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T・N JAPAN東京展
 20年目を迎えたテキスタイルネットワーク展は「それぞれの一押し総覧」として4月26,27日、テピアで2018 S/S向け素材展を開催しました。
 出展は日本全国の産地から参加する9社と四つの組合やネットワークの総計23社です。
 比較的小規模で独自の方法でのモノつくりに挑戦しているところが多く、海外の素材展に参加しているところ、すでにアパレルとの太いパイプを作っているところも沢山あります。
 会場で見つけた気になる素材をご紹介いたします。



〇浜松コットンネットワークで参加した(有)遠州ネット(静岡県浜松市)はカラミを得意としています。
 平織り機にアタッチメントを装備し強撚糸を使ってサラリとしたカラミ織りは軽くて涼しく夏のシャツやジャケット素材として欠かせません。
 PU(ポリウレタン)は使わず撚糸による伸縮性が自然の風合いを出してくれます。
 綿や麻が中心で、タテに綿の100/2, 80/2、ヨコに麻を打ち込んだものが人気。
 シルケットを掛けたものは高級感のある艶が魅力的だが幅が縮んでしまうのが課題。











〇宮下織物(株)(山梨県富士吉田市)
 ジャカードに力を入れている宮下織物では従来のウェディングや舞台衣装の技術を活かし、光り感やラメ使いに加えて海外ではできないプラスアルファの技術を取り入れた素材作りをしています。
 今回はアーカイブである古代文字を再現したり(カリグラフィージャカード)、オリジナルのポリエステルサテンに微妙な畝から大きな楊流のような波プリーツを施したものを各色をそろえ常時対応ができるように計画をしています。
 大学とのコラボで学生たちの若い感覚も大切にしていますが案外にシックで大人っぽいジャカードを発見しました。



















〇播州の機屋(播州織工業組合)で参加している遠孫織布(株)(兵庫県西脇市)は、シャツ地で有名な西脇産地で様々なコットンジャカードに挑戦しています。


 多色使いのカットジャカード(C100%)強撚糸で立体感を出す。



 リバーシブルジャカード(C100%)シルケット加工



 アレンジワインダー ダブルフェイス(C100%)





〇FUKUI布のえき・山崎ビロード(福井県福井市)
 ベルベットやビロードで新しいものにチャレンジしている山崎ビロードは、ベルベット織りの布をカットせずにオパールを掛けたり、そのままプリントを施したアンカットベルベットが新鮮です。
 ジャージーにプリントしてレリーフ効果を出したものなど一味違うベルベット素材はとても気になります。






 2017/04/30 02:25  この記事のURL  / 

GINZA SIX オープン
 2017年4月20日、様々な期待が込められ銀座6丁目松坂屋跡地に「銀座6」がオープンしました。
 地下6階、地上13階の多用途複合施設です。
 インバウンドに沸いたひところとは少し異なり、刻々と移りゆく銀座の新しい顔になりそうな一大スポットです。
 施設の特徴は地下2階から6階の8フロアに241のブランドがそれぞれの新しい試みを持って展開し、7階から13階はオフィスフロア、屋上はG6ガーデン(屋上庭園)、そして最も印象深いのは地下3階に観世能楽堂があることです。
 ビルの中に入るとトップライトの吹き抜けがあり、草間弥生の白に赤い水玉のオリジナルのアート作品が天井にふんわりと浮かぶように吊るされています。
 回遊するような導線、画一的ではないショップの配置とウィンドウや商品の見せ方、従来の百貨店のインショップとは全く異なる店構えが新鮮です。
「日本初」や「ここにしかない」ものもあり、およそ半数のブランドはここを旗艦店としています。
 見慣れたブランドも別の表情を出していたり他では見ないものを扱ったりディスプレイを変化させたりしています。
 間口を広くあけ、近寄って手にしたくなるような親しみやすい雰囲気もあります。
 書店としての新しい方向性を打ち出している蔦屋は「アートの民主化運動を目指す」と称してアートのあるライフスタイルの提唱や世界中から集めた6万冊のアートブックを扱っています。
 フーズ、ビューティー、ファッション、雑貨、カフェ、レストランと少し大人の顔を持ったワクワクする銀座の新スポットでブランドの再発見をしたいものです。
(写真はプレオープン取材より)




























































