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林秀三のCOTOOコレクション
林秀三のコレクションはいつも素材とフォルムの巧みなバランスの中でイメージの表現がなされます。
5月15日に行われたCOTOO−08/09秋冬向けのコレクションは「Legend of the Forest」(森の伝説)をテーマに秋の森に遊ぶ気品溢れるレディーを見るような雰囲気でした。
ウールやシルクの複合、薄く軽くかつ安定性のある縮絨のかかった素材、ポリエステルやナイロンの高密度素材、ニットや毛皮との適度な融合、これらの素材がモスグリーン、ソフトローズ、黒やエメラルドグリーン。明るく落ち着いた茶などの色と共に淑女の華やぎを演出しました。
小さなぺブルキルト風のマトラッセのコートもネオクラシックに一役買っています。中でも少しエスニックな香りを漂わせた大柄なプリントは、絣のような筆裁きにシルバーをほんの少しアクセントにし、パープルの濃淡を際立たせました。今秋のプリントに一石を投じているような気がしました。
店頭展開が楽しみです。

 2008/05/26 23:51  この記事のURL  / 

米沢のカットジャカード
5月22−23日東京青山テピアホールで、米沢の素材展が行われました。
米沢はフィラメントを軸とした織物を中心に、こだわりの柄と風合いに特徴がある産地です。優雅なミセス向けのジャカードで定評のある佐隆繊維鰍ナすが、今年に入ってポリエステルの先染めジャカードが好調な売れ行きを見せています。



プリーツとカットジャカードを巧みに組み合わせ、ウエストからヒップ周辺のプリーツによるフィット感と、そのまま自然に伸びた先の配色や柄の軽く華やいだ表現がとても新鮮です。
タテ・ヨコともに50デニールのポリエステル糸を使った高密度織物は、高級感や絹や麻に見るような光沢感とあいまって大人の可愛さを感じさせます。
プリーツから柄の送りは85〜95cm、幅はプリーツのかかる部分で70cm、カットジャカードの部分では140cmとなり、二丈でエレガントはスカートが出来上がります。
高密度の為織り上げるのに時間がかかり、1mにつき約3000円(売値)になりますが、その価値は充分にあるのではないでしょうか。
 2008/05/23 23:00  この記事のURL  / 

シルクに注目しませんか?
時折夏を思わせる陽射しを感じる頃となりました。街のウインドウはさぞ夏を謳歌するようなプレゼンテーションが、と思いきや綿や麻が前面に出てくるのにはあと少しというところです。

日本の夏の素材は気候の条件から厳しい要求が先立ち、吸汗や速乾、堅牢度、選択がしやすいことなどがまず求められてきました。欧米のコレクションやシーズンの展開を見ていると、春から夏にかけてカシミアやスエード、シルクなどがよく使われているのを目にします。トレンドでもあるラグジュアリー感を出す為の一役を買うこともあります。日本でも空調の効いた室内でオシャレを楽しむ時に、とふとシルク素材が目に浮かびました。

先のJCと併催で行われたCBFに出展している松岡機業鰍ヘ山形県鶴岡市に開業して以来、一貫してシルク織物を作り続けています。明治の頃は羽二重の布地輸出が興隆を極めていましたが、戦争と共に縮小を余儀なくされました。しかし養蚕から製糸、織り、染色まで通しての織物作りは他に類が無く貴重な存在となっています。
Puを使わずにストレッチ性のある糸の開発や他繊維との複合も積極的に行われていますが、高級感がありながらどこか親しみやすい表情が印象的です。
写真はどちらもS95/ラメ5のラメ入りダブルシフォン。黒とゴールドのラメ糸をところどころ表面に出した二重織りで、接結の役割も果たしています。表裏使用出来ます。
深く軽く張りがあり、自然な光沢と共にいまどきのジャケットやはおりものに最適素材と見受けました。



松岡機業株式会社
997−0057
山形県鶴岡市安丹字村上1−1
0235−22−2404
URL http://www7.ocn.ne.jp/-tsuruori/matsuoka/
 2008/05/18 21:32  この記事のURL  / 

JC展で気になった素材ー2
初夏の頃となりました。この頃の市場には見るからに夏らしい麻が出始めるのですが、天気の不安定からかそれほど目に付くものにまだお目にかかれません。
先日のジャパンクリエーションでは滋賀麻工業鰍フ素朴ではあるけれど上質な麻のプレゼンテーションが気になりました。
日本の着物の歴史は麻から始まったという先入観があるからか、産地から届く麻はどこか和を感じさせますが、同社の麻織物は60年代長の先染めのシャツ地を思わせるようなファンシーな縞や畝状のもがあります。この麻にウールやオーガニックコットン、シルクと組み合わせ新しい風合いや光沢、そして何よりも新しい付加価値を狙っているような気がします。
麻を中心にした最も基本になる織物を三つご紹介します。

近江上布
  近江で居られた上質の麻織物全般をさす。鎌倉時代からの歴史が
  あり700年あまりの昔から伝えられた糸、染め、織り、加工など幾
  つもの工程に優れた技術が組み合わされている。

近江ちぢみ
  伝統ある技術によって織り上げられた麻生地に、昔ながらの技法で
  作り出された”しぼ”加工で、形状保持に優れている。”しぼ”は肌と
  の接着面が少なく通気性があり清涼感を味わえる。
  更に”手もみ”による加工が麻を和らげ、シャリ感を更に引き立たせ
  る。

近江よろけ
  フランス語でオンデュール織りのこと。独特の筬(おさ)を使って製織
  され、経て方向に波型模様を作り出す織物。
  経て縞のうねり感やシャンブレーのプレーンな色の移ろい、周期的
  な透け感を生み出すのが特徴。

興味のある方は下記へどうぞ。
  滋賀麻工業株式会社
  〒529−1313
  滋賀県愛知郡愛荘町市583
  0749−42−2525(tel)
  0749−42−4443(fax)
  mail;contact@shigaasa.jp
  (URL)http://www.shigaasa.jp/

 2008/05/11 21:45  この記事のURL  / 

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名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

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