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2012年05月13日

Doors 34 2012-13A/W 合同展より

 (有)フォルツのニットブランド「Corcaelo」コルカエロの秋冬ラインで色の美しさとリバーシブルの楽しさに挑戦したニットに出会いました。
 かすり糸や混紡糸を使うことによって微妙な色の深さが生まれ、感性豊かな色使いが表現されます。
 ピンクやオレンジ、黄を優しいカラーミックスに変えたのはモヘアの絣糸(モヘア、ウール、ナイロン)をたくみに組み込んだアルパカニットです。
 リバーシブルのスヌードとチュニックのアンサンブルやワンピースは軽く舞うような感覚で、着る人に極上の日常を連想させてくれます。

 写真の製品はスヌードのカラー部分(アルパカ40%、モヘア15%、ナイロン35%、ウール10%)、チュニックとスヌードの白の部分(アルパカ60%、ナイロン30%、ウール5%)の素材の微妙な差がモヘアの絣を引き立たせています。







 ウール70%アルパカ30%の完全リバーシブルのコートにも注目しました。
 一重仕立てやリバーシブルは縫製やはぎ合わせに工夫が必要ですが、コルカエロでは編み端をデザインに変えパイピングの処理をラインとして生かしています。
 オフ白とベージュの配色加減、糸使いの表情をたくみに捉えた技が軽快で甘さのあるミニマリズムを感じさせてくれました。






 丸編みと横網み、カットソーとセーターの境界線が見えにくくなっている昨今ですが、やはり横網みにしか出来ない技がありそれが日本の産地やアパレルメーカーの強みでもあることをあらためて知らされた気がします。

2012年04月15日

スワロフスキー展

 4月は来シーズン(2013年春夏向け)の素材展が目白押しです。
 最近の展示会は規模の大きい総合展よりも個性あるもの作りをしている小さな機やさんの集合体や、地域の特性を生かした産地展により魅力を感じます。
 大震災から一年、復興を目指し業界でも様々な絆が生まれました。
 世界各地からの応援メッセージに胸打たれることも多々あります。
 少しずつファッションも本来の役割りを取り戻しつつありますが、中でもラグジュアリーや贅の表現に大きな変化があるような気がします。
 スワロフスキーの来シーズンのトレンドインスピレーションにも同様の趣が感じられます。
 今ファッションが大切にしているトレンドはファンタジーと慎みかもしれません。
 テーマとキーワードから新しい輝きを探りたいと思います。



SWAROVSKI ELEMENTS Trend Inspirations for 2013 S/S
「The Celebration of Life」
2013 春夏は「自分自身の真の喜び」を見つけるシーズン


テーマ1 Embracing Togetherness 一体感を抱きしめて
コミュニティーに安らぎを、友達や家族につながりや絆を希求
ファミリー&フレンズ/透明感/OLD&NEW/誠実/いつも一緒に





テーマ2 Journey to the Moon 月への旅
夢の中に癒しを、想像の世界に力を見つけて
フューチャリスティック/宇宙/イルミネーション/イマジネーション/無重力の世界





テーマ3 Blowing Kisses 投げキッス
恋の情熱を再発見し、空想の世界へ
ファンタジー/ドレスアップ/遊び心/チャーミング/大胆で斬新





テーマ4 A feeling of Freedom フィーリング オブ フリーダム
祝祭に自己表現を、人との絆や集まりに喜びを求めて
楽しさ/グローバル・トラベラー/フェスティバル/ダンシング/パラダイス



(写真は展示会にて撮影)
2011年12月06日

2012秋冬素材展 東レ展

 2012年秋冬東レウィメンズ&メンズマテリアル展が11月30日から12月1日の2日間行われました。「PRIDE of GOUSEN」のもと同社の選ばれた素材が並びました。
 合繊が最もその威力を発揮する機能性は震災後ますます重要性を増してきました。
 合繊と天然の複合、特殊加工を施した樹脂や膜、高密度に織り上げる技術、目に見えぬほどの極限の細さへの挑戦など、私たちの想像の範囲を超えています。
 化学の世界の専門性は別にして、毎日の生活の中で便利で快適に着られる実感が機能性を何より身近なものにしてくれました。
 そして冬にはやはり保温や蓄熱、暖かさが一番かもしれません。
 今回の展示会にも “ソフトで優しい着心地の発熱・保温機能素材” としてcrosswarmクロスウォームが紹介されました。
 クロスウォームは “マイクロアクリルとレーヨンの混紡糸とその特性を活かしたファブリケーションの組み合わせにより、優れた吸湿発熱・保湿機能性と優しい着心地を兼ね備えたファッションテキスタイル” と定義付けられていますが、すでに市場に出ているもので最近更に研究開発が進んだ素材です。
 ウールやアンゴラ、ナイロンとの交織、保湿防水の機能を持つ膜材を挟み込むという新しい技術も開発されました。
 混率も織り地編み地も様々に変化させていますが今までになかったウールライクの味わい、温かみ、柔らかさ、ふんわり感があります。
 ライクラが加わって伸縮性が出るのも魅力です。


入り口のコート(To44 R30 N24 Ly2)


グレーのパイルニットのパーカー(To30 R20 W30 N20の柔らかなジャージー)


グレーのコート(N5 W48 To23 R15 Ag5 Ca4)
 などにその特徴が感じられます。

 また正式な発表を待つALS(仮称)は “極太の特殊ナイロン原糸を使用した軽量ツィード新素材。組織が際立つ表情豊かなテクスチャーと空気を取り込んだかのような軽やかなボリューム感が丸みを帯びた洋服のシルエットをモダンにします。”


