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2012-13 A/W向け素材展
 P/V展を皮切りに12-13AW向け各素材展がスタートしました。
 一社で展示会を開催する大手と様々な規模で行われる合同展に出展するなど10月は素材展が続きます。
 その幾つかを紹介します。

 ミナミ(株)は大阪に本社を置くヤングからキャリア向けの丸編み、カットソー素材を得意とする時流を得たニットテキスタイルメーカーです。
 綿を中心にブレンドをし、北欧調、メキシカン、マリン、縮絨や起毛をかけて表面効果のある無地などカジュアルを表現するジャージーを取り揃えています。
 秋冬向けの特徴は綿の変わりにアクリルを使いふんわりとした軽さ、ふくらみ感がポイントです。
 ウールもナイロンとミックスし軽さやカジュアルな味わいを表現しています。
 今シーズンはフェイクファーを加え、PV展に出展し大きな手応えを得たようです。

PV展より

A88 W8 N3 ラビット1







テキスタイルネットワーク展(T・N展)より 阿江(あえ)ハンカチーフ(株)

 播州西脇で1048年に会社を設立した同社はハンカチーフのOEMメーカーです。
 主にローンや50番、60番の綿糸を使った先染め織物を生産していますがその特徴を生かしてストールや洋服のための生地作りをはじめました。

 ハンカチ以外の人気商品として「Lumiebre(ルミエーブル)」ブランドの日傘は裏原のゴスロリを狙ったものですが、UVカットと二重張りでパゴタのようなシェイプがミセスに大うけとなりニッチ商品として安定した売れ行きになっています。




 新挑戦のガーゼの二重織りはリキ(力)織機(耳が輪になる機)を使ったもので、輪になることから縫製が簡単なスヌード(110cm×2の輪になる)も商品化されています。




 タテ整型にヨコ糸を変えて配色と柄を楽しむ先染めならではの色と柄の広がりに、エコに通じるガーゼ素材の新展開を感じました。
 UVと吸汗の昨日を持ち肌に優しい保温性もあるダブルガーゼはニッチビジネスを埋めるものの一つです。






48cm角の大判ハンカチ。片面に4柄のダブルガーゼ使い。(綿50番糸)

 2011/10/23 20:45  この記事のURL  / 

Premiere Vision 2012-13 A/W 5 Special Derniere スペシャル・デルニエ
 カラーをはじめジェネラルフォーラムの4テーマ、用途別の4つのくくりなどで素材が大別され、商談用のブースの配置とともに会場内がそれぞれの方向性や新しい素材の提案をしています。
 膨大な数の素材が発信する情報はまさに圧巻です。
 会場を構成し纏め上げるには周到な準備が欠かせませんが、同時にもの作りへの努力も時間を惜しまずなされることから、事前準備の締め切りに間に合わず直前に持ち込まれた新しい素材が一同に集められています。
 少し大まかなグループに分けられくくりのキーワードがつけられています。
 無造作なだけにストレートで分かりやすいような気がします。
 時間があればジェネラルフォーラムや用途別フォーラムの中に組み込まれたであろうこれらの素材の全体のイメージは、ややどっしりとツィードや縮絨のミックス感のあるもの、装飾や光り感、大柄、ダブルフェイス、立体的な表面効果のあるものなどが目立ちます。
 アーティスティックだったり職人技を駆使したようなこだわりの素材なども沢山見られました。

キーワード:
・raw spophisticated こだわりの逸品
・Geological アート的
・Tweedy ざっくりしたいかにもツィード!
・Downy 毛足のあるブランケットタイプ
・Warmly authentic チェック
・Contrasted ダブル
・Interferance
・Darkened
・Vibrations ぼかし
・Extraverted リボン、タック
・Macro structures
・Hybrid 大柄
・High tech light
・Bucolic
・Flluides 無地
・Thic stretch ストレッチのきいた厚地
・Preciously metals
・Jewelry ジュエリーのようなメタリック

 ビジネスへの道は遠いかもしれませんが、見て触って感動を覚えるものが多く、素材の醍醐味を味わいました。





 2011/10/16 20:53  この記事のURL  / 

2012-13 A/W PremiereVision 用途別テーマとキーワード
 PVの膨大な素材提案を見るに当たってテーマやくくりは大きな目安になります。
 メイン会場の5,6号舘は広く、数字とアルファベットで所在を知ることはできるもののややもすると放射状にのびた通路は迷路のようになり目的のフォーラムやブースに到着することが困難なことがあります。
 そんな中でこの用途別の四つのテーマはここ数年継続されていることもあり、出展ブースとの連動もあって見る人にとっては分かりやすく、トレンドを予測したり変化を感じ取ることが出来ます。
 四つのテーマの概略とキーワードをまとめました。






○Pulsation(スポーツウエアに向けたテクニカル、高性能タイプの素材)
    高性能ウール  ストレッチ  多層素材  ピケ、エンボスなど清涼感のあるもの
    光沢  ファンタジックな一点もの(加工)

 キーワード:
 ・briliances cosumiques 光り
 ・subtle reflection グログランのような張り 光沢
 ・echo textile スーツ&トラウザー 再生繊維 トップス ジャージーやレース
           レインコートオーバーコート せみツィード 撥水
 ・high-resistance
 ・polar cold フリース ジャージー 起毛
 ・wind proof,water repellent in high winds 薄く軽くカラフル
 ・city hiking-performant tailoring functional wools ジャージーで表現
 ・casual trecking ウラ起毛  ウール  二重織り
 ・fancy rainwear 厚い 軽い 薄い コーティング チェック プリント
 ・deliberate wrinkles 無地 通常のレインコートのイメージ
 ・extreme stretch 
 ・bi-stretch 2ウエイ 安定
 ・fast driying fabric(速乾)
 ・comfy knit ジャージー
 ・mono-stretch レース サテン
 ・hi-half-tones ランジェリー シルケット素材
 ・colour energy スポーツ 大胆 明るい 楽しい
 ・lingerie shaping ジャージーとレース
 ・techno used ユーズト加工 まだら ぼかし
 ・deliberate wrinkle しわ








