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東コレ素材 2
 斎藤上太郎JOTARO SAITO キモノスタイル コレクション
“Power of Flower” ― 大人の花、都会の花、自由な花、都市に咲き誇る新しい花はPOWERに溢れる。 のテーマのもと全40スタイルが披露されました。
 和服の世界を洋服との違和感を感じずその魅力を感じさせてくれるJOTARO SAITOのコレクションは素材のモチーフと色のモダンさがポイントです。
 ある時は江戸時代の庶民の「粋」を感じさせたり、現代の大人の上品なたたずまいであったり、時には未来志向さえ伝わるハイテク技術を使い、きらびやかなビーズやスパンコールを施した豪華さであったり、ドレスそのものを感じるシーンもありました。
 しかしどれもキモノの伝統や基本を守り、その上で時代の流れやトレンドを巧みに取り入れたものでもあることに驚かされます。
 ビーズ刺繍のダテ襟、オリジナルなものに変化させたつのだしや文庫などの帯結び、チェックの足袋、黒、白、グレーを基調に鮮やかな色でアクセントをつける配色効果がランウエイを飾りました。
 次回は3Dプリントと染めの世界のマッチングも見られるかも!と勝手な期待を持ってしまいました。








 花井幸子 YUKIKO HANAI AUTUMN EXHIBITION 2014
 今シーズンのユキコ・ハナイは銀座店でのインスタレーションで充実した世界を見せてくれました。
 映像やモデルのウォーキング、ディスプレーに身近に触れることで素材を確かめることもできました。
 秋のツィード調やベーシックウールを基調にしながらも軽やかで明るい色、ポップなモチーフが加わります。
 今シーズンのテーマは「Fortune Catcher」−幸運をつかみ取る能力のある人。
 特に成熟した大人の女性をターゲットにスポーツテーストをラグジュアリーに仕上げたコーディネートが提案されています。
 キャッチキャラクターのペンギンの強さと愛らしさを兼ね備えたユーモアあふれるシーンも見られました。
 素材はオリジナルプリント、レース、ニットを自在に組み合わせたり、タフタ、フロッキーチュール、コンパクトな二重織り、ジャカードなど多彩を極めます。
 コサージュ、刺繍など、南極の氷を思わせるアイスカラーとともに世界が広がりました。





 2014/03/28 22:23  この記事のURL  / 

2014-15 A/W向け 東京コレクション マトウ
 3月第3週におおむね集められた東京コレクションは日本のクリエーターたちの大切な発表の場でもあります。
 ランウェイによるショー、インスタレーション、映像を自由に駆使したものなど手法は様々ですが、素材をじっくり見るのはインスタレーション又は展示会によるところが多大です。

 マトウ(matohu)のテーマは「ふきよせ」。
 秋が深まり北風に乗って集まる色とりどりの落ち葉をイメージしたカラーと生地への落し込みが美しく、日本の美意識を感じさせてくれます。
 堀畑裕之、関口真希子夫妻の布への造詣の深さが改めて伝わってきました。
 テーマへの思いを込めて作られたコレクションラインの特徴は次の通りです。

 過去18シーズンで使われたアーカイブともいえる布を組み合わせて一枚の布にし、シンメトリーに一着のコスチュームを作り上げる。
 パッチワークではなく「布の切り継ぎ」が吹き寄せのイメージを大切にし、構成そのものが再創造としてのデザインであること。
 プリントの吹き寄せ。
 タテ糸を成型しヨコは糸ではなく布を細く裂いて打ちこむ「裂き織り」の織物。
 コートやジャケットに使われている裏地の3色切り合わせ。
 36匁の丹後ちりめんで手染めのグラデーションを施したワンピース。
 素材も縫製も全て国内生産によるもの。
 ウールとナイロンで光り感を巧みに表現したジャカードのジャケット。

 素材の価値が見事に生かされた美しく着やすいコレクションが多くのファンを作り出していることに改めて納得したランウェイと展示会でした。
 写真は展示会で撮影したものからほんの一部のご紹介です。







