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2012春夏 尾州マテリアルエキジビション
 先の5月10〜12日恵比寿ガーデンプレイスにおいて尾州素材展が行われました。
 参加は19社で約2300点の素材が一同にかいしました。

 尾州といえばウールの産地として隆盛を誇っていたときがありましたが、現在では素材の幅が広がり、特に春夏向けでは麻や綿、レーヨン、フィラメントなどが中心となり、ウールを超えるものになっています。
 展示会全体のテーマとして「SKY(空)」「HUMAN EMOTION(人が感じる感動)」「VEGETAL(植物性)」「MUDDY(濁り)」の四つを掲げました。


(クリックで拡大)

 社会や環境、暮らしに対する私たちの考えが大きく変わった今、トレンドやテーマのもつ意味も役割も変化しました。
 美しく、新鮮で、技の素晴らしさに触れるとその素材のメッセージや作り手の心が伝わってきます。
 そこにテーマのシンプルなイメージが重なるような気がします。

 意匠糸使いのツィード、カラミ織り、ニットやレースなど、今やすっかり尾州の顔になった素材の一部をご紹介します。



SKY(空)  尾州が考える夏向け素材。サッカー、ラメ、光沢、清涼感が特徴。









HUMAN EMOTION(人が感じる感動) 大げさではないジャカードやレース調。









VEGETAL(植物性) ナチュラルをいかに繊細に見せるか。ツィードやざっくりした素材。









MUDDY(濁り) ゴールドの鈍い光、硫化染め風。ツィード風。





 2011/06/26 22:57  この記事のURL  / 

ヒラタノボウシ 平田暁夫展
 帽子界の第一人者平田暁夫氏の展示会が表参道スパイラルで開かれています。
 洋服にとって帽子は必ず共にあるものではありませんが、これほどもの作りの心と職人の技がこめられたものはあまり類がないような気がします。
「似合う帽子、好きな帽子を見つけたとき、帽子は生活の必需品となり一生の友にもなる。帽子は人生に寄り添う小道具なのです!」
という思いを伝える氏の言葉がとても印象的です。
 ファッションが服だけではなく色々なものと(私たちはこれをアクセサリーと呼びますが)響きあって完成されるものですが、その中で帽子は顔に近い場所にあるため大きな決め手になるように思います。
 帽子の素材になるものは、洋服の生地はもちろん植物だったり合成されたものであったり様々です。
 およそかぶる機能がクリアされれば身近な布から細いチューブのようなものまで幅広く、麦わらのように今ではあまり採れなくなったものはモットルと呼ばれる天然草を代用したり、キビラざらしやラオスの綿、又ネオラのような一連のケミカル素材も沢山登場します。
 使われている素材の中には尾州のしふ、7デニールの超極細のポリエステル糸を使った天池合繊の「天女の羽衣」、綿のギンガムチェック、カンレーシャ、グログランのリボン、セロファン等など・・・
 市場では防寒用の手編み調ニット帽が流行したり、夏ではUVカットも含めて日差しから肌を守るために帽子は欠かせませんが、こうした機能性とは別のオートモード(高級帽子)の世界は久しぶりの感動を与えてくれるものでした。
 旭化成繊維が開発した「スマッシュ」で作られた白い帽子は青い大空に浮かぶ雲のようでもあり、ぞの間にレトロで斬新なオートモードが舞っている様子はあたかも懐かしさと未来が共存しているかのようです。
(7月3日まで)




 “カーネーション”



「天女の羽衣」を使用




 2011/06/20 22:26  この記事のURL  / 

2012S/S 東レ素材展 「PRIDE of GOUSEN」
 夏には天然繊維のイメージが強いという思いがあります。
 逆に見れば日本独特の湿度の高い梅雨や夏には合繊の活躍の場が少ないという先入感のようなものでしょうか。
 これは平成生まれの若者たちにはあまり気になる格差ではないようですが、このところの急速な機能性の一般化でこの「先入感」に大きな変化が起きています。
 今シーズンも又東レ(株)の「PRIDE of GOUSEN」が6月1,2日青山のスパイラルホールで開催されました。



 しばらく続いた合繊ならではのハイテク素材では超軽量、薄さ、独特の触感、高密度が中心でしたが、昨今は中肉の天然繊維と同じフィールドで対応する合繊が気になってきました。
 薄手のブラウスはドレス素材よりも、ジャケットやコート向け、ボトム素材に適した素材です。
 そのためには様々な機能性が求められます。
 今回の展示会では「透け防止」(スケボー)と「接触冷感」に特に注目しました。
 エコの解釈もますます広がり、節電対策や身体を守るための防水や制電機能を持つ素材も沢山出ています。
 機能の特徴をアイコンで表し消費者にも分かりやすく伝える努力もされています。



 湿気を吸収しかつ放出してくれる「吸放湿性」、ひんやり感が味わえる「接触冷感」、白や淡色でも下着が透けにくい「防透け性」などは来夏に向けてもタイムリーなテーマです。
 素材の機能性はガーメントになって店頭を飾るときは前面に出るものではありませんが、着用した後にそのよさが分かってきます。
 充分条件とも言われる機能性ですが、新しいマーケットにとって隠れた主役にもなりえるかもしれません。
 今回の展示会では合繊の本領発揮とも言える機能性が付加された三つの素材を簡単にご紹介します。


BODYSHELL DRY 透け感 快適機能ファッション素材






BODYSHELL COOL 透け感 接触冷感ファッション素材






EXCOOL 接触冷感 吸放湿機能ファッション素材


 2011/06/12 21:56  この記事のURL  / 

初夏の店頭
 このところの素材の変化は後加工に次いで科学や化学の力を活用したものが気になります。
 一つはいうまでもなく「機能性」ですが、もう一つは今までは洋服の素材としては考えられなかったものが登場しています。
 ゴムやシリコンなどはコーティング材としてお馴染みですが、そのまま部分に使ったり、アクセサリーなどには極当たり前に登場する素材になりました。

 梅雨空の店頭にガラスや金属とともにプラスティックが見られます。
 最近のカラフル現象は楽しく気軽に身の回りに取り入れられるものも沢山あります。
 さらにその質感やポップな面白さなども魅力的です。
 キットソンやキャスキットソンの人気、生活雑貨のPYLONEも鮮やかな色を自由に使った開放感に惹きつけられるのでしょう。
 雨の街で「フルラ」の「Candy」ラインに透けるバッグや靴を見つけました。

 何をどうやって入れるのか少々迷うところもありますが、市場を賑わせているレインブーツとともにこの時期のカンフル剤のようです。
 2011/06/05 20:54  この記事のURL  / 

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名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

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