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Japan ファッションウィークin Tokyo
 Japan ファッションウィークin Tokyo が開催されています。
 ランウェイでのショー、展示会、インスタレーションなどで様々なファッションアイテムを見ることができます。
 いずれも厳しい時代に前向きに茶連枝氏新しい時代を築こうとするエネルギーが感じられます。
 気になったブランドを幾つかご紹介します。

JNBY(マツオインターナショナル株式会社)
 中国杭州のデザイン学校の学生たちによって1994年にスタートしたJNBYは18年経過した今、中国、ロシア、日本、NYで700店舗余のショップを展開するブランドに成長しました。
 リーダーは Li Lin(リー・リン)。
 約20名のチームで編成されています。
 素材感もデザインもナチュラルな優しさが主流ですが、その中にスポーツやロックの持つハードさ、潔い色使いなどが決して埋もれてしまわない強さを感じさせます。
 同時に日本女性が求めるエレガンスがたくみに盛り込まれているのも魅力です。
 今シーズンは綿、麻、シルク、化合繊との複合が中心で、布帛もニット(ジャージー)も自由に組み合わせ、透け感や光沢と共にエレガントなハーモニーを作っています。
 日本からの素材も多く洗いや一手間かけた繊細な素材が多く見られました。
 スキニーなフィット感と配色によるボトムス、カラーブロッキングのトップスやワンピース、レイヤードな着こなしなどのフルラインです。
 2013年春夏のテーマは三つ。


1 アフリカ
 土や樹木、動物を思わせる色使いがポイント。
 民族の色彩をふんだんに生かしたプリント。
 アフリカの土臭さを都会の自然に変換したライン。










2 ジャングル
 一見アフリカに通じるものがあるが、ここでは熱帯植物が主役。
 プリントとカラーで微妙なオトナの雰囲気を表現。
 柔らかく軽い迷彩色が特徴。
 同時に夏の花のビタミンカラーや青を際立たせる大胆さが楽しい。












3 エレガントスポーツ
 シルクニットを含み上質な素材を使ったライン。
 オトナの女性が着こなす都会派スポーツテーストでもある。
 ベージュやカーキを中心に赤やグリーンのアクセント、深いグレーと黒やブルーの組み合わせが大人の女性のエレガンスを表している。










ナチュラル+静かなアクションに秘められたエネルギーを感じさせてくれるブランドです。
                    www.jbny.com
 2012/10/29 00:36  この記事のURL  / 

PVで注目したこと 3 人気カラー
 13-14 A/W向けP/Vはこれまでになく色、素材(素材感、素材の表情、持ち味)、ガーメント、市場との関連に主眼を置いているように思います。
 物語性を持たせた考え方や濃密な色、マルチカラーミックス、ソフトで人工的な色など絞り込んだ21色も三つのグループに分けられ自由に行き来しているのも興味深いことです。
 レディス、メンズ、カジュアルウエア、アクティブスポーツのマーケット別に発表された7色ずつの人気カラーをまとめ、上位7色を出しました。

1位  No.10  blue melancholy (ブルーメランコリー) 24ポイント
2位  No. 9  haunted forest (幽霊の出る森)    16ポイント
3位  No.14  lyrical wood (リリカルウッド)       13ポイント
   (特にメンズとカジュアルで支持されました)
4位  No.13  elixir of youth (若さの霊薬)       12ポイント
5位  No. 8  superhero (スーパーヒーロー)      9ポイント
6位  No. 5  drop of drama (ドラマの雫)        7ポイント
6位  No. 6  magnetic orange (魅惑のオレンジ)   7ポイント
    (アクティブスポーツで支持されました)

重厚で深みのある色が上位を占め落ち着きの中にも華やかさのある3色という秋らしい色が選ばれました。
これに加えてcopper broth という銅の輝きや光のハイライトも重要な役割りを果たします。

