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黄色の夏素材
 今年の夏のトレンドカラーとして期待された色の中にオレンジと黄色があったことが強く印象に残っています。
 インパクトの強いこれらの色が店頭でどれくらい存在したか興味を持ちました。
 意識してみるとプリントや配色の一部に使われてはいますが、単独ではそれほど存在感が無かったのではと残念に思います。
 強い色、きれいな色、自然や光りとかかわりのある色は今のような不安定な世相を思うと元気付けるためにも必要なのでは、と少々押し付けがましくも感じます。
 暑さを避けるためにクール、涼感、爽やか、さらり感などが求められるのは当然ですが、綿や麻、透ける組織や超うす手の軽い素材につける黄やオレンジには若々しい躍動感があります。





 沖縄復帰40周年を記念して紅型の展覧会(琉球王朝の色とかたち)が開かれました。
 紅型意匠には青や黄色が地色として使われますが、特に黄色地は衣装に強いインパクトを与えています。
 黄は鉱物の石英から抽出した顔料で、深く、温かく強い色です。苧麻や木綿を使った黄色の紅型の胴衣が国宝として陳列されていました。

 2012/07/26 01:36  この記事のURL  / 

夏から秋へのブリッジ
 猛暑の中のウィンドウはセールの一方で秋物がアッピールされる機会でもあります。
 例年と異なり半袖や袖なし、透け素材、レース、光沢、薄手素材など、一見すると夏もの?と思われるものが沢山あります。
 グランドが濃色のプリント、軽快で明るい民族調、そして春のように可愛らしい色がウールやシルクタッチの素材につけられています。









 7月中旬というタイミングで秋を感じさせるには、色、素材、アイテム共に全く別のシーンを演出するか、季節の延長上に自然と感じさせるかですが、今シーズンは後者が多いようです。
「ジャストシーズン」といわれ消費者にとって今着たいものを提案する考えと連動しているのかも知れません。
 これはファッショントレンドというよりも生活者である私たちの今の厳しい社会環境から出てきたものでしょう。
 混沌とした状況ではありますが、その中に予測されたものも意外なものも含めて新鮮な発見があるのはうれしいものです。
 雲母のような光沢を持った素材、秋のレース感覚、軽くソフトな素材で70年代調を表現、繊細な味を見せ始めた嵩だかのニット、洗練された民族調や配色のパッチワーク、ラインの強調など、静かに秋が忍び寄ってきています。















 2012/07/16 23:42  この記事のURL  / 

2012年初秋立ち上がり
 秋物がちらほらと見られます。
 2年前までのウィンドウは、早ければ6月には秋ものが登場し、ふっくらしたニットやツィード、ファーをあしらったものと薄手のドレスやボトムスとの組み合わせが多かったように思います。
 今シーズンはこういった先取り感や誇張は無く、かといって秋色、夏素材という単純なものでもありません。
 7月上旬は梅雨も明けやらず、時折紫外線が容赦なく襲ってくる夏の日差しに会うこともありますが、そんな中で夏本番の準備を始める人が多いのが現状です。
 それに合わせたような変化が立ち上がりのウィンドウに見られます。
 節電やクールビズ意識が高い消費者の目にそれでも秋への期待感を持たせる工夫は決して易しいものではないでしょう。
 このところの季節に合ったもの作りや販売計画が見直されていますが、シーズン立ち上がりの様子もまだ暑さの残る初秋を考慮に入れているようです。





 2012/07/08 23:36  この記事のURL  / 

プリント
 夏に大きな存在感を示すプリントですが、生産の変化、消費者の好みや季節感の表現など色々な様変わりを感じます。
 素材傾向と共に各シーズンプリントの予測もなされますが、最近のプリント傾向は極めつけが少なく広く多岐に渡っています。
 60年代にあったモダンな幾何柄やレトロな花柄、子供服向けのような小花やギンガム、トラディショナルなチェックやストライプなどは毎シーズン必ず見られるものですが、2012年夏の店頭にはどこか今までとは違う表情で登場しています。
 プリント技術の進化により「おくり」を心配しない大柄。
 リアルな写真プリント、極薄の布にプリント、ストレッチ布への緻密で鮮やかなプリントなどは、かつては不可能に近かったりたいそう手間がかかり実用には難しいとされていたものです。
 滲みやぼかしも含めプリント技術は格段の進歩があります。
 更に布への加工、仕上げにより、光沢や皺、透け感が柄をより味わいのあるものにしてくれます。
 こうした複雑で変化に富んだテクニックがある一方で、柄は案外シンプルでフラットなものも目立ちます。
 色使いの大胆さやパッチワーク、同じ柄を縮小や拡大をし、異なる素材にプリントするなど、展示会では来年のために準備されたものを沢山見ることができます。
 リゾートライフ本番の7,8月に最も人気の出る色や柄、素材感をウォッチしたいものです。















 2012/07/02 00:32  この記事のURL  / 

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名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

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