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2012年02月05日

素材が決め手

 2月に入り節分の豆まきが終わった頃、春を感じさせる気温の日がありました。
 それまでの冷たい風や乾いた空気、日本海の地方の豪雪のニュースなどに翻弄され、心身ともに寒さとの戦いの1月でした。
 そんな中で確実に春を感じさせてくれるウィンドウはまずパステルカラーと手の込んだ繊細なテキスタイルたちです。
 昨年の同じシーズンに比べて今年は素材へのこだわりを感じるものが目立ちます。
 このところ続いたクラシックやベーシックリッチな質感のよさが継続している中に、差別化や付加価値を持った刺繍やレース、ドビーやジャカード織り、ビジューに近いクリスタルやビーズ、金属などを施したものがあります。
 これらは素材の面白さを活かしてシンプルなデザインのドレスやジャケット、ボトムスが作られています。
 素材は恐らくデザイナーの思いを強く反映したオリジナルものでしょう。
 産地とのコラボレーションかもしれません。
 同時に存在するのが単純明快なプリントです。
 レトロ調であったり平面的であったり、複雑でないところが返って新鮮です。
 赤白紺のトリコロールはマリンを代表する色です。
 前シーズンはフリルやギャザー、ドレープといった流れるようなラインが目立ちましたが、春の立ち上がりはこだわりの素材と少しポップなシンプルで楽しさの伝わる色や柄の両極端の面白さがあります。
 日本の消費者はどちらに一票を投じるでしょうか。







2011年12月20日

春を覗かせるチュール

 季節を越えた素材の使われ方がされるようになって久しいものがあります。
 綿、麻とウールやキルティングが最も相応しいのはやはり夏であり、冬のコート地でしょうか・・素材開発が進みそんな垣根も次々に取り払われています。
 12月の店頭はセールよりプロパーの春もの、ホリデー向けの装いが例年に増してきちんと提案されているように思えます。
 クラシックやレトロ、ウール使いや毛皮、ケープやニットジャケットなどのトレンドを思わせるものなどが中心ですが、さらにマフラーや帽子、手袋などの小物なども充実しています。
 素材では予想通りウールが久しぶりにアウター向けに新鮮な展開を見せています。
 合繊は軽さを売り物にしたダウンジャケットや少し艶を消したような上品なキルティングコートをよく見かけます。
 今の時期コートやジャケットの素材としてウール、非ウール(主として合繊)はほぼ同じ比率に近いような気がしました。

 そんな中、チュールやオーガンジーなどの透ける素材が組み合わされているものが目につきました。
 使われる分量が少ない場合、レースほど豪華ではないけれどふんわりとした優しさと華やかさのあるこれらの素材が名わき役として役割りを果たしています。
 セーターやカーディガンなどのニット、ウールやスエード調の中肉素材、とろみのあるジャージーなどにかわいいアクセントを作っています。
 大きな面積に刺繍を施したり、チュチュのように分量をたっぷり使ったり、春には主役の座をねらっているのかもしれません。
 ウールやキルティングダウンとの相性も意外によいのに驚かされました。
 ハードとソフトの見事なマッチングです。