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東コレ素材 2
Matoh マトウ

 マトウの今シーズンのテーマは“尽くし”。
 ひとつのテーマのもとにいろいろなものが集まる(集める)ことを言います。
 ベリー(木の実)や螺子(ネジの頭のモチーフ)、貝や魚、瓦、ひょうたん、花びら・・とさまざまなモチーフが集合し、大人のユーモアのような可愛さを作りだしています。
 通年の打ち出しでもある長衣(ながぎ)をはじめ、重ねのテクニック、きちんと感のあるスーツ、色やディテールにこだわったシャツやワンピースの中で素材へのこだわりの深いことに心打たれます。
 基本的に全て国産の生地を使い縫製するのがモットーとのこと。
 ショーで雰囲気を得て、展示会で手に取り素材感を確認したくなるブランドの一つです。
 使われている素材の一部をご紹介します。
 C50/N50の表面にワッフルのような凹凸感のある素材でワンピース、ジャケット、パンツなど。
 S100%の密度のある変形ヘリンボーンではワンピースとスカート。
 C84/P16の裏毛では重ね風のベスト、ジャケット、シャツなど。
 L50/R50、R90/S10のジャージーではジャケットやワンピースが作られました。
 ソフトなジャージー素材でありながら着てみると着くずれしないシルエット、スポーツ感覚の強い素材であってもエレガントなポイントが抑えられているデザインであることに驚かされます。
 その他C100%の配色ボーダーのシングルジャカードではボレロやトップス、ワンピースなど。 C90/W10の織物のジャカードは柔らかな二重ガーゼ風でモチーフに貝殻を使いワンピース、ジャケット、トップス、そして長衣が作られました。
 C/Sのレーシーニットはエレガントな味わいとして際立っています。
 S100%の長衣には格子柄のマスの中に貝尽しを忍ばせたり、幅の広い素材使いにも一貫したこだわりがモノつくりへの思いを伝えてくれます。





 2013/10/30 19:49  この記事のURL  / 

東コレ素材 1
 さすが!のベテランブランド

 ファッションウィークの中核を占める東コレが10月の第3週を中心に行われました。
 キャットウォーク、インス他レーション、展示会形式と形は様々ですが、ヤング向けの比較的小さなブランドは集合体としてストリートや公園などのパブリックスペースを利用し、イベント性を高めて盛り上がりを見せました。
 定評あるベテランたちの日本の女性を知り尽くした華麗な賞や、個性を打ち出しつつ確実に顧客の心をつかんでいる中核ブランド、プレッピーやトラッドが作る70年代、80年代調の日本のヤングエレガンス思わせるものなど、市場を意識した確かなプレゼンテーションも見られました。

 日本のオトナの女性たちに安定した人気を保つヒロココシノ、ユキトリイ、ユキコハナイ、トクコ・1er VOLのランウエイから見た日本女性独特のエレガンスを簡単にお伝えします。

「光と影」をテーマにモノトーンとナチュラル、強いアクセントカラー、グレー、クロの色使いと、天然、化合繊を問わず素材を駆使するヒロココシノはいつも大きく羽ばたくような開放感を感じさせてくれます。
 大胆なデザイン、素材やカラーの組み合わせはどこか繊細さを持ち合わせるスタイリングで女性のエレガンスを引きだす魅力を持っています。







 布帛とニットの組み合わせ、刺繍、アップリケなどの手作り感覚を高い完成度でオトナの可愛さを表現するユキトリイは新しいマダム像を提案しています。
 メリハリの利いた色使いやプリント、強く明るい色で展開する自然のモチーフは幅広い年齢層に支持されています。
 合繊に施されたテクノロジーもランウエイではかわいらしさを伴ったエレガンスに変わります。




 ジョイフルライフを謳歌するようなユキコハナイのランウェイは、黄色、オレンジ、ブルーと太陽の下で自由に振舞う女性たちのエレガンスに加え、白と黒の大胆なモチーフ使いのシリーズは非日常的な女の開放感を感じさせてくれました。











 ジャージー素材にこだわりのモチーフや配色で夢の広がりを持たせるトクコプルミエールヴォルのテーマはDUBAIとOMAN。
 ランウェイに作られたほのかに透けて見える紗のカーテンは砂漠のようでもあり、そこから出てくるモデルたちはアラビアンナイトのお姫様のようでした。
 布帛とニット(ジャージー)を巧みに組み合わせ、たっぷりとした分量感がありながら身体に寄り添うようなスッキリしたラインが特徴です。
 黒のチュールネットを重ねることによって華やかさがエレガンスに変わるのも魅力です。

 2013/10/26 23:26  この記事のURL  / 

PremiereVision  2014−15A/W Forumのまとめ
 PVを把握するためにはフォーラムが発信する色や各社から提案された素材の情報をキャッチすることから始まります。
 その中心になるのがTHE FORUMです。
 これまでGeneral Forumとしてテーマやイメージを伝えていましたが、今シーズンはTHE FORUMとして三つのテーマと22色のトレンドカラーが発表されました。
 新たにイメージを表現したフィルムが継続的に流され、コンセプトの理解に一役買っていました。
 気になるキーワードと素材をご紹介します。

