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秋の表情 モードな秋
 蝉と秋の虫の鳴き声が同時に聞こえる8月下旬、暑さの残る中で東京の店頭は秋を迎えました。
 カジュアル化が進み実用的で着やすい等身大ともいえるファッションが主流の中、今シーズンは二つの大きな特徴がみられます。
 一つはモードを意識したハイファッション、もう一つはスポーツテイストを強く打ち出したトラディショナルでアスレティックなライン。
 従来のストリートやミリタリーをさらにシェイプアップし洗練させたものと言えます。
 どちらも素材を吟味し、モードにはベーシックでありながら高級感溢れる上質素材、手の込んだ刺繍、毛皮など、スポーツテイストには機能素材や微妙な光感、ストレッチ、超軽量素材などが使われています。
 中には両者が巧みに組み合わされているものあり、デニムが高められていたりレザーに布と同様の様々なテクニックが施されているものもあります。

 まずはモードの秋を思わせるハイファッションに注目してみました。
 ラグジュアリーブランドではいつも大きな期待のかかるところですが、極めつけともいえるようなものと比較的取り入れられやすいものとがあります。
 どちらもカジュアルとは一線を画しプレタ感覚の大人服として際立っています。
 軽い一重仕立てのウール使い、大げさではないファーのあしらいや小物、色味のはっきりしたニュアンスのあるパステルカラー、シンプルなシルエットにこだわりのあるインナーの組み合わせ、シックな黒の配色などなど。
 忘れかけていたモードの雰囲気がとても新鮮です。





















 2017/08/30 01:09  この記事のURL  / 

秋立ち上がり 5 プリント
 夏の華やかさそのままのような大柄で美しい配色の幾何柄や花柄から、滲んだりぼかしたりした穏やかな動きのある柄、レトロな小花までさまざまです。
 どちらかというと無地優勢のように見受けられる秋物スタートの店頭で、やはり存在感を放っています。
 プリントはモチーフが主体ですが、同じように刺繍や先染めの柄もインパクトがあり、手の込んだ豪華さはプリントに勝る圧巻です。
 動物柄は今までのアニマル柄といわれるものから、実姿や表情を表現したものが大胆さで人気のようです。
 風景や人物像もファンタスティックな印象で秋への切り替えを演出しています。
 プリントは無地とリンクすることがポイントで、柄が引き立つのも主張のある無地やグランドの色とバランスの取れた配色が大切です。
 そんな背景を感じさせてくれる秋立ち上がりのプリントです。

















 2017/08/23 21:47  この記事のURL  / 

赤と黒に新展開
 梅雨明け間もなく立秋という8月初めの店頭は、黒と赤、それぞれの存在感が気になります。
 茶系やワインなどの秋らしい色と並んで黒がエレガントに、シャープに、白とのコンビネーションであったりグランドの色としてプリントが施されていたり、単品の組み合わせとして赤とともに、といった使われ方が平凡な中にハッとするような新しさを感じさせてくれます。
 一方で堂々とした赤は季節感を通り越して大胆さと親近感を同時に表現しているかのように見えます。
 赤単色でワンピース、エネメルの赤、黒の中のアクセント、バッグや靴でコーディネートにインパクトを与える、微妙な赤の違いを楽しむ、大人の赤、ドレスアップの赤、スポーツの赤と例年にない赤の主張がみられます。
 惹きつけられる赤や黒、巧みな脇役である赤や黒の双方を拾ってみました。



黒を中心として













赤を中心として













 2017/08/14 19:54  この記事のURL  / 

秋立ち上がり 3 ファーの楽しさ
 例年豪華なファー使いが目を楽しませてくれる秋の立ち上がりですが、今年はファーの使われ方に少し変化が起きています。 
 ラグジュアリーの象徴でもあるような毛皮ですが、秋冬ラインに本物の毛皮とともにフェイクファーが楽しくカジュアルに、ファンシーな色使いやミックス感、誇張されていたり意外性があったりというように様々な展開を見せています。
 はじめは本物により近い精巧な出来栄えであることが求められていたフェイクファーは今新しいポジションを得つつあります。
 本物にはない機能性と軽さ、扱いやすさ、カジュアル感、こなれた価格などは現代のライフスタイルの中で日常の贅沢感を味わう格好な素材と思われます。
 本物には本物の、フェイクにはフェイクの重要な役割があるという毛皮の新しい時代の到来です。









 2017/08/07 01:54  この記事のURL  / 

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名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

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