« 2012年08月 | Main | 2012年10月 »
70年代の風(そのA)
現存するフランスのランジェリーブランドで、最も歴史が古いのが19世紀末創業の「シャンテール」。
その「シャンテール」の往年の銘品といえるのが、1970年に発表されたFeteラインだ。コットンリバーレースが印象的なフルカップの1枚物ブラで、日本からのラブコールによって近年復活している。

同ブランドの日本への輸入販売を手掛けるアイ・ピー・エフによると、多くがまとめ買いされ、このラインが常に売り上げトップで同ブランド卸の7割を占めているという。
古くからの愛用者が中心と思いきや、意外に若い人がファンになるケースも多いらしい。
今見ても古びることないレースの魅力と、フィットの良さが人気の秘密だろう。
どちらかというと、ボリュームのあるバストの方にお勧めだが、Bカップ位でも大丈夫。
シャープなバストラインが出るのが特徴だ。


東京プリンスホテル地下のランジェリーショップで見つけた「シャンテール」のロングセラー商品
 2012/09/26 21:59  この記事のURL  / 
70年代の風(その@)
世界のランジェリートレンドは、確実に「シェイプウエア」の次の段階に来ている。
7月にパリで開催された見本市「モード・シティ」、あるいは展覧会「フレンチランジェリー展」を通して、感じたのは、今、再び1970年代の風が吹いているのではないかということ。
シェイプウエアのルーツといえるのは、プロポーション重視だった1950年代。そのすぐ横には、1970年代が共存しているのだ。

1970年代といえば、「ノーブラムーブメント」の直後にあらわれたランジェリーの改革期ともいえる時期で、スキンカラーのシームレスブラ(モールドブラ)やレーシーな1枚物ブラなどが登場した。いずれもブラを着用していることを視覚、触感的に感じさせないようなものだ。
70年代から80年代にかけてが、ランジェリーの黄金期ではなかったかと私は密かに思っている。

60年代はカラー化が顕著だったが、70年代はヌーディでより洗練された方向に進み、60年代に定番だったガードルが、なぜかヨーロッパでは消えている。
その後、長い時間を経てガードルが復活を見せたのが今回のシェイプウエアのトレンドであった。

今回の「モード・シティ」で見た70年代風のもの(あくまで私見です)を紹介しよう。

写真上は、FLEUR OF ENGLAND 下は、I.D.SARRIERI

 2012/09/26 10:42  この記事のURL  / 
アイデアいっぱいの商品開発
もう7月のことになってしまうが、ウンナナクールの2013春夏の展示会では、自由な発想から生まれたアイデア商品といえるものが多彩に発表されていた。

その一つは、京都精華大学との産学連携プロジェクトによる『バラのブラ』。
丸めて収納するとバラの花の形になるブラジャーとショーツのセット。
下着の入った引き出しがバラ園のように美しければ、きっといい気分になれるはずと、身に着けたところと同時に収納の美しさをポイントにおいた着眼点がユニーク。

このプロジェクトは、同大学プロダクトデザイン学科の学生がウンナナクールのスタッフとともに、次世代のインナーデザインに取り組むという内容で、2011年4月から3カ月間、授業として行った。
その中で最優秀賞を受賞した作品を商品化し、この11月から発売に至ったというものだ。



もう一つ、紹介したいのは、好きな長さにカットできる『パンツンパ』。
これはフリーカットのカットソー素材の両側がパンツになっている筒状のもので、そのまま折り返して2重にしてはくこともできるし、真ん中でカットでしてハラパン(ハラマキ付きパンツ)を2枚作ることもできるし、またパンツ+ハラマキ+ハラパン、またパンツ+ロングハラマキ+パンツでもOKというわけだ。
2415・2625円という価格は、気軽なギフトにもぴったり。
欲をいえば、もっと色柄の種類があると楽しい(次シーズンに期待!)。

こちらは既に8月から「ランチ」ショップやWEBで販売されており、12月までに3千枚の売り上げを目指すという。
 2012/09/25 21:58  この記事のURL  / 
シニア強化に舵を取るグンゼ
グンゼは先週開催した2013春夏物の展示会で、「シニア」(50代、60代)へのシフトを明確に打ち出している。

レディスの「キレイラボ」(これは「シニア」というより「更年期」を対象にしたもの)も相変わらず力が入っているが、驚いたのはメンズにシニアインナーの新ブランド「GRANDFIT(グランフィット)」が登場していたこと。
「50歳からの男の体型にフィットする」と大きくうたっている。

