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2011SS PVカラーの特徴
 彩度の高いシーズンに開花するために、陰から抜け出して質感を表す色からエネルギーを取り込むことが大切。 
 鮮明な視覚効果で、妨害や衝撃を起こさず、細やかな気配りを持って驚きを与える色が登場する。

光りに満ちた色、薄色、生き生きとした色
動きのある色が輝かしい世界を毅然と描き出す
ビビッドなフローラルカラー
人工的なパステルカラー
カラフルなゼリー色
澄み切った海の色
新鮮なスキンカラー
合成された光りの色

 細部に神経を払い大胆にたくみにカラーで輪郭を取ることや、素材の目付けと色の彩度とのコントラストを熟慮することも重要。
 薄い色には質感を大切にし、鮮やかな色では質感を押さえたような表現。
 後加工や洗い加工をさまざまに駆使して格調の高いマット感を作り出す。

きしむようなマルチカララー
色鮮やかなモノクローム
物憂げなトーンオントーン

 これらをハイブリッド配色で表現し、カラーレンジの画一性を一掃するよう努める。




PV2011SS カラー名
1  silicon(シリコン)
2  marshmallow(マシュマロ)
3  phosphorous(燐光のような)
4  pink beech(ピンクのブナ材)
5  red ceder(赤杉)
6  iroko wood(イロコー熱帯地方の木)
7  peony(シャクヤク)
8  grey shrimp(グレーの海老)
9  fresh brick(れんが)
10 green jelly(グリーンのジェリー)
11 cactus(サボテン)
12 algae(藻)
13 blue tatoo(青の刺青)
14 H2O(水)
15 vitaminC(ビタミンC)
16 vitreous blue(ガラスのようなブルー)
17 bougainvillea(ブーゲンビリア)
18 garlic flower(にんにくの花)
19 orangeade(オレンジエード)


人気カラーについて
 用途別の4つのエリアで各国のバイヤーたちの人気投票が行われている。
 2月9,10,11日の3日間の結果を集計し、期間中の人気のあったカラーの順位を割り出した。
 今回は上位2色(シリコンの白とタトウの青)が殆ど同数で3位を大きく引き離し明確な1位、2位となった。
 次は同得点でピンク系、ベージュ系、ブルー系のクールなパステル3色が並び、少し離れてこれもあまり差の無い6,7,8位にマットで優しいサボテン、ビビッドなビタミンオレンジ、芍薬のピンクが一群を作っている。
 さらにこれらに光りが当たり、濡れたような表現や練りこまれたような光沢が加わる。

 2010/02/28 22:14  この記事のURL  / 

2011年SS Premiere Vision ポイント(1)
 今シーズンの開催は雪のために交通機関の遅延や寒さから思わぬ番狂わせもありましたが、エネルギッシュ、楽天的のムードがカラフルで潔い色とともに来春夏に向けての明るい希望を感じさせました。
 会場の印象を手短にお伝えします。



(カラー)
 19色のカラー提案のうち最も重要なのはフレッシュさを感じさせる色。
 同時に絞り込まれた色を組み合わせることによって多層の色合いを感じさせる。
 酸っぱみ、透明感、光り感に加えて濡れたような色の表現が新鮮。
 蛍光色の反射よりも光りを受け止めながらさらに内側から光りを放っているような色合いでもある。

 洗ったようなインディゴブルーから緑みを含んだターコイズなど、青、緑はどちらも夏の色として重要。
 会場では赤やオレンジ、黄、フーシャピンクなどの華やかな色も目立つが、しっとりとしたミルキーパステルの人気も高い。

(素材)
 ジェネラルフォーラム及び最終用途を意識した四つのフォーラム(Seduction,Distinction,Pulsation,Relaxation)では各々の目的、主張を持った素材提案がなされているが共通したポイントは次の通り。

○ 超軽量のテクニカル素材
○繊細な多層素材
○エコを感じさせる素材、リサイクル合繊
○ナチュラルを表す麻の活躍 粒粒感や未加工感
○ウール/綿 ビスコース、シルクなどのミックス 特に麻とウール、綿、シルク混素材
○練りこんだような光沢
○洗った色、水を通したような色とその風合い
○しなやかな軽さ、ソフトタッチはリヨセル、ビスコース、綿、麻などの混紡
○流動感のあるデニム(軽い) インディゴ風素材
○クリームのような滑らかさのある表面感
○光沢@ 濡れたような表面 water crystal
○光沢A セロファンヤーン パーリー メタリック加工
○高密度再び シルキープリント
○マットな見え方、でもオチ感がある バスケット織り
○マドラスチェック ギンガムチェック
○海辺のモチーフ
○ジャングル カムフラージュ 蝶の柄
○エスニック調
○オプティミスティック柄 (水玉や花で)
○抽象 アート ぼんやり 色のぶつかり

