 2012/10/22 22:30  この記事のURL  / 

PVで注目したこと 2
 日本のカジュアル素材が好評です。
 日本女性が好むカジュアルなスタイルのために作られた素材、いわばキュートでエレガントな普通服のファブリック、それでいて高度な技術の施された着易い素材、というところでしょうか。
 世界最高峰のテキスタイルが集まるといわれるPVの中で、リアルクローズのためのリアルファブリックに注目が集まるのも今の時代を象徴しているように思います。
 クリエーションとビジネスのバランスがどこで捕らえられているか大変興味深いところです。


 宇仁繊維(本社大阪)で人気の高かったのはボンディングレース(ポリエステル100%の下地にR70/N30のレース)。
 より円定款のあるレース素材は汎用性が高く、最も引きの多い素材。
 プリントにはない魅力があります。
 光沢感では箔加工を施したものの人気が高い。
 柔らかな風合いにはキュプラ使いや100デニールのポリエステルジョーゼットタイプ。
 ハリ感はニット風のカラミ調織物(P60/Ta40)が好評。
 P100の麻タッチやテロテロ感も手にするバイヤーが多数いました。


ピンクのスカート:P100%



グリーンのスカート ボンディングレース



ボンディングレース:P100% レース:R70%/N30%



カラミ調織物:P60%/Ta40%



柔らかな風合のビンテージ感




 ミナミ(本社大阪)は綿と綿がらみのジャージーを最も得意とするところですが、今シーズンはウール混のパイルやウラ毛が好調です。
 水玉やノルディック柄、ボーダーはますます充実したラインになりました。
 従来はヤングカジュアルやスポーツ、ストリートファッションに適応しやすい素材ですが、上品な光沢やエレガントな配色素材はオトナのカジュアルに向けた提案がなされています。
 厳しい価格競争はあるものの価格と価値の絶妙なバランスが功を奏しているようです。


C44%/W37%/N10%/L9%のリバーシブル



C100% インディゴ風に見えるボーダー



C100% カチッとした硬めのジャージー



C100% 五色の天竺 糸染めによるムラ染め



W100%のボーダー 縮絨 少し硬めの注目商品



ラメ入りウラ毛 C92%/R8%



C100%のボーダーウラ毛



C100% カラフルウラ毛



カーキウラ毛 Furタイプ 他にグリーン×ブルーもある C47%/W53%



ブース内



ブース内
 2012/10/15 23:19  この記事のURL  / 

P/Vで注目したこと 1
 現市場でも存在感を示しているデジタルプリントは来秋冬には充実しピークを迎えそうです。
 写真や絵画、風景、生活シーン、複雑な幾何柄などダイナミックでもあり、繊細、シンプルと自在な表現が魅力的です。

 日本でもセーレン(株)(福井県)のビスコテックスは大きな実績をもち更なる挑戦をしています。
 今回のテーマは「肌を天然素材として捉える」として主にポリエステルを用いてソフトな中にもハリや艶を感じさせる加工を施しました。
 デジタルプリントは雲、空、銀河、光り、もやなどを色の微妙なミックス感と無限の広がりを感じさせるモチーフで完成度を高めています。
 又ウールとの接合を図ったりラミネート加工を施して多彩な展開を見せました。










 一方写真プリントに対抗するかのようにこのダイナミックさをジャカードで表現しているのが坪由織物(福井県)です。
 横糸にシルクを使った多色使いの二重織りは吟味した柄の立体感がシルクの光沢とあいまって不思議な崇高さがあります。
 グリーン味を帯びた樹木の根に生える苔やギャラクシー、宇宙などのように自然界からのテーマを掲げました。
「絹ずれの音が聞こえる」というように、シルクを得意としていますが、他にもトリアセとの複合で軽く厚みもふくらみもあるじゃカードで高級感を作り上げると同時に、迷彩柄などでカジュアル感を持ったものも提案しています。

 宇宙や自然のモチーフ、繊細かつダイナミックな色のミックスによるデジタルプリントとジャカードが、同じテーマで色や柄のファンタジーを展開する偶然を目の当たりにするのもP/Vならではのことでしょうか。








 2012/10/08 01:06  この記事のURL  / 

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名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

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