひとりのSVを置き、担当店舗を巡回させ、店舗オーナーの発注支援を行うのが主たるミッションです。

 店頭の在庫の減耗が全額店舗側負担で、その額にも本部側からロイヤリティがチャージされる方式には是非論もありますが、SVの指導に基づき、店舗責任の下に発注が行われる仕組みの完成度(本部側にとっての)は極めて高いものがあります。

 一方で、アパレルで100%店舗責任で発注が行われている事例は少数派です。内見会や展示会で意見や目安数量を聞いたり、一部の期中追加を店舗側に委ねる例は多く見られますが、CVS方式はアパレルには定着しませんでした。

 発注オーバーは即、自分の身を削ることになるCVSのオーナーと一被雇用者に過ぎないアパレルの店長とでは、臨場感が全く異なります。アパレルで店舗に発注を任せると売上も最大化しますが、同時に在庫も最大化してしまいます。

 ひときわ目立つのは、ユニクロの暖簾分けで独立した店舗の店長です。彼らは文字通り自分の資産なので、命がけで買取在庫の発注をせざるを得ず、期中での追加もままならないことから、真剣勝負そのものです。08AWのヒートテックの品不足の中、自店在庫を適量確保することができていたFC店舗が散見されたことは特筆に価します。

 店長とスーパーバイザーの立ち位置と、それに伴う権限のありかた。また、本部出身なのか店頭出身なのかの畑の違い。といおり“チーフ”などと称される現場責任者の意味と職務分掌。今のSPAには、それらの合理的なデザインが決定的に欠けていると感じられます。

 「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」「時間」の五つの経営資源がシンクロして始めてビジネスモデルとしての競争優位性が発揮されます。「モノ=クイック」「カネ=高粗利率」「情報=期中のパクリ」「時間=クイック」だけに翻弄しているSPAビジネスに、「ヒト」という視点の注入が求められています。

 私の大切なクライアントの一つ、神戸のベンチャー企業においても、この議論がホットです。

 2009/04/19 19:10  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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北村 禎宏(きたむら さだひろ)
ファッションビジネスコンサルタント
アパレル企業での実務経験とMBAの経営理論を融合させ、クライアントの問題解決やアドバイザリー機能を提供。
「アナログ」と「デジタル」、「実践」と「理論」のハイブリッド型コンサルティング活動を実践するとともに、教育・研修事業も鋭意展開中。

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