« 前へ | Main | 次へ »
機能素材
 震災から3週間近くが経ちました。
 3月といえども雪の降る日も多々あり、被災された方々、救護に当たられている方々のご苦労を思うとますます胸が痛みます。
 生々しいテレビの画面を見るたびに一日も早く安全で暖かな日が来ますようにと祈りつつ、着るものの役割を考えさせられました。
 ストレッチ性から始まった機能素材は吸汗、速乾、吸水、防水、撥水、UVカットなど、消費者にも馴染みのものですが、ユニクロの大ヒット「ヒートテック」は暖かさがポイントの下着として大きな話題になりました。
 薄くて伸縮性があって暖かいという機能は冬の下着には欠かせない条件です。
 更に着易く重ね着しやすいためにはフィット感も大切です。
 今秋冬は暖かさのための機能性が再認識されることは間違いないでしょう。
 起毛やフリースタイプ等も加わり、静電気防止や蓄熱加工が施された素材は下着に限らず様々なアウターウエアに展開されます。
 機能素材が一般的になる前からスポーツウエアやランジェリーでは専門的な研究が進んでいました。
 昨今ではスポーツウエアは一年を通して着られるカジュアルウエアとして、またはストリートファッションとして定着しています。
 これらにはトレンドやファッション性、ラグジュアリー感なども付加され私たちを楽しませてくれます。
 春の店頭には吸汗、発汗、ウォッシャブル、UVカットなどの機能を持ったオシャレなスポーツウエアが沢山見られます。
 機能素材は時代の流れを組んだ社会的な素材といえるかもしれません。

 2011/03/31 02:37  この記事のURL  / 

「モダン」について
 今春夏の予測の一つに「モダン」があります。
 シンプルやミニマルでモダンを表したり、レトロがかえってモダンに見えたり、「modern=近代、近世風の」という意味をモードやファッションで具体的に表現するのはとても曖昧に見えます。
 でもモダンはウィンドウを見ていても店内で商品に触れてみてもとても気になるトレンドです。
 素材でモダンを意味するのはとりあえず合繊による光沢感やつるっとしたオチ感、高密度、しなやかさなどでしょう。
 かつて斬新さで強いインパクトを当てあえたカラーブロッキング、モンドリアンのような縁取りなどの色で表現する方法もあります。
 甘さや華美をなるべく抑えたデザイン、大胆な幾何柄、直線や曲線の美しさを強調したスタイリングなどにもモダンを感じることがあります。
 時代の感覚を考えるとその中で問われている機能性や無駄を除くなどのキーワードも今の私たちが捕らえるモダンかも知れません。
 皆様には目に留まるモダンがありますか?



 2011/03/26 20:58  この記事のURL  / 

春のウインドウ
 寒さの厳しかった2月が過ぎ、ようやく春本番という矢先の災害のニュースはいまだかつてないほどの大きな衝撃でした。
 聞きなれない原子力の単位や計画停電など初めて耳にする言葉に戸惑いながら一週間が過ぎました。
 被災地の一日も早い復興をお祈りします。
 東京の3月は卒業式、展示会、ファッションショーの予定がびっしりと組まれていました。
 それらのほとんどが中止や延期になり、街の人通りも減っていますが、季節は確実に春に向かっていることを感じます。
 今春夏は麻への注目が囁かれています。
 サファリやミリタリー、カーキなどのキーワードにもぴったりであり、少し大人っぽく、クラシックを感じさせ、そしてなんといっても「皺」を含めたナチュラル感が今シーズンどのように受け入れられるかが気になります。

 麻の手ごたえを感じさせてくれるアイテムを店頭で見つけました。
 100%のもの、複合のもの、他の素材使いのもの(綿やシルク、プリント)と組み合わせたスタイル提案に、よいものに触れたという安心感を持ちました。
 忘れられてしまいそうな春たけなわのウィンドウを少しずつチェックしていきます。





 2011/03/20 21:21  この記事のURL  / 

Premiere Vision 2012 S/S 4 BOND-IN テクノロジーからファッションに向けての提案
 今回のPV会場では新たにボンディングの提案がなされました。
 一言で「ボンディング」というと、「二枚の布を貼り合わせた布」または「貼る技術」として60年代に開発され一般的に使われるようになったと記憶しています。
 会場では「トゥーフェイス」「リバーシブル」の提案かと見過ごしてしまいそうになりましたが、実は衝撃的な情報発信がなされていることに驚かされました。

 ジェネラルフォーラムでは三つのテーマ(アティチュード)のオブジェ、「テキスタイル彫刻」を作り上げるテクニックとして披露されていました。
「ボンド」プロジェクトを推進しているのはダイロン(DYLOAN)というグループで、ファッション、アート、デザインの分野における研究開発とプロジェクト実践を目的に1987年に創設されました。
 ここでいう「ボンド」はこのダイロンと優秀企業のグループが推進する「サーモボンディング(熱接着)」のプロジェクトを指します。(PVプレスリリース)

 この熱接着の特徴は貼り合わせることによって縫製に代わる技術となっているところです。
「縫う」ことから「貼りあわせる」方法に一瞬、まさか!と否定したものの、すぐ取り消しました。
 現在の洋服作りの枠を超えた方法ですが、今は信じられないと思うことが、すぐ現実となり改良が加えられてビジネスを大きく変えていくことに気づいたからです。
 おそらく接着部分とミシンで縫う部分の併用で成り立っていくものと想像しますが、より早く快適な着心地に向かった生産にはこの技術が大きな役割を果たすに違いないとおもいます。
 会場のコンパニオンの着ているドレス(ジャン・コロナのデザイン)にも使われた技術です。
 スポーツからカジュアルウエア、そしてモードにいたるまで、又デザイナーからテクノロジー 企業、大学研究室までの幅広い協力体制で研究がなされているようです。

 プレス用に発表された商品の幾つかをご紹介します。
 詳しくはBond Factory 又は Dyloan Studio www.dyloan.org














 2011/03/08 22:33  この記事のURL  / 

« 前へ | Main | 次へ »
名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリアーカイブ