« 2006年06月 | Main | 2006年08月 »
王さんのお散歩
 それは7月29日(土)のこと。家族が小さな手術をするというので、某私立病院にお世話になることになった。入院期間が短いことや付き添いが必要なこともあり、贅沢ながら個室を予約。その日の午前中にたくさんの入院荷物を運び込んだ。「ココは王さんが入院していますよ」とタクシーの運転手さんに教えられ、へーそうなんだとなんだか嬉しくなった。王さんに会えるわけではないが、「同じ屋根の下」って感じがいい。めったにないチャンスに「結構運がいいかも」なんて思ったりした。
 
 荷物を運び込んでひと段落したら、麻酔の説明が待っていた。看護婦さんの詰め所に時間を聞きにいった時のこと、中年の男性が元気に廊下を行ったり来たりしていらっしゃる。後ろに二人の付き添いの方。ああ、元気なリハビリだこと、と行き過ぎようとしたら、ナ、ナント、あの王さんである。まさかの出会い。まだ術後間もないはずなのに、何事もなかったように「元気にお散歩」というイメージであった。直接存じ上げているわけではないのに、「お、お、お、王さん」と叫んでしまった。その声を聞いた王さんはあのいつもの笑顔で、ニコッと頭を下げてくださった。ナボナはお菓子のホームラン王です、と笑っているあの同じ王さんの笑顔である。感激、感動の一瞬であった。

 それにしても、強靭な精神。リハビリである。日本の王さん、世界の王さんは精神も世界級。今まで、ほとんど野球には興味がなかった私であったが、すっかり王さんのファンになってしまった。生き方が凄いではないですか。病人であるはずの王さんからエネルギーをもらった気がした。やせたご様子もなく、がっちりと体格の良いそのお姿は、王ファンをきっとよろこばせるに違いない。

 今日もお散歩タイムになると廊下から、あの低い声が聞こえる。お散歩時間にはお邪魔をしないように、こちらは病室にこもっているのでお姿はみえない。でも王さんのお散歩に出会えて、なんだか未来が明るくなる気がした。ヤッパリ、王さんって凄い。どんなことにも真っ向から向かっていく。ありがとうっていいたい思いであった。お会いして5日後、無事退院された。おめでとうございます。

PS.これも夏の思い出。でもヤッパリ王さんに会えたことは今でも幸運の神様に会ったような気がしている。
 2006/07/30 22:11  この記事のURL  / 

手が切れない缶きり
 いまどき缶きりなど使うことがあるのかと思っていたら、あった。
オランダのスーパーでイタリア産のホールトマトの缶を買ったら、なんと
缶切りなしでは開かないアナログ缶。そこで、仕方なヘンケル(ドイツ製)ショップを訪ねた。日本でヘンケルはナイフで有名である。ドイツらしいシンプルで機能性に満ちたデザインがその人気の秘密だ。

 ヘンケルショップではちょうどセールをやっていた。缶切りがほしいと店員にたずねると、「コレが人気」と出してくれた。どこもとんがったところがなく、どう使うのかわからない。缶のトップのところにあてると、缶の内側が開くのではなく、缶の側面が開くらしい。私の缶切りのイメージはふたを缶きりで開けると、そのふたが缶の中にしずんでしまい、それをとろうとすると、ふたの端で指を切ったりするという旧式のもの。さっぱり、新しい缶きりのイメージがわかなかった。

勧められるままに新しい缶切りを買って我が家へ。19歳になる娘は何の抵抗もなく、使いこなし、「あ、これって安全ね」などとのたまう。どうやって使うのかいまだマスターしない母親は、「ねえ、缶開けてくれない」と娘に頼む始末。しかし、ふたが開くたびに感心する。確かに手を切りそうな部分がひとつもない。缶切りの進化って、缶切りのいらない缶詰めが増えてくると、誰にも認知されないことだけれど、ヤッパリこういうことに情熱を燃やしているデザイナーがいるってことに感動したりする。デザイン、機能、安全性を形にする。採算を無視して。こんなことができるヘンケルはヤッパリ凄い。ドイツだなーと思いながら、その頑固さにちょっぴり昔の日本の職人魂をみた。

 実にコレは使いやすい。今からのキッチンには不必要かもしれないが、一本持っておくと、なんだか豊かな気分になれる逸品でもある。

PS.この夏までオランダ暮らしをしていた。その時の経験談である。「頑固」が生きている商品に外国ではまだ会うことが出来る。
 2006/07/01 23:13  この記事のURL  / 


当ブログ内の全ての文章・画像・映像の無断転載・転用を禁止します。
プロフィール
蟹瀬 令子(かにせ れいこ)
上智大学文学部英文学科後、博報堂に入社し、コピーライターやコピーディレクターとして活躍。
1999年、「ザ・ボディショップ」を日本で展開するイオンフォレストの代表取締役社長に就任。
ケイ・アソシエイツ代表として、外資系企業、および国内企業のブランディング、マーケティングを手がける。2007年スキンケアブランド、LENAJAPONを立ち上げ現在にいたる。

蟹瀬令子 プロフィール
カテゴリアーカイブ
最新記事
月別アーカイブ
更新順ブログ一覧

http://apalog.com/kanise/index1_0.rdf
リンク集
QRコード
アパレル業界の情報満載の「アパログ携帯版」
右のQRコードで読み取ってアクセスしてください。こちらからも自分の携帯URLを送れます。 QRコード