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NORIKO FUKUSHIMAの春ものコレクション
 今シーズンのコレクションはランウエイのキャットウォークがやや減り、合同展やインスタレーション、個展に切り替えたメゾンも少なからずありました。
 ショーにも展示会にもそれぞれのよさがありますが、生地をじっくり見られるのはなんといっても展示会です。
 丁寧で確かなもの作りで定評のあるNORIKO FUKUSIMA(福島紀子社長)の来シーズン(2010年春夏)のテーマは「DeLaMer(海からの手紙)」。
 軽やかでトランスルーセントな素材と有機的な動きを奏でるフォルムでコレまでに無いマリンルックの表現に挑んだとの事。
 銀座にある老舗の専門店でオーダーメードの上顧客を持つ彼女のもの作りはパターンと素材にこだわった逸品です。
 ほとんどがインポート素材で作られた品々は一見今の世の中の売れ筋と大きな隔たりがありますが、忘れかけたファッションの美意識を思い出させてくれるには十分かもしれません。
 じっくり選ばれた来シーズンのトレンド素材を磨き上げたパターンと熟練の縫製技術で作り上げるガーメントに、それを着られるお客様の顔が見えるようです。
 素材の一例をご紹介します。

 全体に「軽い」「薄い」「上品な透け感」などのポイントを押さえた素材が選ばれています。
 その使い方は対極にある素材感とマッチングさせること。つまりメルトンやツィードと薄い素材を組ませたり、コーティングされているものを合わせる、半透明と全く透けない素材を同時に使うなどの方法を積極的に取り入れています。


1)代表的な色。特にアシドカラーが人気。


2)オレンジ色のなでしこの花プリントを施したコットンジャージーと綿シルクオーガン


3)綿シルクオーガンの多色使いのストライプ


4)クリオネのような表現。絹のシャンタンとオーガン


5)シルクシャンタンと綿シルクのオーガンジ。すっぱいグリーンが意外に好評


6)アイリッシュリネンビンテージと綿オーガン


7)蝉の羽のような透け感


8)ストレッチコットンとシルクオーガンの組み合わせ
 2009/10/29 23:57  この記事のURL  / 

東京コレクション 2010SS
 少しずつ形を変えながら今シーズンも東京のコレクションがスタートしました。
 ランウエイによるショーが幾分減り、代わってインスタレーションや合同展示会への参加が増えています。
 ショーのスペクタクルは無くてもブランドやデザイナーの意思が十分に伝わるようなプレゼンテーションが見られました。

 マツオインターナショナル(株)が東京本社のショールームにて開催したSEEDS − [Knock the doors]展は、ベテランや復活組みに混ざって若手デザイナーの新しいチャレンジを見ることが出来ました。
 共通していることは自然であり上質でありそして毎日着たくなる服であることです。

「Dw2R」デザイナー まききくこさんといのかづみさん
 テーマは「COOL VACANCE」 リラックスしてバカンスを楽しむ、スタイリッシュなバゲージで旅に出る。
 自転車に乗って街を散策などがコンセプト。


(カタログより)


「RaphUs cUcU」デザイナー いそやえりこさん
 テーマは「大地のバカンス」 上質な素材感、オリジナリティあふれる色使い。
 どこか不思議なにおいがする。
 ハンドメイドのぬくもりが感じられるような服

 2009/10/25 01:20  この記事のURL  / 

ユニクロの素材のこと 1
 パリ、東京、ロンドン、ニューヨークとほとんど世界同時のオープンで話題になっているユニクロは、もの作りの上でも前例の無い変化を成し遂げているといえます。



「商品と価格」のバランスと価値観は買う方にも作る方にも最大の課題です。
 見た目に良くても素材や縫製がいまひとつであったり、パターンやカッティングが悪ければ着にくい、など価格の魅力だけでは決して売れない、買わないという現状があります。
「+J」はジル・サンダーとのコラボレーションのもとで作られた新しいライン。
 今までのユニクロのイメージとは全く異なる商品群で、ファッション性やシンプルやミニマリズムを同時にもちあわせたラグジュアリー感を価格とどのようにバランスを取るかがかねてより注目の的でした。
 秋冬に向かうシーズンでは予想通りウールがらみの表現に期待がかかりました。
 カシミアのセーター類は5千円から1万円の間に三つのライン(グレー2種、紺、黒、ベージュなどの基本的なカラーに絞込み)があること、アウターはウール中心の素材を使ったジャケットやコート(同様の色の絞込み)が圧巻です。素材は薄手のトロ系、フラノタイプやカシミア混などでシンプルなデザインに徹していることに驚きました。
 中綿のコート、非ウールのジャケットなど、いずれも7千円から1万5千円うちわで買えることにも吃驚!ロングのダウンコートやウールのコートが1万2千9百円、ウールのピーコートは9千9百円。
 これらの商品の素材は少し縮絨がかかった厚みがあって軽く感じられるウールが使われています。
 購入枚数に制限があって、お一人様1アイテムで1点以内で、という注意書きがありました。
 ネット販売も盛んに行われているということでまだ当分話題に事欠かないようです。


「+J」のコート 12,900円 ウール



黒を中心にコーディネートされたウィンドウ
 2009/10/13 00:59  この記事のURL  / 

人気カラーまとめ
 恒例となった人気カラーの投票は今シーズンも3日(15-17日)にわたって行われました。
 最終用途に向けた4つのテーマ別にバイヤーやファクトリーの反応を中心にまとめられています。
 seduction,distinction,relax,pulsationの4フォーラムでは素材テーマが異なりそれに適した色の表現が求められますが、どのテーマにも共通して出てくる色が全体の中で明確に出てきました。
 上位3色と下位4色は倍の得点差があり、両グループともほとんど同じような得点になっています。





 一覧表を見ると驚くほど綺麗な色がみられ、会場のフォーラムでも華やかさや綺麗さが目立って見えました。
 でも中央の赤以外はさまざまな色味のダークカラーであることは驚きに値します。
 綺麗な色の要求はあると確信しながらも手堅いもの作りのためにはやはりダークカラーが優先するのでしょうか!?
 この中で3位の[meteorite](隕石)のダークカラーはよく見るとチカチカと光る粉のようなものがちりばめられています。
 パリの街でも同様のダークカラー、もしくはさまざまな黒が沢山ありました。でもそれに反発するかのようにファンタジックなきれいな色も目を楽しませてくれました。
 今回の人気カラーは更に様子をみたいものです。
 2009/10/04 23:03  この記事のURL  / 

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名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

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