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11-12AW グリデカナ展
 テキスタイルデザイナーの梶原加奈子さんが沢山の産地の人と共に作り上げた素材を使ってバッグやスカーフ、生活雑貨を展開しています。
 継承が難しいとされる産地が育んだ様々な技術を次の世代にもつなげたいし、多くの人に知ってもらいたいというのが彼女の狙いです。
 デビュー一年目の“gredecana”(グリデカナ)2011年AWのテーマは「SEED〈種〉」。
 美しい自然の色を鮮やかに、優しく、強く自在に使い、ふんわりともつるっとも、デコボコにも表現します。
 ニードルパンチの巧みな使い方、友禅染を施した豚革、広島で作られたデニムのオープンカット、ウール/レーヨンの縮絨加工による凹凸感、コンピューターによる多色で多彩なカットジャカードなどなど。
 これらのテキスタイルはストールやスヌード(14000〜28000円)、靴下やレッグウォーマー(1500〜8900円)、ケープやマント、様々なアイディアのこめられたバッグ(5900〜39000円)、そして楽しい小物雑貨(5900〜16000円)などに展開され、商品価値をいっそう高める役割を果たしています。
 素材作りの心を伝えるブランドとして少しずつ、確実に広がって欲しいものです。

 詳細はホームページにアクセスしてください。www.gredecana.com











 2011/04/28 22:18  この記事のURL  / 

麻素材の再発見
 東北の災害により3月のコレクションや展示会、催事の多くが中止や延期になりました。
 断片的ではありますが今年の秋冬もの向けのランウェイのショーやインスタレーション、展示会、そして2012年春夏の素材展が順次行われています。
 繊研新聞社主催による「プラグイン」が東京美術倶楽部で開催されました。
 アクセサリーや雑貨が中心ですが、日本の隠れた技やこだわりの素材、これらを使ったライフスタイルの提案など、興味深いブランドが沢山見られました。
 日本の市場では大きなヒットを生むにはなぜか難しいとされる「麻」の思わぬ発見がありました。
 夏のイメージが強いこと、ナチュラルや粗野感の表現に独特の味わいを持ちますが、最近はウールとミックスされ秋冬にも、又シルクとともに使うことで更なる高級感を表し、いずれもこだわりの逸品として注目されています。
 でも麻は布としてもっと身近にあり、使いやすくかつ素材自身に様々な機能を持ちあわせています。
 この展示会に出展している〈株〉ケンランド(山形県山形市双月町1−3−36)は工場を山形に、住まいや活動の拠点を仙台に置きこのたびの震災に大きな痛手を受けその復興に懸命な企業の一つです。
 同社は創業62年の横・丸編みを扱うニットメーカーですが、特に自然や環境問題のリネンを強く持ち天然循環資源の復活をテーマにしています。
 年間を通して麻を扱い、冬でも暖かく、夏は涼しく、家庭で洗うことが出来農薬を必要としないオーガニックな栽培や、洗うほどに、使うほどに身体に馴染むエコロジー素材として注目してきました。
 中でも抗菌や防虫効果があることは日本でも昔から知られていましたが、その栽培には課題や誤解もあるようです。
 ファッションの中で扱われる麻は皺が気になったり洗濯が難しかったりという高級感とともについてくる問題があります。
 でも「ジャージー」というニット素材として考えると又別の用途と麻の魅力が見えてきます。
 今回の展示会ではTシャツ、ドレス、ボトムスに加えて小物やアクセサリーが出展されました。
 生成りやナチュラルグレーに混ざって鮮やかなオレンジがひときわ目を引きました。
 これは私にはトレンドカラーとしての潔さが魅力でしたが、実は復興のために働くレスキュー隊の色としてみんなの思いをこめた色であることを聞き感銘を受けました。
 色には多くの言葉は要らないのかもしれません。
 震災に遭われた産地の皆様の一日も早い復興をお祈りします。



 写真は(株)ケンランドのオレンジのマフラー。
 リネン100%のプレーンなジャージー。
 力強いオレンジと優しい触感が絶妙のバランスです。
 2011/04/19 21:54  この記事のURL  / 

fur fur
 いつも楽しいアイディアのこめられたファーファーのコレクションですが今回はエキジビションの形を取り、充実したプレゼンテーションが行われました。
 スタート当時からどこかかわいくナチュラルな森ガールのイメージを持ち、遊び心の詰まったラインが得意でしたが、展示会はショーで見るのとは異なる印象をうけました。
 展示会場にはディレクターのチダコウイチとアーティストの加賀美健のコラボによるアートワークを盛り込んだ品々が並びました。
 かわいらしかった森ガールテーストもスケバン調、モードプラス、昔を偲ぶもの、古着、現代アートなどのスピリッツを加えた様々のラインへと進展しています。
 目立つキーワードは「毒舌ヤンキー―森ガール」「アバンギャルドスケバン」「抽象合コン」「寝不足N.Y.」「土足ベジタリアン」「原宿インフルエンザ」などユーモアたっぷりのものばかり。



 その一方でもの作りの良さ、素材やデザインのこだわりを感じました。
 中でもこの冬に密かに?注目されているハリスツィードを取り上げていることもその一つです。
 ハリスツィードは英国スコットランドの小さな島、ハリス島で折られた粗い手触りが特徴の羊毛の織物です。
 梳毛長の高級感のあるツィードとは対照的にチェビオット羊毛独特の“チクチク”や“ゴワゴワ”したナチュラル感に魅力を感じる人も多いようですが、その素朴な味はメンズウエアではジャケットやコートに欠かせない素材となっています。
 今回はハリスツィードのブランド化100年という節目にあわせ、紳士、婦人共通のサイズでジャケットを作っています。
 見た目よりもソフトで綿のウラ毛をフードに使い、全体に柔らかさが感じられます。



 ウールのモスリンタイプをパッチワークしたワンピース、モックベスト付きジャケット、カットソーのゆるいデザインのつなぎなど、スタート時の森ガールの要素をどこか持ちながらもより深いこだわりのある新展開です。



 更なる情報はホームページをご覧ください。
http://www.furfurfur.jp
 2011/04/16 23:13  この記事のURL  / 

デニム
 誰にでも着られる素材の代表としてまず頭に浮かぶのはデニムかも知れません。
 たかがデニムと見る人もいれば、それでもやっぱりデニムと思う人も沢山います。
 その印象は様々ですが、素材作りの上でもすべての分野でデニムに係わる世界をもっています。
 今春のデニムの中で気になるのは、すっきりしていること、きれいさ、かわいさが加わり、エレガントで新しいスタイリングが出来ていることです。
 従来のベーシックなコットンデニム素材にはワンウォッシュをかけたような柔らかさとストレッチ性が付加されました。
 レーヨンやナイロン、アセテートなどのミックス。
 又テンセル混のデニムも多く見られます。
 アイテムも広がりデザイン性の高いパンツやジャケット、スカート、小物、雑貨など、いずれも吟味されたデザインが特徴です。
 過度な汚れやほころび、スタッズなどがふんだんに付いたものなどは余り目にしなくなりました。
 ジーンズアイテムに組み合わせるものにも前シーズンとの違いが見えます。
 透ける素材やレースのトップスとあわせたり、造花やネックレスでかわいさを引き立たせたものなど、客層も広げています。
 夏に向かって更にデニムワールドに変化が起きそうです。





 2011/04/03 19:41  この記事のURL  / 

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名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

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