写真はN58 W35 To5 R2のコート。

 その他新しいピーチスキンタッチのPRIMOGELO(プリモジェロ)やオハコともいえるポリエステルの薄地素材Sillook Lumisty(シルックルミスティ)にもマイクロサーフェイスのシルキー素材として更にストレッチも加わり充実進化しました。
 薄手にも中肉、厚手にも新しい合繊の波が押し寄せてきたようです。
2011年11月29日

2012春夏向け 展示会 アディダス展 ラコステ展

 合繊の進化や素材に課せられた機能性を考えるとスポーツウエアの広がりに目を見張るものがあります。
 競技用やユニフォームとして専門分野を作ってきましたが、90年代からそのラインを拡張し枝葉をつけ別の花を咲かせる妙技を見せてくれます。
 身体を動かす、健康、安心、安全、ゲーム感覚など、スポーツの持つ基本概念をはずさず、他方でファッション性、デザイン性を融合させブランドに新鮮なインパクトを与えました。
 世界的にファンに支持されている幾つかのブランドからアディダスとラコステの展示会を見る機会を得ました。

Adidas
「アディダス・オリジナル」
 ブルーコレクション、オリジナルデニム、ロッド・レーバー(シューズ)、ポロシャツ、とお馴染みのアイテムを扱いますが、伝統、ファッション性、機能性が程よくバランスが取れていて魅力的です。
 ポロシャツとシューズに更にシンプルと爽やかな味が加わりました。
 デニムは今年から真のオリジナルになり(以前はディーゼルとのコラボ)ビンテージやストレッチ、デニムショーツにも力を入れています。
 特にブルーコレクションではカジュアルでスポーツテーストを強く抑えながらエレガントなヒールやストラップシューズも加えています。




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「アディダス・ネオレーベル」
“自由でキミらしいスタイルを探す”というコンセプトでファッション性にとんだ魅力的なガールズ&ボーイズウエアのコレクションです。
 ナチュラル感を失わない合繊や機能素材とファッションの楽しく夢のある融合を感じました。




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LACOSTE
 フランスを代表するスポーツブランドの一つ、ラコステは伝統を重んじるステイタス性で知られており、いまやニューヨークコレクションでも注目されるファッションラインを持つブランドになりました。
 今シーズンから新たにフェリペ・オリベラ・バティスタ(ポルトガル人。ロンドンで学び、2002年にパリコレでデビューした)をクリエイティブディレクターに迎え「カジュアルとイージーラグジュアリーの間の手の届くワードローブ」を発表しました。
 スピリッツは「パリジェンヌ」。
 三つのテーマで構成されています。

Monochic  フレンチシック
Safari en Ville  サファリルックを取り入れたスポーツウエア。
SailAway  ビーチウエア  ラコステらしいポップなカラー使い

 バッグやシューズもエレガントでシック、そしてどこかスポーツを感じさせる遊び心が私たちを楽しませてくれました。






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※写真はいずれもカタログより
2011年11月21日

尾州展(尾州マテリアルエキジビション)

11月8〜10日 於 恵比寿ガーデンプレイス ザ・ガーデンホール3F

 2012-13秋冬向け尾州産地の展示会が行われました。
 場所も名称も改めての開催です。あえて日本文字を使わない「Bishu Material Exhibition」と題した展示会には三つの大きなくくりと二つずつのサブテーマが付いたコンセプトが掲げられ、厳格さや伝統、重厚さが感じられました。
 ウール産地として歴史も実績もある尾州ですが、新時代を築く過程の中で天然繊維、化合繊を問わず、ウール以外の素材との融合が多くなりました。
 時代の急激な変化と共に全く今までになかった加工や仕上げ、組み合わせ、撚糸方法が取り入れられています。
 それが今のアパレルや小売りの求めるところでもあるからでしょう。
 尾州展には欠かさず見に行っている身として、今回は参加17社の商品の中に“尾州らしさ”を強く感じさせてくれる現代のウールが沢山あったことに共感をもちました。
 尾州のウールといえばすぐツィードやフラノが浮かぶかもしれませんが、まさに歴史の中に新しさを加えるともいえる“軽さ”“薄くしなやか”“温かみを感じさせる優美さ”などを発見しました。
 これらの素材はテーマの枠を越えて手に取る人にアイテムやデザインへの思いを大きく広げてくれます。
 難しいコンセプトよりも素材が雄弁に語ってくれるのかも知れません。
 ほんの数点ですが、会場の様子と注目した素材をご紹介します。

テーマ
ULTRA SECRET (ウルトラシークレット)
       HIDDEN(隠されたもの)
       CRYPT(聖堂地下室)
ULTRA FEMINITY (ウルトラフェミニティ)
       LADY PRETTY(レディープリティー)
       ANTIQUE CHIC (アンティークシック)
ULTRA PREHISTORIC (超有史以前)
       MOTHER EARTH (母なる大地)
       IRON AGE (鉄器時代)





素材(テーマ順不同)

1アルパカ混パネルジャカード(宮田毛織工業株)
W32 Pe50 アルパカ18




2アルパカループカット (株ソトージェイテック)
W59 N11 アルパカ27 ラメ3




3アンゴラ・カシミアフラノ(三星毛糸株)
アンゴラ50 カシミア20 ポッサム30




4アルパカループ(後藤毛織株)
W68 アルパカ22 N10




5シャギー調起毛(林実業株)
W66 アルパカ17 N17




6パッチワークチェック(林実業株)
W86 N14




7タムジャカードシャギー(宮田毛織工業株)
W32 アルパカ18 Pe50




8フリンジパネルボーダーシャギー(岩田健毛織株)
W85 N15




●アルパカ入りに魅かれるのも来シーズンの特徴を物語るのでしょうか。
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