 会場では“INSPIRATIONAL”(印象に残るような)、”FUNCTIONAL”(機能性に富んだ)、”CLOSER TO THE MARKETS”(より市場性のあるもの)のキーワードのもとに情報がまとめられ発信されました。
 その中心のTHE FORUM では三つのテーマが提案されました。

1. MANIPULATING all in voluminous matter(素材のボリュームを生かしながら操作する)
 会場の雰囲気は黒、グリーン、紫などのダークカラーをベースに光感やコントラストをとって明るさを感じさせる。
 3D効果のモチーフが多い。
 重厚さとスポーツ感覚、遊び心、美しさ、HAIRYヘアリーが重要なキーワード。
・wooly ウラ毛などの柔らかさ
・smooth nonchalance デニムやコーデュロイ
・ソフトデニム調のシャツ地
・funny hairs ザックリニット
・ナッピング、ブークレタイプのコート向け素材
・tamed 猫の毛のような
・domesticated hairs ブランケットタイプ、毛足のあるもの
・gruff and hairy  白字に赤で切ったチェック。裏面は起毛され白く見える。軽くて暖かい素材。
・bearded and hairy つぶつぶのあるもの、厚手レース地
・deceptively gruff とても厚い
・tender fusions ぼかし、グラデーション
・virtuoso shadows メラメラとしたモチーフのプリント(大きい)
・ultra foams ラバーフォーム
・airy florals 膨れ 軽い
・blown up from inside 膨れ、レース

2. TRANSITION from volume・・・to line (ボリュームからラインへの移行)
 このコーナーは茶、黄、緑、紫などをベースにブルー、オレンジ、ピンクなどを際立たせている。
 滲んだようなデジタルプリントが多い。
 カラーハーモニーは:
・shadowy chic
・multicolor disproportion(赤系)
・coldness(ブルー系)
・delicacy(ベージュ、グレー)
・synthetic(ミラー入り)
・fleeting blackness さまざまな黒と光
・asphalt flowers 大柄の膨れ 渦
・positive pollution 汚れたような手描き風
・soft attractions ダブルフェイス
・charming ambiguities ダブルフェイス
・heads or tails 柄、色を駆使したダブルフェイス
・tender dilution ウラ毛やレース

3. STRUCTURING all in agile lines (軽快な線で構築する)
 箱に囲まれたような直線を感じさせるコーナー。
 紺と藤色の床に薄茶や黄、紫の空間。
 “Mirros in Motion”がキーワード
 鏡のように映し出されたもの。絵文字効果、左右対称
・amiding for Majesty シルバーメタリックレース、絵画のようにファーやレースを置いた素材
・daring the exceptional グラフィカルアート風、カットジャカードや大柄プリント
・liquid lights 鏡に映す
・lending body 網のような黒の無地 厚手  









※写真は公式サイトより
 2013/10/13 23:17  この記事のURL  / 

2014-15A/W プルミエールヴィジョン 素材ポイント
 ニット部門の確立やスタイリングへのつながり、カラーミックスやコンビネーションといくつもの新しい提案がなされた今回のPV展で、やはり圧巻であったのはテクノロジーへの挑戦です。
 アワードに輝いたいずれの素材も技術を駆使したものでした。
 その上でシーズンらしいウール素材の展開を始めとした天然繊維、もしくは自然やエコとの一体化、合繊との相乗効果、機能性などが充実したといえます。
 以下会場内のフォーラム全体の印象から素材のポイントをまとめてみました。

 テクノロジーは素材の機能性、風合い、見た目に大きな変化をもたらしました。
   機能性では:身体の保護のためのクッションの役割(オシャレなアンチショック)
   厚いのに軽量(見た目を欺くような面白さも加えて)
   心地よい伸縮性(伸びるだけでなく、適度なフィット感がある)
   風合いでは:思わず頬ずりしたくなるようなケバ立ち(極上のソフト感)
   手持ち感があって軽い(潜んでいた小鳥が飛び出すような)
   楽しめる異質な触感(ぬるっとした、流動体のような、くっつきそうでくっつかない)
   見た目では:透ける技術を駆使したレースやアップリケのような布
   虹色効果、光、発光、3D効果
   リアリティーとアニメーションの融合

 これらを取り入れた代表的な素材は
  ・ボリュームのある素材―厚みがあって軽い。膨らみ感、二重織り、多層素材
  ・二重織り、ダブルフェイスー裏と表の意外性のある組み合わせ。織りもボンディングも、編も織も。サンドイッチ素材。
  ・3D効果―リアルなプリント。光感。刺繍やアップリケ、キルティング効果。複雑なプリント。光と影。
  ・羽や綿のような表面―ふわっとした表面。軽さ、膨らみ。
  ・デニムー一見堅そうで柔らかい。ほっとするナチュラル感。
  ・異次元のような光沢―とろんとした油面のような光感
  ・幾何柄―小付き柄再来。ラインを生かした柄。
  ・立体的な素材―プリンと+刺繍+更なる付加や重ね
  ・梳毛(のように見える)のベーシック素材やツィードー流れるようなライン、ダブルフェイスのツィード












 ※写真は参考素材です。
 2013/10/10 22:45  この記事のURL  / 

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名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

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