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麻の高級感
 年間を通して麻素材の魅力が語られる昨今ですが、その存在感を発揮するのはやはり夏でしょう。
 絹と並んで高級素材の代表格ですが欠点もありカジュアルな日常着には難しいとされてきました。
 このところの目覚ましい技術開発により複合化や加工を施すことでこれらの問題点もかなり改善され、同時に使い安さが麻の高級感を身近なものにしてくれています。
 今シーズンは透ける素材やレース、二重織りなどの新しいラグジュアリーな素材に機能性が付加されより着やすいものになりましたが、上品な光沢、とろんとしたオチ感、プリプリしたような揺れ感のパンツやスカート、ゆったりとしたジャケットなどの麻本来の魅力も気になります。
 麻の風合いや見た目は複合や疑麻加工により合繊や綿でも表されてきましたが、高級感はやはり麻高混率や100%ものであったり、それにふさわしい先染めやプリントが施されたものによるところが大きいようです。
 カジュアルがすっかり定着した中で麻をはじめとする高級素材が身近になるのは当然のことですが、一方でファッションビジネスを引っ張っていく差別化やラグジュアリー感にもう一度目を向ける必要もありそうです。
 帝国繊維(株)の2015 S/S向け展示会が開催されました。
 最先端の加工とともに少し重みのあるジャケット用のリネン、ラミー100%の透ける素材、Puを混ぜた膨らみ感とストレッチ、完璧な防水加工、自然で優しいボーダーやチェック、シボや原着のナチュラル感を残したドレス用の織物や丸編みなどなど麻本来の味わいに魅かれるものがありました。
「プリプリ」「どっしり」「てろりん」「ふんわり」「シャリシャリ」など忘れていた懐かしい味わいかもしれませんね。

 写真は帝国繊維の展示会からです。











 2014/05/30 23:16  この記事のURL  / 

コットンへの期待
 来シーズンはことのほかコットンに注目が集まりそう、という思いから、三協会合同で開催された「COTTON USA アワード」に出かけました。
 三協会とは日本紡績協会、CCI国際綿花評議会、コットン・インコーポレイテッドを指します。



 コットンUSAは25年を機にシンボルマークを一筆書きで綿の実を描いたような優しいラインのものに変えました。



 ふんわりと包み込むようなイメージが伝わってきます。
 例年通り「コットントとともに生きる人、コットンの似合う人」というテーマでイメージキャラクターが選ばれました。
 女優でファッションモデルの桐谷美玲さん、歌舞伎役者、俳優の片岡愛之助さん、女優の檀れいさんの三人です。
 日々の暮らしの中でいかにコットンとのかかわりが深いかが語られました。

 同時に「Tシャツ・プリント・デザイン・コンテスト2014」の発表があり、神奈川県の大学4年生、山岸シュンスケさんがグランプリを受賞されました。




※クリックで拡大

 その他に8点の受賞作品がありますが、どれも美しい色調でありながらポップなアニメーションやほのぼのとしたイラストタッチでなごみを感じさせてくれるものです。







 本格的なスポーツテーストを感じさせるアイテムが幅広い層で受け入れられるようになりました。
 今シーズンから来シーズンに掛けて100%コットンはもちろん、複合された綿も含み付加価値のあるコットンへの期待が高まりそうです。
 2014/05/20 19:22  この記事のURL  / 

味わい深いデニムの世界
 125周年を迎えたアメリカのデニムウエアブランド「Lee」がアーカイブエキジビジョンを行いました。
 この記念行事は4月に北京、5月に東京、その後フィリッピン、タイ、オーストラリア、インドと廻る予定です。
 会場にはワークウエア、ウェスタンウエア、レジャーウエアに分類されたジーンズアイテムの歴史がわかりやすく展示されています。
 Leeは1889年米国カンザス州でHenry David Lee 氏によって始まりました。
 その歴史の中で初めてのジッパーフライ、レザーラベル、バックポケットのレイジーSなどを生み出したことでも知られています。
 Lee 101+を着たバディリー人形、デニム素材を使った動物たち、荒木経椎氏とのコラボによるデニムの品質を捕えたレトロ感あふれる写真、33体のアーカイブデニムアイテムは今もなお脈々と流れるLee のスピリットを感じさせてくれます。
 更にエコやフェアトレイド、愛する子供たちへの思いが形になって市場に登場するなど、デニムウエア本来の役割を充分に伝えてくれるプレゼンテーションです。













※公式カタログより













※クリックで拡大
 2014/05/12 21:40  この記事のURL  / 

レースのその後
 安定路線に入ったレースですが主役の座をとりながら更なる重要な脇役として存在感を持っています。
 王道のエレガントで涼感のあるレース素材としてワンピースやボトムに使われると同時にメッシュやチュールと一緒になってカジュアルやミニマルライン、スポーツラインにも巧みに使われ、全体のイメージをアップさせたり、優しさや可愛さを演出して女性の気持ちをくすぐる役割を果たします。
 ちょっと透ける、ゴージャスになる、華やかさを出すなど店頭でのレースの効果は、素材の新しさや使われ方が今までにない展開を見せています。
 レースといつも隣り合うオーガン時やメッシュもプリーツを施したり、チュチュのように広がったスカートや部分的に重ねたり切り替えてデザイン効果を出したトップス、カットワークやヒートカットなどで作られた丸や四角の穴あきまで、天然、合繊を問わず出そろいました。
 このような新しい「レース感覚」はスポーツウエアにも広がりポロシャツやブルゾン、パーカー、パンツに新鮮なインパクトを与えています。
 素材のバリエーションとともに各アイテムに落し込まれレースの仲間たちがいつになく気になる初夏の店頭です。









 2014/05/07 21:56  この記事のURL  / 

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名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

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