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今シーズン市場で気になる素材2
[透け感を楽しむ]


たしなみの上から透けてしまうことを避けていた日本の消費者も、いまやその際どさを楽しむようにさえなっています。
透けても恥じない肌やボディーを作り上げてきたと同時に、重ねたり、プリーツやしわを寄せて色のミックスや陰影、玉虫効果、プリントなどで安心感を与えていることがその理由でしょう。
素材ではオーガンジがもっとも人気で、次いでガーゼタイプ、ネットやメッシュなど。
今シーズンの注目は半透明。透けそうで透けないしっとりしたパステルカラーが来年につながりそうです。




[新鮮なナイロン素材]


半透明な色と適度なハリ感のあるナイロンはスポーツブランドの中で大人っぽさを出したり、エレガンスを表現することもしばしばです。
皮膚感覚の小さくたためるタイプからペーパーナイロンといわれる張り感のあるものなど、ハイテクとローテクを併せ持つ新しい素材として甦りそうです。




[グラデーションを楽しむ]


先シーズンいくつかのコレクションで見られたグラデーションは素材自体に染色されたもの、製品染めによるもの、つなぎ合わせたものなどに大別されます。
一色の濃淡だけではなく数色のグラデーションの組み合わせにしたもの、モチーフをつないでグラデーションにしたものなどさまざまです。
 2009/04/27 23:00  この記事のURL  / 

今シーズン市場で気になる素材(1)
来年の素材トレンドの芽が今シーズンの市場に沢山見られます。
ストリートファッション、リアルクローズ、ファストファッションなどモードとは一線を画したかのような手軽さやこなれた価格を強調したものが好調といわれますが、一方で吟味された色や柄、素材を使った高級感のあるもの、デザインに創造性があり、個性を大切にしたファッションを感じさせるものが意外に沢山あります。
この両極に使われている素材使いにそれぞれ意味を見出し、来シーズンへの予測を立てたいと思います。

[話題のレースは種類も多く奥の深い素材になりました]
豪華なケミカルレースからカットワーク、薄く透けるレース、刺繍効果の高いもの、はめ込んだり部分に使われているもの、アイレットレース、ランジェリーに使われているようなレースなど。
レースそのものからベースの生地に刺繍を施すなどバラエティーに富んでいます。






[ラグジュアリーや華やかさは根強く残っています。ビーズや刺繍も相変わらず多い]
手の込んだオートクチュール感覚のもの、ブローチのようにつけるもの、スパンコール、ビーズやクリスタル、全面につけられたもの、立体的なもの、ワッペンやリボン、レース、刺繍がミックスされ更に豪華になったものなど、目を楽しませてくれます。




[サテンタイプの素材はドレープ性が強調されます]
素材の豪華さをストレートに表すかのような朱子織が気になります。
シルクのほかに上質のポリエステル、キュプラ、超長綿などが中心。ブラウス、ドレス、ジャケット、ボトムスなど幅広く使われています。


 2009/04/23 01:18  この記事のURL  / 

JFWジャパンクリエーション
JC2010年春夏展が開催されました。
大きな改革の年としてモノ作りから小売りに至るまで、構造的変化が起きている中、素材にもかつてないほどの不安と期待が交差しています。
そんなフアンと叩くかのような勝負を掛けた新しい素材とその展示方法が見られました。



久しぶりの参加となったスワロフスキーは、いつものゴージャスなプレゼンテーションではなく、実際のユーザーに向けて新商品をどのように接着するかを分かりやすく紹介しました。
スワロフスキー社では2006年からプロダクト・ブランドとしての「CRYSTALLIZED−SwarovskiElements」の認知度を更に高めるために、同社と消費者を結ぶ二つのパートナーシップ制度をスタートさせました。
その紹介もかねて各社のプレゼンテーションが一同に介しました。
推奨正規販売業社として大伍貿易株式会社、株式会社一心堂嶋野が、又、ブランドに値する商品の品質の保証を、推奨正規アプリケーション・センターとして有限会社ギンガム・ジャパン、株式会社アムウイン、有限会社ツインロード、株式会社友禅丸菱、共和商事株式会社が取り付け方法などの実際の取り扱いを紹介し、アパレルユーザーにより効果的な使い方をしてもらうことを目的として参加しました。
和服につけられたクリスタルを友禅丸菱が、革への特殊接着を得意とするギンガム・ジャパン、刺繍、ワッペンにスワロフスキーをつけ人気のある共和商事などのデモンストレーションに興味深い視線を向ける人々で賑わっていました。
副資材としてのスワロフスキーですが、今更に素材としての位置を築きつつあるようです。





