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春一番のスポーツ
スポーツファッションが急速に広がりました。ハードなアクティヴスポーツからスポーツ好きのヤングがおそろいで着るもの、キュートでファンシーなテーストミックスなども含めて、春一番のスポーツウエアはどこか優しくレトロな味さえ加味されたカジュアルウエアともいえます。
季節の立ち上がりはラグジュアリーや老舗のブランドが先鞭を切るのが常ですが、そのコレクションラインの中にこんなに親しみやすいアイテムがあったのか!と思うほどです。
一月も半ばを過ぎるとジャージーのワンピースにも、コットンのパンツにも、ニットトップにもスポーツテーストがたくさん見られます。北京オリンピックの影響ばかりとは思いませんが、スポーツと言えばアスリートたちが着るハイテク素材をイメージしますが、同じ素材をもっとソフトな感覚で着こなしたり、ディテールに異素材を配して遊び心を表現する方法が今年の春の特徴のようです。

  
 2008/01/30 23:01  この記事のURL  / 

春一番のラグジュアリー
ふんだんに使われたレースやビーズの春の装いは、昨年に比べ減少したような気がします。でもそれは刺繍や薄い素材を重ねる使い方がなくなってしまったわけではなく、表現が穏やかだったり、少し控えめだったり、単純そうでよく見ると手が込んでいるものに変化しただけと言うべきでしょう。
ラグジュアリーブランドの豪華なレース、スワロフスキーのゴージャスなクリスタルの釦やビーズに見慣れた目にはちょっと物足りないかもしれませんが、一見シンプルでプレーンに見えるディテールでもよく見ると実に手の込んだものが多いのに驚きました。
殆ど見えないくらいのパイピング、まるで刺繍のようなプリント、布のような革、小さな面積の中に落とし込まれたたくさんの色など、高価=豪華でもなく、スーツやドレスだけがラグジュアリーを代表する装いでもなさそうです。つまりラグジュアリーとカジュアルが大いなる接点を持ったというこでしょうか。
親しみやすい春一番のゴージャスです。

  
(左)浮世絵と花園とぼかし柄
(中)デニムにもさり気無いゴージャス感
(右)スパンコールのブルゾン
 2008/01/30 00:18  この記事のURL  / 

春立ち上がりA
今年の春立ち上がりのウィンドウは、今までに比べると微妙な違いを感じます。春らしい色や装いをテーマにしていることは変わりませんが、どことなく馴染みのあるデザインやアイテムが多いような気がします。
マークbyマークジェイコブス、D・スクエアード、D&Gなど個性派のブランドも、、ミニマルでシャープなラインが特徴のジル・サンダー、クリエイティブが高く評価されているジャンバティスタ・ヴァリなどもほのぼのとしたデザイン性を見せてくれます。
加えて店の象徴的なプレゼンテーションの場でもあるウィンドウは、シーズンの立ち上がりには店の顔ともいうべき、最も重要な役割を務めます。
今まではその殆どが華やかさ、豪華さ、個性的で人目を引き付けてきましたが、今春は淡く優しい春の色やどこか可愛ささえ感じるスポーツウエアやドレスが私たちの気持ちを引き付けてくれます。言い換えればトレンドを意識したリアルクローズなのかもしれません。

  

素材もコットンやシルク,麻からウール、合繊までさまざま。新しい表情のナチュラルは天然、合繊を問わず透け感、手持ち間、光沢、しわ、ドレープ性、張りもとろみも表現しています。
素材が際立つ立ち上がり、とはいい難いのですが、これほど多種の素材が自在に組み合わされ登場するのも珍しいのではないでしょうか。

  

(08年1月新宿、表参道)
 2008/01/13 23:39  この記事のURL  / 

2008年がスタートしました!
明けましておめでとうございます。
今年も思いのまま、素材についての甘口・辛口トークをさせていただきたいと思います。
ファッションビジネスを通して昨年の頭に残る言葉に「ラグジュアリー」と
「格差」があります。贅沢だったりお金持ちを強くイメージしていて、何となく欧米的で、ファッションらしさを感じるかも知れません。
一方で株価が大幅にダウンしたり、ガソリンの値上げが日々の生活にボディブローを食らわせるかのようにじわじわと影響を与え始めています。実に裏腹のことが同時に起こる、それを受け入れてしまうという矛盾に苦笑いをしませんか?
昨秋の店頭で幾つものラグジュアリーブランドがこぞってとてもベーシックでシンプルなスタイリングを打ち出しました。ツインセットのニットとスカート、又はパンツの組み合わせなど、レトロでもあり、クラシックでもありました。どれにも共通していたのは驚くほど軽かったり、膨らみ感があったりする超上質素材だったことです。「ラグジュアリー」の真髄を見たような気がしてハッとさせられました。
「格差」とは、はやり言葉の意味としてはお金持ちとそうでない事をいうようですが、正式には個人の貯金高をいうのではなく、実際にお金を使って贅沢をするか否かと言うことではないでしょうか。もっというとそのような気持ちのゆとりをもっての消費かどうかということです。


  春一番はやはり新宿伊勢丹の11月末のウィンドウのようですが
  新春の表参道の店頭には’20年代の写真に見るような優雅なシルクの
  ドレスが見られました。デリケートな透ける素材に刺繍のような
  プリントを施した上品かつゴージャスな素材、ゴールドを帯びたような
  ピンク、コスミック、レトロモダンといったイメージを伝えるかのような
  デザイン、などなど様々な空想をかき立てる商品です。この服の着
  こなしに「ラグジュアリー」と「格差」を感じ、思わず「脱帽!」でした。
 2008/01/08 23:23  この記事のURL  / 

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名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

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