○Relax と Distinction (同じ又は隣り合うフォーラムで展開)
   Casual wear=everyday fantasy
   Womens wear=structured suppleness フェルトや縮絨 膨らみ 軽い
   Sports wear=wool influence ラフ ブレンド 粗野感 ナチュラル感
   Shirting=spruce checks mini multi florals

 Relax(カジュアルウエア、スポーツウエア、ジーンズウエア)
    ウールインパクト  デザイン的な機能性  中古感 ビンテージ
    裏面に注目  タフな光沢 どっしりとした装飾性
 Distinction(エレガント、フォーマル、テイラードタイプ)
    色密度の高いもの  フランネル ギャバ  シャツ地向けしなやか素材
    ツィル サテン 組織のはっきりしたもの ヘリンボーン  オックスフォード
    バーズアイ ニットに新しい技法を取り入れる  リバーシブル  ソフトバルキー
    洗い ウールにリネンやラミーを加える  生き生きした表面感と色

 キーワード:
 ・ベスト&マントゥ向け:レザー  裏がファーになったもの スエード
 ・ジャケット&コート:
 ・shearling シープ&ファー ムートンタイプ
 ・dusty patinated leathers 
 ・costauds sturdy デニム チノ 厚手 ハード
 ・intensified oily 少しハード
 ・fantasy structures 柔らか
 ・extra stretch 
 ・extra supple  薄い ぼかし染め 優しさ
 ・plus カシミア・plusウール  高級感
 ・fantasy structures  ジャカード 藍染 ムラ
 ・warm straws
 ・bonded
 ・chic softness
 ・chic technical トレンチ
 ・greaming waterproofed トレンチ チェック
 ・rubberized  トレンチ 薄いものから厚いものまで
 ・natural roughness ツィード
 ・紳士(紳士風):
 ・City blue 洒落た伊達男
 ・Plus wool
 ・Fragmented 薄地プリント
 ・Cashmires &Ornaments  ぺズレープリント 更紗
 ・Misty ぼかしプリント 古びた柄
 ・ニット:コート向けにはざっくりニット、マント向けには手編み調、トリコット、ブランケット
 ・Lustrous&velvety 二重
 ・Soft & hairy 毛足 シャギー シャギー チェック
 ・コージーカラー
 ・Stretch supple






○Seduction(ファンシー、フリュイドタイプ)
    視覚効果やリズム感のある柄や組織  明快なタッチの花柄
    身体を包みこむような厚み  もっとストレッチ ツィーディ ブークレー スラブ使い
    奇妙な動物のモチーフ  贅沢をカジュアルに捕らえることが新しいファンシー
    スタイルミックス  アイデンティティーが揺らぐ
    未来的な光りのアクセントをツィードやシルク、ニットに カラードメタリック

 キーワード:
 ・graphics チェック 千鳥格子
 ・knit tweed
 ・KNIT supple thickness
 ・KNIT casual suppleness
 ・KNIT openwork
 ・KNIT misty wools ジャージー
 ・Dazzling
 ・Panes soyeuses ベルベット
 ・Untamed  ファー
 ・Ethic wool ジャカード
 ・Wild 動物柄ジャカード
 ・Striations 表面効果
 ・Hybrid シール ハラコ ぺズレープリント
 ・Poetic realism
 ・Ethnic geometry レースや透ける素材に頼らないでファンタジーを表現しているのが
             新鮮。プリント、ラメ加工、ぼかし、ファー使いでエレガント感を協調。  
※写真は公式HPより
 2011/10/11 00:02  この記事のURL  / 

PV 2012-13 A/W 人気カラーベスト6
 三日間の開催になり集計は二日分となりましたが、場内で配布されるデイリーニュースをまとめて得点を割り出しました。
 対象になっているのは用途別フォーラムエリアの各ブースでのバイヤーの投票数です。

 P/V 2012−13 A/W 人気カラー 6色

 1位 (32) No.12 moony blue 月の青
   



 2位 (30) No. 4 80%
   



 3位 (26) No. 9 steel wool  スチールウール
   



 4位 (22) No.18 coffee grounds コーヒーの粉
   



 5位 (20) No.21 radical crimson 極端なまでの赤紫
   



 6位 (13) No.16 blue ray ブルーレイ
   




 上位2色は32,30票と近く、中間3色も26.22.20票でほとんど並び、6位のブルーレイが13票となっています。
 中間の3色はグレー、コーヒーの出がらしの粉のような茶、濃い紫と落ち着いた基本カラーともいえる色です。
 ブルーレイはやはり1,2位とは色味が違いますがブルー人気を物語っています。
 メタリックな光り感のあるのが新しいところです。
 5位のクリムゾンは会場でのリボンや麻のバッグの色としても使われインパクトを与えました。
 日本の市場でブルーが特別な人気カラーになることは今まであまりなかったことですが、ヨーロッパでは(特にPVでは)毎シーズン登場し、黒に変わって存在感を増しています。
 市場で大切なことはこれらにどんなアクセントや配色が組まれるかということでしょう。
 エルメスで見た明るいブルーのセーターやブルーに黄色のアクセントを置いた陶器はとても印象深いものでした。


 2011/10/02 22:30  この記事のURL  / 

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名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

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