今回特に目立って対応に追われていたのはプリントのブースです。
独自の柄域を持ち、チャージアップで小ロットの対応をしている有限会社久山染工では、ハンドプリントで他社との差別化を図っています。



特に和紙織物へのプリントは風合いともども完成度の高いものです。
山陰地方原産の和紙を特殊技術によって生地にはり合わせ、余分な部分を洗い落とし和紙が柄になって浮かび上がるという技法です。
グラデーションやプリントと刺繍の両方を施したものなど、手の込んだ価値観の感じられるものが増えたことを実感しました。

来シーズンは刺繍に期待がかかっています。
アイレットや幾何風の刺繍を施したものをファブリックとして使う方法がプリントと並んで柄物に新たな表現を見せてくれそうです。
ナチュラルを感じさせながらさりげなく手を加えたり、優しさの中にも主張がある色使いや着る人を選ぶ個性的なものなど、リスクを伴うものが存在感を発揮しそうです。
 2009/04/19 22:12  この記事のURL  / 

パリ・プレタポルテ展 - 2 (WHO‘S NEXT)
世界の名だたるスポーツ関係のメーカーが出展しシューズやバッグ、アクティブスポーツウエア、Tシャツ、トレーナーなどを中心にストリートカジュアルの充実したコレクションを持つフーズネクスト展(WHO‘S NEXT)もその幅を大きく広げました。
百貨店の売り場で重要なポジションを占めているブランドや路面店を沢山持ち、国内外にシェアを持つブランドが数多くあることも目立ちます。
スタートしたころのフーズネクスト展ではスポーツに特化したヤングやメンズが中心であったことから考えると、このところの内容は完全に二分化されたといえます。
一つはやはりスポーツのおなじみで有名なブランドでスニーカーやバッグ、小物グッズなどとシャツやパンツを中心としたスポーツウエア、もう一つは直営店、百貨店を問わず今注目されているカジュアルウエアブランドです。
最近は会を重ねるごとに後者のジャンルが増えています。
言い換えれば馴染みのブランドが多いということになります。



素材についてみるとベーシックなウール系(プレーンなツィードタイプ、縮絨のかかったもの、ジャージー、千鳥格子やチェックなど)、ウィンターコットンといわれた別珍や畝の太いコーデュロイ、ネルのようなシャツ地、ファー、レザー。
そのほかコートでは非ウール系が加わりますが、全体に中綿やダウンはショート丈が中心でした。薄手の一重ものの甘さのある色が目立ちます。
着こなしは重ね着がますます増えそうです。
そうすることによってアイディアが盛り込まれ、よりカジュアル性が強調されたり、ファンシーな表情が出ます。
今シーズンのテーマは「ファンタジー」。
ショーでは森の精の仮装や動物の化身を思わせるドレスがお姫様、魔女、小人、動物、魔法使いになって沢山登場しました。
たいそう凝った着合わせスタイルでしたが、よく見ると一つ一つはシンプルであり、何枚も同時に着ることによるファンタジーの表現であることに気付きました。



この展示会がスポーツを意識しているかを示すように、ショーの始めと終わりにラップスタイルやジーンズにTシャツというストリートファッションで縄跳びが披露されました。
このミスマッチもファンタジーの一部なのか疑問ではありますが、見る人を楽しませたのは事実です。


ステージの合間を縫って会場内で練習をしていました
 2009/04/14 22:48  この記事のURL  / 

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名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

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