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秋の気配
 変化の激しい梅雨空が続きましたが夏本番が待たれる一方で、毎年このころは早いところで秋ものが立ち上がります。
 暑さの中で見るウィンドウは驚きや意外性に少し抵抗を感じるのですが、今年はそれとなく静かに秋がやってきたように思います。
 その理由は半そでや袖なし、重ね着を思わせるデザインであること、黒や紺などの濃色と白を組み合わせてシンプルにモダンに見せていること、くすんだ赤や茶でエスニック調、トライバル調などのモチーフを使い秋のイメージを表現、厚手や温かそうな素材を使いながら袖や丈で軽快に、などなど夏物の中であまり違和感を感じません。
 アウトドアやウィンタースポーツが中心のブランドでも美しい秋のパステルや強い夏の色に柔らかさや深みが加わった色使いやモチーフが見られます。
 黒や濃色のミニマルな配色、薄い素材に乗せられたアニマル柄、これからの夏本番、冷房の利いた室内での重ね着などにと、季節の変わり目を巧みにとらえたプレゼンテーションに納得のいく秋の立ち上がりです。















 2014/06/30 20:25  この記事のURL  / 

小松精煉のハイブリッド染色
 加工技術の最先端を走る小松精煉は機能性の追求に加えて最近のプリントや染色技術に大きな話題を呈しています。
 来年春夏向けの展示会ではプルミエールヴィジョンでも発表されたハイブリッド染色としてナイロンを天然染料で染める「オニベジ」と「ディーゴ」を打ち出しました。

 ナイロンを特殊加工で改質し、天然の玉ねぎの皮で染めたオニベジ(オニオンとベジタブルの合成語)はまさに化学繊維と天然の染料の自然で優しい色合いが程よいハーモニーとなり、ナイロンに新しい魅力を付加しています。

















 綿のイメージが強いインディゴ染めをナイロンに試みるという画期的な染色ディーゴは新しい機能と風合いを生み出しました。
 軽くて優しいナイロンにブルーのインパクトが加わることによってカジュアルやスポーツ感覚の中に寄り添うようなエレガントな味わいが加わります。













 これらはナイロンの特徴である丈夫さを生かして洋服以外の身の回りのものへの展開も期待されます。
 科学(化学)と自然の融和に何気なく触れる新しい日常なのかもしれません。
 2014/06/22 18:17  この記事のURL  / 

ナイロンに注目 東レ2015S/S「PROUD OF GOUSEN」
 合繊を中心に様々なテクノロジーを加えた新しい表情や機能を備えた新素材が登場しています。
 今シーズンに期待された効果は丈夫さや衝撃から身体を守るよりも、身体に優しく肌に心地よかったり、見た目、触感にナチュラル感と美しさがあることのように思えます。

 東レの来春夏向け展示会では夏のアウターやボトムスにしっかり定着した透けないクール素材「ボディシェル」の他にドライタッチのナイロン素材「サラコナ」が発表されました。
「Salaconaサラコナ」は上質なファッションに求められる上品で落ち着いた質感と着用快適機能を両立した新しいナイロンテキスタイルで次のような特徴があります。
 独自の吸湿ポリマーと高濃度セラミックス粒子をブレンドした新開発のナイロン異形断面混繊糸の持ち味を生かし、落ち着いたマットな表情、サラサラとしたドライな触感を表現していること。
 吸汗速乾性に加えて衣服内の湿気を吸収して外部に放出する吸放湿性を備えているため、汗ばむ季節にかぎらず幅広いシーズンにわたって快適な着心地を保つことができることです。

 従来のナイロンに対する一般的な印象は汗を吸わないということですが、その概念を取り去ったことは夏にも着られる点で画期的といえるでしょう。
 長い間名脇役として、工業用の素材をして活躍しているナイロンですが、春夏に向けて涼感が求められる市場で少しずつ表舞台に登場するかもしれません。
 ナイロンの新しいドライタッチ、糸使いや加工によってナチュラル感が出ること、吸汗速乾機能にも優れた素材に変身、更に綿やレーヨン、麻などとミックスすることによってより自然感を増す効果も得られます。
 日常生活の中でナイロンを見る目がすっかり変わりそうです。


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N/Ly


N48/C45/Ly7
 2014/06/17 22:24  この記事のURL  / 

リミfeu 2014-15 A/W コレクション
 素材の良さ(特徴)を生かしたコレクションを久しぶりで楽しみました。
 シンプルでプレーン、そしてゴージャスでもありとてもフェミニン。
 薄くてしなやかなウールのギャバやコンパクトなメルトン風のベーシック素材に自然なフィット感とドレープ性が同時に感じられる少し大人っぽいラインです。
 黒を中心にグレー、白、赤などの限られた色使いですが、ジャージー、ニット、ファーなどを巧みに組み合わせたり、サスペンダー使いが独特の雰囲気を醸し出しています。
 若さだけではなく内面の美しさを併せ持ったナチュラルとレトロ感が未来のオトナ感覚を引きだしているかのようでした。



 2014/06/06 18:46  この記事のURL  / 

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名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

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