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尾州展 Bishu Material Exhibition
 かつてのウールの産地尾州地方のテキスタイルの展示会が行われました。
 ウール一筋の産地の変化ぶりに目を見張りますが同時に時代の流れも感じられその技術の素晴らしさに改めて日本のモノつくりの力に気付かされます。
 参加社は15社。
 機やの数や産出量は減りましたがまだまだという底力を見るような思いがしました。
「ハイブリッド」や「ユビキタス」をキーワードにSoft and Craft, Futuristic Elegance,Sporty Graphicの三つのテーマが設けられました。
 気になる素材をご紹介します。

1 Soft and Craft (ソフト&クラフト) 柔らかくて温かな感じ。ウォーム感。






・ロービングアムンゼン(虫文毛織株)W100




・リバーシブルカラミ(林実業株)W95/N5




・フワフワドビーシャギー(渡六毛織株)W90/N10




・スーパーシャルムビーバー(長大株)W100




・圧縮ロービング(虫文毛織株)W58/An14/R21/Pe7




2 Futuristic Elegance (未来的なエレガンス)3D効果やテクノロジーによるエレガンス






・極薄ツィードジャカード(ニット)(宮田毛織工業株)W52/An24/Pe17/N7




・ダンボールニット(株ソトージェイテック)W21/An49/Pe30




・シャドージャカードシャギー(株ヒラノ)W31/Pe36/N12/R20/Pu1




・ループカットオンブレーチェック(森織物合資会社)W89/N11




・リ・ボーン弾チェック(みづほ興業株)W90/N10




・スペースニット(株モーリタン)C60/Pe40




・モヘアループアストラカン(虫文毛織株)W28/Mo30/An29/N13




3 Sporty Graphic(スポーティーグラフィック)ウィンタースポーツとグラフィック






・平二重パイル風ストレッチ(中伝毛織株)W86/N12/Pu2




・LISEOデニムニット(岩田健毛織株)W34/C34/N14/R18




・カチオンデニム風メルトン(渡六毛織株)W86/Pe14




・ピケシャドービッグチェック(岩田健毛織株)W80/N20




・ウールベロア起毛ジャカード(宮田毛織工業株)W73/Pe27




・マトラッセドビー(日本エース株)Pe53/W34/R10/N3
 2014/11/30 19:53  この記事のURL  / 

T・N JAPAN 東京展
「職人の持ち味を出す」として各地から集まった11社と5グループ(17社)の2015-16A/W向け素材展が開かれました。
 17年の歴史を持ち、当初よりの出展社もあり、コツコツと実績をつんできました。
 東京、埼玉、静岡、山梨、新潟、山形、愛知、福井、京都、大阪、兵庫、愛媛と、産地のくくりを超えた技ありの商品の集まりといえます。
 最近の追い風のジャカードやパイル、多重ガーゼ、ウラケ、ベルベットなど、新しさと伝統を兼ね備えた素材が並びました。

 初出展の「創作工房糸あそび」(京都)は丹後産地の縮緬からスタートし、殆どが友禅染向けという歴史を持ちますが、三代目になり新しい試みがなされています。
 和から洋へ、絹からポリエステルやコットンへと変換するのではなく、絹と絹の世界で培った技術を洋装用に取り入れる挑戦をしています。
 数少ない先染めの機場としてリボン織りを発表しました。
 扁平なリボン状の糸をタテに成型しヨコに生糸を打ち込んだ繊細かつ大胆な表情ですが、手持ち感は緻密さがありジャカードとは異なる軽く高級感のある織物です。
 糸の色により光沢とミックス感がシルクの世界を彷彿とさせます。
 まだ高級プレタの域に留まるようですが、更なる研究で日本独自の和と洋の融合された素材が期待されます。
http://homepage2.nifty.com/itoasobi







 静岡の「福田織物」はコール天の機場として周知の通りですが、「Becco」の名のもと3D効果のあるコール天を開発しました。
 タテ畝が特徴のコール天ですが、その畝を柄に見立てブロッキングや畝の変化、加工などで従来にはない立体感を表現しました。
 来秋冬の大きなトレンドでもある毛足やケバ立ち、膨らみとコール天の持ち味をドッキングさせたものです。
 因みに「Becco」とはBeッチンとCo−ル天の併せ造語とか。
(http://www.fukuda-textile.com)