からだの変化を感じるのは、男性も同じ。
50・60代の男性の3割が現在着用している肌着に不満を持ち、8割が加齢による体の変化に悩みがあるということから、この年代に心地よさをデザインしたいと開発されたブランドだという。

背中の出っ張り、腹部の出っ張りや移動によるウエストの増加、ヒップや脚口の筋肉減少に対応したパターン設計、こだわりの綿系素材の採用、さらに加齢を加味した仕様を特長にしている。

この新ブランドに限らず、従来からの「快適工房」や「クールマジック」もシニア層への対応が強化されている。
市場の価格競争から決別するためには、「日本製」という付加価値を強調したい、そのためには「シニア」という大人世代の対象が欠かせないというわけである。
全般に化合繊からグンゼ本来の天然素材に回帰している点も、大人世代へのアピールに役だっている

50代、60代の男性にもっとかっこよくなっていただければ、この国も少し変わりそうな気がする。

 2012/09/19 22:34  この記事のURL  / 
「ルームス」で感じたファッションの今
昨夕、いくつかの仕事を済ませた後、国立代々木競技場体育館で開かれている合同展「ルームス」に行ってきた。
今回で25回目だという。出張と重なり何度かはパスしているが、第1回目からほとんど足を運んでいる。

一度会場に入ると、順序にそって一回りしなければならない仕掛けになっているので、目的をしぼって行きたい人には誠に不便。逆に一つ一つ見ていくと、どうしたって時間が足りない。
日本の現在のクリエーションの様子が分かる展示会なのだが、見る側にとってはエネルギーを要する展示会でもある(特に方向音痴、老眼の私にとっては)。

同展の初期の頃に比べると、出展者は様変わり。
質もセンスもレベルアップしているのだが、特に今回は日本の地場産業関係のブースが充実していたこともあって、全体に小物雑貨が非常に多かった。
それは今のファッションビルなど商業施設の状況に共通している。正直言うと、ファッションの展示会なのに、服の存在感があまりないのだ。

それ以上に、残念なのは、ランジェリーの出展がほとんどないこと。
ジュエリーやシューズやキッズのエリアはあるのだから、ランジェリーのエリアがあってもいいものだが、ここには存在しない。それはそのまま日本のファッションの姿なのだろうと思う。
一つ一つの規模は小さくても、個性で勝負するデザイナー個人のクリエイティビティがファッションの活力になるのに。

ランジェリーは見当たらないが、その代わり、レッグウエアはいくつかある。
出口近くで「proef」というブランドに目がとまった。
レッグウエアといっても、色柄素材感の変化を楽しむソックス類ではなく、プレーンなストッキングにグラフィックなフロッキー加工を施したもの。
若いバイヤーたちが「かわいい!」と商品を見ている。

ストッキングといえば、かつては装置産業といわれて、多品種少量のデザインや個人で作るブランドが入る余地がなかったカテゴリーだ。それが「アンティパスト」「アヤメ」といったデザイナーブランドが着実に積み上げてきたことによって、業界の生産環境も変化している。
しかも、昨年位からプレーンストッキングの人気が再燃していることも、この動きを押し上げている。
ちょうどその前に行った「グンゼ」の展示会で、「若い人たちの間では、レギンス、トレンカの次のステップとして、ストッキングを新鮮に受け入れている」という話を聞いたばかり。

大学時代から靴のデザインを手掛けていたという「proef」の若いデザイナーは、「ありふれたものを違う発想から提案したい」と話していた。
立ったままでの短いインタビューはほとんどかみ合わなかったけれど、これだけは言える―レッグウエアも確実に新しい時代に入っている。

 2012/09/13 09:43  この記事のURL  / 
| 次へ
プロフィール
武田尚子(たけだなおこ)
ジャーナリスト・コーディネイター

ボディファッション業界専門誌記者を経て、1988年にフリーランスとして独立。
ファッション・ライフスタイルのトータルな視野の中で、インナーウエアの国内外の動向を見続けている。
また、セミナー講師やコンサルタント業務も行っている。
武田尚子プロフィール
リンク集
2012年09月
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30
カテゴリアーカイブ
最新記事
月別アーカイブ

http://apalog.com/inner/index1_0.rdf
アパレルウェブ
QRコード
アパレル業界の情報満載の「アパログ携帯版」
右のQRコードで読み取ってアクセスしてください。こちらからも自分の携帯URLを送れます。 QRコード