 2014/03/22 23:51  この記事のURL  / 

Premiere Vision 2015 S/S 日本からの出展
 PVへの日本からの参加は入れ替わりはあるものの高い技術力とカワイイを意識したヤングマーケットへの対応として注目を集めています。
 価格、為替問題、スピード感など世界市場を狙うにはいくつものハードルがありますが、これらの課題に向けて果敢な挑戦がなされています。



 カットソー素材で幅広い層を狙うミナミ(株)(大阪市)の好評ニットは次の通りです。



1 キャッチダンボールニット (ウレタン・リバー)
  C83/N17




2 リバータン
  C68/Pe32




3 ラメ入りウラ毛(薄手)
  C78/Pe12/N10




4 パイルボーダー
  C80/Pe20




5 レース
  C82/Pe18




6 ブロックメッシュ
  C100




7 編み地変化(透けを防ぐ)
  テンセル100% 24Gの天竺

 この他に参考素材として段々フリルとパーリッシュな光り感のあるものが展示されました。






 シルクにテクノロジーを加えることによって新しい表現の新素材を開発した坪由織物株式会社(福井県)では、S100%とcupro100%の両方で同じ加工を施し、微妙な違いを楽しむオーガンザを提案しました。
 染色後プロテインをコーティングし、ワンウォッシュ(洗い)を掛けるというこだわった手法は絹の上品さを失わずに少しだけカジュアル感を出すという今までにない表情を引きだしました。
 その他ナイロンのフィルムヤーンと染色したシルクヤーンを使った柔らかな感触や、タテにポリエステルラメとシルクのナマ糸を使い、ヨコにシルクのベタ打ちをした上品な光り感などは特に欧米のデザイナーに好評のようです。



1 オーガンザ
  S100% Cup100% S40/Pe60 などを中心に様々なオーガンジーの提案




2 メッシュ
  Pe100




3 ラメ入り
  S40/N60




4 ラメ後染め
  S75/Pe25




5 フィルムヤーン使い
  タテN /ヨコS





 宇仁繊維(株)(大阪市)の好調素材は光り、透け感、表面感とベーシックでありながらトレンドを反映しています。





1 実際のビジネスにはまだ至らないが特に反応が強かったのは、ポリエステルの20Dの糸を使った玉虫色のオーガンジ。




2 オパール加工で透け感を表す。水玉柄
  Pe50/R50




3 シボのボーダー
Pe28/C72




4 リバーシブルメッシュ 
 2014/03/11 23:20  この記事のURL  / 

Premiere Vision 2015 S/S 小松精練の新染色「Nカラー・ビンテージ」
 テクノロジーの分野で存在感を放つ小松精煉が染色技術で天然繊維と合繊の融合を計り、新ハイブリット合繊素材を作り上げました。
 一目で分かるモチーフ効果や表面効果とは異なり、微妙な揺れに反応する濡れれたような質感や経年効果を感じさせる触感が奥深いものを感じさせてくれます。
 これまで合繊には染まらないとされていた天然色素の着染を可能にしたことにより、染色にも風合いにも新分野が開けました。
 草木染めに使われるクチナシやベニバナが合繊にも優雅に、華やかに、そしてまた儚げな表情を見せてくれるのでしょうか。
 今後の展開が楽しみです。
「Nカラー・ビンテージ」の素材の特徴は次の通りです。
・天然色素を合繊に染着したナチュラルな表現で、心地よい柔らかな“ゆらぎ”が特徴。
・従来の天然色素染めの限界を超えた実用性のある堅牢度を持ち、且つ経年的に味わい深く変化する色相。
・加工時における排出液は合繊の染色技術と異なり環境や生態系に優しいものになる。
・同社の「ビンテージ繊意」などの差別化素材との融合によりバリエーションを拡大できる。











 写真はPV会場でのプレゼンテーションの様子と関連素材です。
 2014/03/04 21:36  この記事のURL  / 

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名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

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