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ナチュラル×モダン=新エスニック?
夏から秋へのブリッジを架けるかのようにエスニック感覚が新鮮です。
動物柄、迷彩柄、水玉柄などは幾度となく流行の山を作り変化しながら今シーズンも店頭を飾っています。

その中でエスニックが特に新鮮なのは何故でしょうか。
ボヘミアンへの注目は2001年の9.11の頃からだったと記憶しています。NYコレクションが始まったところでしたがテーマを変えたり、中止にしたりそのシーズンのショウは大きな影響を受けました。
「民族」について考える機会が増えたこともあり、地域の拡大と共に民族という大きな単位から「部族」トライブーTribeへと変わりつつあります。その地方の小さな部族がもつ文化や生活習慣からヒントを得たもの、儀式や祭に使われる衣装や道具、歌や踊り、リズム、などの影響もありそうです。装飾物や道具類にはそこにしかないモチーフや独特の配色があります。案外にナチュラルでモダンなこの表現は新しいエスニックとして日本でも幅の広い支持を得そうです。

      

「トライブ」や「トライバル」というキーワードにご注目ください。
 2007/07/22 22:21  この記事のURL  / 

貼り付ける刺繍
ラグジュアリーブランドの隆盛と共に手の込んだ豪華な刺繍やビーズ、スパンコールが身近な装いでもすっかりお馴染みになりました。
2001年を過ぎた頃から、素材展として最大規模を誇るプルミエールヴィジョンでも副資材のフォーラムが徐々に大きくなり、最近ではプリントも含んでますます華やかさを増しています。
その中で最も大きな変化は、いつも脇役だったレースや刺繍が前面に出てきたことです。

手の込んだラグジュアリーはオートクチュールに見る「ル・サージュ」から、手作り感覚まで、ビーズやスパンコールを駆使し刺繍のテクニックとあわせて見るものの目をひきつけてきました。
レースやリボンはファンシー、キュート、ゴージャスなどの表現には欠かせないものですが、今シーズンはファブリックとしての展開が多く、付属からの独立を図ったかのようにさえ見えます。
過熱気味であった装飾性は一段落しましたが、これからはシンプルであっても小さくてもラグジュアリーさを程よく表現する為に刺繍による効果が注目されそうです。

日本の刺繍技術は伝統的な日本刺繍、外国からの様々な技法、スタイルや特徴を持つものなど多彩ですが、最近新しいテクニックで注目されている貼り付ける刺繍「ムカラ刺繍」をご紹介します。



愛知県一宮市にある(梶jラカムではコンピューターで図案を作り極めて細い糸でまるでプリントをしたかのようにも見えるものから、アップリケ風刺繍をこの上なくデリケートに刺したもの、蝶の羽や花びらがヒラヒラと飛んでいるような立体的なものまで繊細で美しいものからリッチでゴ−ジャスなものまで幅広い展開をしています。これらを特許になっている接着方法を使い今までにない刺繍効果を出しています。



裏地に糸が出ないことから金、銀糸がチクチクせずベビー、子供服にも適応できたり、薄地素材にも手の込んだ刺繍が付けられることが最大の特徴でしょう。
どこか日本刺繍にも似たムカラ刺繍は日本にふさわしいラグジュアリー感があるような気がします。



(株)ラカムURL
http://www.rakam.co.jp
 2007/07/20 00:57  この記事のURL  / 

秋物が立ち上がりました
年々シーズンの立ち上がりは早くなってきたものの、昨年は秋物が6月早々に新宿通りのデパートのウィンドウに登場したのには驚かされました。
今年は?と期待をして新宿に行くと、やっぱり第2週には秋の装いに変わっていました。第一印象の違いは、昨年のソニア・リキエルのベージュやキャメルの暖かなニットのトータルコーディネートで一足飛びに冬になったような気分でしたが、今年はヨージ・ヤマモトのコレクションラインの黒を基調とした家紋のモチーフを思わせる幾何柄や水玉、赤のアクセントという多彩な素材の組み合わせにもかかわらず、どこかミニマリズムを感じさせる分量感が新鮮です。
梅雨もこれからという時期に行われる秋冬のプレゼンテーションは、素材を扱うものにとってこのシーズンの流れを知る重要なチェックポイントです。色、柄、表面効果や風合い、組み合わせなどデザイナーやアパレルの意とするところが汲み取れるからです。
コレクションラインからのセレクションは売り場を持つバイヤーの力の入れ所でもあり、ブランド(デザイナー)と店の相乗効果が現れます。
かつてウールギャバをミニマルはもちろんのこと、カジュアルにもエレガントにもこなして私たちを楽しませてくれたこのブランドが、今シーズンはどのような素材を使っているのか、実際に触れてみたくなる衝動に駆られました。
  
案の定、ウールと思いきやウールのタッチをもった複合素材でした。見た目の想像とは異なる触感や軽さ、近づいてやっと分かる繊細な表面など、ウールを中心としたトリアセやキュプラ、ナイロンなどとの複合は不思議な馴染みを感じがます。

7月になるとアレキサンダー・デラクアやジルサンダーの黒やグレーを中心にしたニットコーディネートのラインに変わりました。なかなか明けない梅雨や夏の暑さが入り混じるこの頃ですが、夏から秋への変化は行きつ戻りつしながら目に馴染んでいくようです。
  
 2007/07/14 12:01  この記事のURL  / 

ネービーブルーが新鮮に見えます。
日本の市場で紺が定番としてのポジションを失って何年が経つでしょうか?
ブルーはトレンドカラーとしてもバラエティーに富んだアソートで何度も登場しているのに、その中心に紺が来ることはありませんでした。
夏物の終盤を飾る6月末の店頭や07−08秋冬向けコレクションの中でも、シャネルのワンピースを始め多くのデザイナーがニット、コート、ジャケットなどに紺色を使っています。
日本では学生服やユニフォームの色としての印象が強かったものの、90年代の黒の定着まではヤング、ミセス共にボトムスからアウターまで基本色として欠かせない色でした。その後黒が紺に取って代わり、赤白紺、トリコロールなどの呼び名もあまり聞かれなくなった気がします。

90年代後半からジーンズの大流行があり、インディゴ系のブルーがすっかりお馴染みになりましたが、久しぶりに市場で目にする紺は、今のところ海外ブランドに多くアイテムもテイストもキチント感がある、ベーシックでエレガント、ノーブルな感じがするものなどが中心です。

   

   

紺好きの私もこれからが楽しみですが、困った問題が一つあります。
それは紺色のストッキングを探すのに一苦労することです。
黒やチャコールグレーは沢山あってもベーシックな紺を売り場で見つけるのは容易なことではありません。
靴下の流行はガーメントの動きと関連していることを思うと、日本の市場での紺の流行はまだ少し先のことなのでしょうか・・
 2007/07/01 14:37  この記事のURL  / 

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名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

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