 2014/11/26 00:39  この記事のURL  / 

Premiere Vision 2015-16 A/W 6 ベストカラー
 今シーズンのP/Vでは3グループ、21色が提案されました。
 比較的明るくきれいな色の印象が残り、その中でコクのあるダークカラーがコントラストも含めて伝統や重厚感、温かみなどを表しています。
 ナチュラルの表現も光りや明るさを加えモダンやキッチュなイメージさえ感じさせ、奥の深さと新鮮さが伝わってきます。



 展示会後発表された人気色についてお伝えします。
 ベストカラーはレディスで6色選ばれましたが、21色の中から5色、番外に黒が第3位に選ばれました。
 1位はこのところずっと続く紺、深い赤みの紫、シルバーともグレーともとれるアッシュ(灰)、押さえたような明るい赤やオレンジ系の錆色が色を添える結果になりました。
 カジュアルウエアと合わせてご確認ください。


※クリックで拡大
 2014/11/19 23:03  この記事のURL  / 

東コレの素材
 2015年向けMBFコレクションが10月開催されました。
 通称東コレと言われていたデザイナーによるショウですが、最近はランウエイだけではなく様々な形でコレクションを発表しています。
 昨今のリアルクローズといわれビジネスに直結するものから、高いクリエーションで臨むラインまで。
 日常、非日常の両面から素材感を探ってみました。

 どのメゾンやブランドでもスポーツやリゾートの要素を反映させたものが目立ちます。
 高付加価値素材や機能性のある素材、夏らしくビビッドな色使いや淡く優しいイメージのパステル、そして白、グレーを混ぜたような靄のかかったようなアンニュイな色がふんだんに登場しました。
 ピュアな綿や麻もありますがほとんどは複合素材で合繊も含めてナチュラル感は以前にも増して強く打ち出されています。
 プリントは思ったほど多くはありませんが、それだけに吟味され全体の中で存在感を示しています。
 一見するとプレーンでベーシックな素材ですが、動きの中で全く別の表情を見せる素材や微妙な光り、角度によって見える透け感など、手の込んだデリケートな素材が逆にタフに見えたり、実にシンプルに見えたりする奥の深さを感じました。
 ニットの増加でジャージー(丸編み)と横の境目があいまいになったことも重要です。
 リアルクローズと同時にエッジを利かせたり個性豊かなクリエーションを打ち出すメゾンへの期待も高まっています。

「ミントデザイン」は淡い色使いや線画のモチーフ、縞などを使いエレガントと強さを共存させた70〜80年代の女性を思わせるラインを見せました。
 テーマは「プリズムガール」。
 透けてエレガントなレディーからちょっと大人のハイカジュアルスタイルまで、絞り込んだ素材を色や柄と組み合わせで最大限に広げた展開は秀逸です。





「matofu」のテーマは「素」。
「しろ」と読み染まらない美しさ、自然そのもの、ピュアであることを表し日本文化の中心であり美の観点の素であるというコンセプトに感動を覚えます。
 常に素材にこだわり、作る人の気持ち後こめられた一見シンプルでナチュラルで、優しい洋服がランウエイをあるきました。
 日本でのモノつくりにも高い信頼を得ています。





 百貨店を中心に日本女性に向けたプレタポルテを作り続け、確固たるファンを持つベテランのメゾンが存在感を発揮しています。

「ユキトリイ」レースやギンガムなどのベーシックな素材に刺繍を施したり、柄を組み合わせてオトナの可愛さを表現しました。
 華美でない華やかさ、綿や麻、シルクを思わせる合繊や素材への加工などで上品さが加わりました。







「ヒロココシノ」の今シーズンのテーマは「時の彷徨」。
 エーゲ海を臨む島々や国、神が宿った時の流れをひも解くようなコンセプトです。
 ギリシャ神話に登場する神々、神殿や降り注ぐ太陽の光を感じさせる色使い、感性されたモチーフの組み合わせ、白と黒、ゴールド、コパー、シルバーなどで厳かなイメージを表現しながらも海の碧さでさわやかさを伝えてくれました。







 いつも陽気で楽しいコスチュームでショウを沸かせてくれる「トクコ 1er vol」は、カリビアンスタイルで花や樹や海の生物で色鮮やかで生き生きとしたランウェイをつくりました。
 天然、合繊をとわずプリント、刺繍、加工、レース、赤やオレンジの無地使いで躍動感を感じさせてくれます。





 そんなプレゼンテーションで元気をもらうファンが沢山いるショーです。
 ショーの写真はほんの一部ですのでホームページなどでご確認ください。
 2014/11/16 14:28  この記事のURL  / 

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名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

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