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コートウォッチング 2
 起毛やフラノタイプ、チェスターやトレンチコートと定番のウール素材と最もポピュラーな形が話題になる今シーズンのコート商戦ですが、定点観測にもその傾向が明確に現れました。
 その結果特徴もはっきりと捕えられ、比較的分かりやすい市場になっています。

・ウールやウールライク素材の普及
・非ウールの広がり(ポリエステルやナイロンのほか天然素材ライク、プリント、加工、コットンなど)
・ファータイプ増加
・プリントや先染め
・ウラケ、ダンボールタイプ
・アウトドアやミリタリー調
・ダッフルタイプ
・チェスター
・スタジアムジャンパー
・裾部分の切り替え
・フード付き
・ケープ

 百貨店を中心に展開されているラグジュアリーやハイファッションのオケージョン対応とは趣が変わりますが、日常の着用頻度の多いコートはショッピングモールやファッションビルの店頭の動きとも連動しているようです。
 本格的な寒さにはファーやダウンが使われたもの、ストールやマフラー、帽子などのアクセサリーを伴って今シーズンはもう一波山場を迎えそうです。







 2014/12/22 21:30  この記事のURL  / 

今シーズンのコート・ジャケット素材の特徴
 12月第一週目の土曜日、恒例になったコート・ジャケットの着用状況の調査をしました。
 関西のとある大型のショッピングモールで、客層も、入っている店舗も非常に満足感の得られる構成であり、ここで得たデータ(といっても殆どが勘によるものですが)は来シーズンの企画に重要な意味を持つようになりました。
 快適空間やエンタテイメント性も十分に兼ね備えており、この時期の混雑に一層の拍車をかけています。
 天候は快晴、空気は冷たいものの気持ちの良い、昼前のひと時です。
 約40分(20分ずつ二か所)400人余りの入店客を目で追う作業ですが、今回は幾つかの明快な変化が見られました。

・ウール(含ウールタイプ)がじわじわと増加し定着していること。
 この意味は際立ったデザイン性や華やかさは場所柄あまり見られないが、若い人のダッフルコートからミドルのショートコートまで広がり、数が多くなったと見られる。

・非ウール素材の範囲が広がったこと。
 今までナイロンやポリエステルの中綿、ダウンが中心だった非ウールには多種多様の素材感が見られる。
 特に梳毛感覚の合繊に注目。

・毛布、もこもこ感、ゲージの粗いカーディガンやジャケット。
 シャギーのような毛足からモンゴリアンラムや毛皮感覚、密度の高いフリースやブランケット、大きな粒つぶ感のあるボアやワッフルまで。
 毛皮を加工するような感覚が増えた。
 どれもフェイクファーで表現。

 ショッピングモールという場所柄、カジュアルなオシャレ感覚のある着こなしが中心になりますが、バラエティーに富んだ素材の変化はデザインの広がりにもつながります。
 次回は色や形の特徴を報告します。









 2014/12/15 18:10  この記事のURL  / 

麻の高級感
 年間を通して麻素材の魅力が語られる昨今ですが、その存在感を発揮するのはやはり夏でしょう。
 絹と並んで高級素材の代表格ですが欠点もありカジュアルな日常着には難しいとされてきました。
 このところの目覚ましい技術開発により複合化や加工を施すことでこれらの問題点もかなり改善され、同時に使い安さが麻の高級感を身近なものにしてくれています。
 今シーズンは透ける素材やレース、二重織りなどの新しいラグジュアリーな素材に機能性が付加されより着やすいものになりましたが、上品な光沢、とろんとしたオチ感、プリプリしたような揺れ感のパンツやスカート、ゆったりとしたジャケットなどの麻本来の魅力も気になります。
 麻の風合いや見た目は複合や疑麻加工により合繊や綿でも表されてきましたが、高級感はやはり麻高混率や100%ものであったり、それにふさわしい先染めやプリントが施されたものによるところが大きいようです。
 カジュアルがすっかり定着した中で麻をはじめとする高級素材が身近になるのは当然のことですが、一方でファッションビジネスを引っ張っていく差別化やラグジュアリー感にもう一度目を向ける必要もありそうです。
 帝国繊維(株)の2015 S/S向け展示会が開催されました。
 最先端の加工とともに少し重みのあるジャケット用のリネン、ラミー100%の透ける素材、Puを混ぜた膨らみ感とストレッチ、完璧な防水加工、自然で優しいボーダーやチェック、シボや原着のナチュラル感を残したドレス用の織物や丸編みなどなど麻本来の味わいに魅かれるものがありました。
「プリプリ」「どっしり」「てろりん」「ふんわり」「シャリシャリ」など忘れていた懐かしい味わいかもしれませんね。

 写真は帝国繊維の展示会からです。











 2014/05/30 23:16  この記事のURL  / 

成人の日
 昨年より華やかさを感じる成人式の様子は気のせいでしょうか。
 たっぷりとした袖をゆらゆらさせながら数人のグループが街を歩く姿は圧巻です。
 貨し衣装代は○十万円とか。
 帯結びも少しずつ個性が加わり見ていて楽しいものがあります。
 驚いたことは申し合わせたかのように白いふわふわのフェイクファーらしショールをまとっている人が実に多いということです。
 着ものの世界でもそれぞれの部分で約束事があり、それを基に少し変化させオリジナルの新しい着こなしを生み出すというのが現代のキモノスタイルでしょうか。
 気品あふれるものから年齢にふさわしくないかもしれない粋な着方やラフに崩した着方もあります。
 彼女たちにとって絹と合繊の差はどんなところにあるのでしょうか。
 染めや刺繍、柄の種類なども含めて和服の素材がとても気になるところです。
「さとり世代」といわれる彼らの洋服に対する考え方は日常であり、キモノは非日常であるとみるべきかもしれません。
 いずれにしても合繊の活躍には目を見張ります。



 2014/01/16 00:53  この記事のURL  / 

コート・ジャケット素材
 予測を立てた素材が實市場でどのように着用されているか、つまり現実を見ることがとても大切、といつも言い聞かせています。
 ほんの少しの間立ち止まってヒトウォッチングすることは数の上だけではなく思いがけない発見もあります。
 今シーズンのコートやジャケットの様子をかいつまんでお伝えします。
 アウターは昨年に比べて素材が多種多様に広がりました。
 ここぞという時はオシャレ感が強ければウール、寒ければダウンとなりますが、晴れた12月の午後買い物を楽しむ人たち(30歳前後から60代ぐらいまで)をウォッチすると、晴れや曇りの普通の日は素材が複雑に多岐にわたっているのを感じます。
 コートには60pから80pぐらいの比較的短い丈でウール調、ナイロンやポリエステルでキルティング加工、プリント横編み、ジャージー、フリース風、レザー風、コットン調、(スエードやコーデュロイ、綿起毛)、フェイクファー(毛足のある起毛風)などなど。
 更にデザインもショートコートともロングジャケットともとれる70〜80p丈、カーディガンタイプのゆったりニット、ケープやマントタイプなどが多く見られました。
 定番に近いトレンチコート、ダッフルコートやピーコートは短めが中心で、細身でストレートなパンツの他にスカートやショートパンツと合わせます。
 ニットのアウターは柄を楽しむ傾向があり、ダウンのベストを合わせたりショートパンツやスカートにブーツという組み合わせがとても新鮮です。
 どれも着やすく気軽に、ゆったりそして適度なフィット感がポイントのようです。









 2013/12/23 00:00  この記事のURL  / 

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名前:北川 美智子
Michiko Kitagawa

テキスタイルディレクター

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