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ヴァージニア・ウルフからインスパイア
「ランジェリーク」のコレクションは、クリエイティブディレクターである有馬智子さんのコンセプトワークから商品企画が組み立てられる。

2014春夏のテーマ「メランコリック」のべースになったのは、イギリス20世紀の女性作家・ヴァージニア・ウルフの作品。

その短編集にある6つのストーリーが6つのグループに落とし込まれているのだが、予想もつかないようなファンタジーにあふれているのは、有馬さんの独特の感性とクリエイティビティによるものだ。
例えば、〈ブルー&グリーン〉というシリーズに、直接的な青や緑が使われているわけではない。

展示会場には、今回のテーマにちなんだイラストレーター・Baccum(バキュ)の作品や、新作を身に着けたモデルの写真が効果的に展示され、このシーズンのコレクションの世界が魅力的に伝えられていた。

今回もブラやスリップの秀逸さに加え、各シリーズにラウンジウエアが組み込まれているのが特徴。ラウンジウエアが一堂に会したコーナー。

その隅々まで行き届いた繊細な神経は、まさにウルフの世界に通じる。


私も『ヴァージニア・ウルフ短編集』を読んでいるところ。
ヴァージニア・ウルフといえば、「ダロウェイ夫人」や「オーランドー」などの映画が印象的だが、短編を読むとまた別の不思議な味わいにあふれている。
 2013/10/31 22:27  この記事のURL  / 
着心地が強みの「Fleep」
埼玉県秩父に本社のある島崎が、自社ブランド「Fleep(フリープ)」の販売をスタートして、すでにまる6年が経つ。
Fleep」といえば、ふわふわとした柔らかな感触のスマイルコットンを使用したストレスフリーなインナーウエアとして、百貨店などの売り場で少しずつ認知度を高めてきたが、ここにきてNHK「アサイチ」で紹介された影響もあって、さらにファン層を拡大している。
敏感肌の人はもちろん、体質変化に悩む更年期世代にも好評のようだ。

2014春夏物では、シンプルなスタイルへの要望に応えた「コンフォートシリーズ」が登場。
今まではどちらかというと、パステルカラーでレースの縁取りの優しいデザインが中心だったが、これはさらにアウター感覚が加味され、オレンジやインディゴなどのベア天竺素材や透け感のあるボーダー天竺といった味のある素材が使われているのが特徴だ。
ヨガやウォーキングなどにも活用できるブラキャミやレギンスなどのコーディネイトアイテムが充実しており、2つの素材のレイヤードも楽しめる。


キュプラ混天竺のサマーインナーもお勧めで、中でも微妙なニュアンスのブラウン系、セピア(写真はグレーに近く見えるが、実物はもっと茶色)が目についた。


こういう気持ちいい素材に出会うと、私はどうしてもナイトウエアがほしくなる。
少々単価が張っても、ぜひナイトウエアも作ってくださいと、無理なお願いをしている私である。

同ブランドの製品はすべて、陸前高田市にある同社系列工場で丁寧に作られている。
国内生産でこの価格帯(トップスで3千円台、4千円台が中心)は、本当に価値がある。


 2013/10/22 22:10  この記事のURL  / 
「ランジェリーク」のユニフォーム
ユニフォームが社会に定着している日本において、特にサービス業はユニフォームが不可欠。ランジェリー売り場の販売スタッフも、たいていはユニフォームを身に着けている。さすがに昔ながらの事務員さん風は少なくなくなった。
最近は、洗練されたところでは黒のパンツスーツが目立つようになっているが、とくに印象に残るものはあまりない。

そんな中で目を引いたのは、「ランジェリーク」(カドリールインターナショナル)が今年から導入しているユニフォームで、タフタのような張りのある生地でできた黒のワンピース。今年になって、新装オープンした関西の百貨店をはじめ、徐々に関東にも広がっているという。
「ランジェリーク」の展示会では、デザイナーも含めて同社の女性スタッフが全員身に着けていたが、それぞれに個性的に着こなしている様子がとても素敵だった。

小柄な人にも大柄な人にも、ふっくらした人にも華奢な体型の人にも似合う、不思議な魅力がある。
主役はお客様だから、販売スタッフが目立ってはいけないことは前提にあるが、女性らしいかわいらしさや優しさにあふれている。
共布のベルトはウエストで結ぶだけではなく、腰や首周りにあしらったりしながら、自由にアレンジして着こなすことができる。

デザインしたのは、同ブランドのクリエイティブディレクターである有馬智子さん(写真左)。
ブランドの世界観を売り場に伝えるために、店頭でのVMDにも深くかかわるようになっているが、ユニフォームもその一環だという。
「売り場からデザインの新しい発想を得ることも少なくない」と話していた。