 2017/04/25 21:12  この記事のURL  / 

アマゾンファッションウィーク・東京 2 2017-18 A/W 東コレ
 いつも明るく楽しいショウを見せてくれる「トクコ1er vol」(デザイナーは前田徳子)は、チェコやポーランドの民族衣装をテーマに赤と黒をベースにした花や鳥の刺繍で華やぎました。
 基本は黒の布帛やジャージー、そこにレース、フリル、ドロスト、きり替えなどでボリュームを出し、ニードルパンチの大花の刺繍、スパンコールを施したもの、ニット、ワンピースなどが歌や踊りとともにランウエイを飾りました。







ACUODO CHANU (デザイナーは李燦雨)
 闇の中からわいてくるような音、浮かび上がる踊り、ビートのきいたリズムに乗ってパンキッシュな姿がランウェイに登場。
 ファスナーを自在に使ったデザインがインパクトを与える黒と白の世界、女性には風船のように膨らんだいかにも軽いダウンジャケット、男性にはプリーツスカートという構成も面白くパワフルなコレクションです。
 超薄手のポリエステルを一部にあしらうファンタジック性、ファスナーのついたマスクで顔を覆うなどの意外性も楽しめました。









Viviano Sue (デザイナーはヴィヴィアノスーと臼井美沙)
 鳥の羽根、ファー、レースを巧みに組み合わせ、ネットで顔を包みダークな中の神秘性と複雑さを表現したコレクションでした。
 黒の闇が作るダークとは異なり、赤、茶、ブルー、グレーなどと光沢やハッとするような鮮やかな色をおり混ぜ新しい重厚感を出しています。
 キルティング、ダウン、ウールとレース、フェザー極薄の合繊などを巧みに使い、キモノをデフォルメしたような裾を引きずる丈はどこか花魁を思わせる不思議な魅力がありました。




 2017/04/23 02:32  この記事のURL  / 

2017 A/Wアマゾンファッションウィーク 東京コレクション 1
 メルセデスベンツからアマゾンに冠が変わって二回目の東コレは、2017年秋冬に向けてランウェイ、インスタレーション、展示会、サイトなどで思い思いのクリエーションを発表しました。
 顧客を知り尽くしたベテラン勢は安定と挑戦の程よいバランスで見る人を楽しませてくれました。
 比較的新しいデザイナーには個性を強く出したものが多く、トレンド、アヴァンギャルド性を感じさせ、素材の新しいチャレンジも伺えました。
 こちらもSeeNowBuyNowを意識させるものから個性派のものまで変化に富んでいます。
 季節感のある素材としては何と言ってもウールですが、それに捉われることなく他の天然繊維や化合繊も自由に使われ、加工素材やカラーの組み合わせ、レースや透ける素材も登場しました。
 中でも毛皮(本物もフェイクも)や鳥の羽根、ダウンの新しい使い方をした若手デザイナーたちには季節感の新しい表現、開放感があり日本のデザイナーの未知の力を感じさせてくれました。

 最も注目されているブランドの一つ「matohu」(デザイナーは堀畑裕之・関口真希子)は日本の「いき」を素材とシルエットで表現しました。
 梳毛から紡毛までのウールを柔らかくしなやかに使い、色やモチーフに縞(ストライプ)を意識させました。
 茶道の立ち振る舞いを感じさせるような洋服はショーが終わった後もたっぷりの余韻を残してくれました。
 素材はウールだけではなく化合繊との複合や他の天然繊維もふんだんに使われています。
 身体を包み込むようなしなやかさと、つかず離れずの軽く揺れる重ねのシルエットが印象的でした。

公式URL:http://www.matohu.com







 2017/04/18 18:35  この記事のURL  / 

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名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

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