 写真は4つのフォーラムとインディゴ展によるプリントの傾向、柄のイメージです。
 市場性の最も高い花や幾何柄のほかに抽象的、神秘的、シンボリックなアニメーションタッチ、シンプルで分かり易い柄が見られました。
 2010/02/21 00:10  この記事のURL  / 

春の市場で気になること
 今年のトレンドに「ミリタリー」や「サファリ」が挙がっています。
 春の立ち上がりでは不況の時代にこそ、と意図的に仕組まれた明るく綺麗な色使いで活気あるウィンドウと再びカーキを中心にしたナチュラル×スポーツ×ストリートが見られます。
 その中でもミリタリーやサファリはさらに様々な要素がミックスされているのが今春の特徴です。

「マリン」はそろそろ固定概念や表面的な海のイメージを打ち破り始めました。
 トリコロールの赤・白・紺、ボーダーのジャージー、デッキチェアストライプなどを中心に海辺の様子やヨットレースなどが代表的であったマリンイメージは、モチーフなどの幅を広げ海底の魚や生物、海草、珊瑚などの描写や渦、流れ、泡などによる新しい表現が感じられます。
「マリン」は海軍の意味もあり水兵や艦長のユニフォームやワーキングウエアからミリタリーやワークとの連動もあります。
 夏になるにつれてマリンやサファリは、よりリアルに的を絞ったものになります。
 素材も綿、麻、レザー、機能素材を使い、タフさを売るのではなく、シルクやレース、光り、透け感のあるものを組み合わせて優しさや可愛さを出すことがポイントです。
 見た目だけではない新しいナチュラルテーストの表現としてマリンやサファリの展開が期待されます。
 ミリタリー、サファリ、マリンに関連するその他のキーワードと春立ち上がりの中に見られたものをご紹介します。

キーワード:
ショートパンツ、旗、ヨット、ロープ、水玉、泡、流れるライン
勲章、肩章、紋章、アニマル、迷彩、砂漠、駱駝、ジャングル、サバイバル
深海、海草、貝、鯨、オットセイ、いるか
空、雲、ブルー、赤、白、ボーダー、縞、ストライプ












 2010/02/06 23:01  この記事のURL  / 

シンポジウムより
「シルクでリアルリュクス」
 シルクの今後を考えるシンポジウムが1月26日(火)六本木泉ガーデンコンファレンスセンターで開催されました。
 パネラーの「布」取締役の須藤玲子氏、「まとふ」のデザイナーの堀畑裕之氏と関口真希子氏、「大正紡績株式会社」の近藤健一氏、「帝人ファイバー株式会社」の重村幸弘氏によるディスカッションでは、それぞれの立場から貴重な意見が出ました。

 日ごろからシルクを愛し使っている人、更なるシルクを追及する人、シルクの力を借りて独自の素材開発を行っている方々の熱い思いが伝わってきました。
 かつてはシルクの一大産出国であった日本が今はそのほとんどが輸入に頼るようになり、中国との密接な関係下にあること、世界の繊維総量の中でシルクは0.2%しかないことも驚きでした。
 しかし今後は天然繊維という広い枠の中でシルクを捕らえ融合させることも積極的に行う。合繊の持つ多機能性を複合させ新しいシルクを作り出すなどに大きな可能性を感じました。
 会場にはパネラーの方々の商品が並べられ実際に手にとって見ることが出来たのも実感のわくところです。





「帝人ファイバー株式会社」


「株式会社 布」


「大正紡績株式会社」


「MATOHU」


 パネラー諸氏の共通した意見は:
 今の時代がテキスタイルに求めるものは、オーガニックをはじめとする自然の恵みと人の力が生み出した心地よい生活のためのテクノロジーである。
という結論でした。

 そのようなシルク素材がどのような商品となって使う人の心を打つことが出来るのかに挑戦した試作品の展示会が予定されています。

日時:2010年2月8日(月)〜10日(水)
会場:港区北青山3−6−26 3F
問い合わせ:日本繊維輸入組合 03−3270−0792
 2010/02/01 21:22  この記事のURL  / 

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名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

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