感動的だった同ブランドの2014春夏コレクションについては、また追々紹介したい。

 2013/10/18 23:15  この記事のURL  / 
インポート市場に新風吹くか
今週は、ランジェリーインポーター(輸入ランジェリー)の展示会が各所で開かれている。
共通して聞かれるのは、「ランジェリーに“アベノミクス”の風は吹いていない」ということ。
不動産や高級品が売れているというのは、日本全体からするとごく一部の現象であって、特に見えないものにお金を使う国民性でないことに変わりはないようだ。特にインナーウエアは、ここ10年、20年の間により実用性の色合いが増しているからなおさらである。

とにかくこの変化の時にアクションをおこすことは欠かせないということで、今回はランジェリーの新ブランドを導入しているインポーターが目についた。

「サリー・ジョーンズ」や「コサベラ」が好評を得ているパリスインターナショナルは、新たに以下2ブランドを導入し、多ブランド体制へ。

正統派エレガンスにモダンなエッセンスを加えた英ランジェリーデザイナーのブランド「フルー(Fleur of England)」。

スペインのトップブランドで、ベルギーの有力企業グループの傘下に入った「アンドレ・サルダ」。


アルテックスはフランスの「レジャビー」や「ミレジア」、ヒットブランド「チェスニー・ビューティ」に続き、昨年からルーマニアの巨大下着メーカーグループ「ジョリドン」、ポーランドの「キンガ」を展開している。
「キンガ」は多品種小ロットのきめ細かい対応と、ブラ上代で8000円(ショーツとのセットでも1万円強)という価格帯が武器となっている。

ヨーロッパでもランジェリー王国といえるフランスやイタリア以外からの勢いが増しているのは市場全体の傾向で、神戸マリーでは、オランダの「LINGA DORE(リンガドーレ)」とラトビアの「V.I.P.A(ヴィーパ)」を導入。

高価格帯ゾーンでは、栄新物産が、フランスのデザイナーブランド「ヴァニナ・ヴェスプリーニ」を導入し、主力の「オーバドゥ」とはまた異なる新しいランジェリービジネスを模索している。

輸入ランジェリーを扱う専門店が激減している昨今、いずれにしても従来のような画一的な卸ビジネスでは成り立たなくなっている。
それぞれのカスタマーといかに出会うか――ブランドに合わせた売り方の開発が急務だ。
 2013/10/09 11:32  この記事のURL  / 
チラ見せ効果のランジェリー
ランジェリー(インナーウエア)といっても、いろいろな役割があるが、最近注目されているものの一つに、アウターウエアとの融合がある。
「見せブラ」のようにこれみよがしにランジェリーをアウターとして着るというのではなく、部分的にランジェリーを見せて、服全体のコーディネイトと一体化した着こなしをするというもの。ちょっと高度なテクニックが必要と思われるかもしれないが、ポイントをおさえていれば大丈夫。

例えば、胸元の大きな開きが気になる服が気になる時に、見せてもおかしくないブラやキャミソールを合わせる――もちろん見せ方の程良いバランスが大切だ。
最近、日本でもちらほら提案されているのは、裾のレースを見せることを意識したスリップなど、レイヤードに活用できるアイテム。
細身のパンツ×チュニックという定番スタイルに味付けするものとして人気が出そう。

もちろん、こういうふうに見せることを意識したものに、安っぽい下着下着したレースはご法度。作り手にも着る側にもそれなりのセンスが要求される。

下の写真は、7月の「モードシティ」会場で出会ったブラジルのブランド、「INTENSIFY.ME」。
デザイナー(写真右)はもともと婦人服のデザイナーだっただけに、ランジェリーのデザインも全体の着こなしのイメージから入ると話していた。
服の裾、袖口、衿元から、さりげなくレースが見えるような、つまりアウターとのレイヤードを前提にしたランジェリー。
ランジェリーがかもしだす微妙なニュアンスが、ファッションの楽しさを盛り上げてくれる。
こういうのを見ると、ランジェリーにはまだまだ可能性が潜んでいると思うのだ。

 2013/10/04 09:25  この記事のURL  / 
プロフィール
武田尚子(たけだなおこ)
ジャーナリスト・コーディネイター

ボディファッション業界専門誌記者を経て、1988年にフリーランスとして独立。
ファッション・ライフスタイルのトータルな視野の中で、インナーウエアの国内外の動向を見続けている。
また、セミナー講師やコンサルタント業務も行っている。
武田尚子プロフィール
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