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セミナー後のコミュニケーション
25年来、定点観測している「パリ国際ランジェリー展」の報告を兼ねて、京都と大阪で、それぞれ恒例のセミナーを実施した。

これは書きものもそうなのだが、発信側としていつも不安なのは、こちらの伝えたいことを読者や聴講者がどのように受け止めてくださっているかということ。
それを知るには、一方的に話をするだけでなく、お互いにコミュニケーションの機会を持つことが欠かせない。
取材もそうだが、とにかく人と話をすることをしないと、本当に必要な情報というものは見えてこないのである。

今回もいくつか興味深い質問をなげかけてくださった(質疑応答タイムに手を上げてくださる方は少ないが、セミナー後のリラックスした中での一対一の会話の中で貴重な意見がうかがえる)。

その1 「SPAチェーンについては、最先端はどのような動きを見せているのか」

あ、痛いところをつかれた。
私が取材を続けている展示会というのは、重要なトレンド発信の場で業界の最先端の動きが見られることには違いないが、それはあくまで製造業(物づくり)の視点からであって、そこには小売業主導への危機感から巻き返しを図ろうという意図が少なからず含まれている。
小売業主導は消費者の味方のように見せながら、デフレや産業構造破壊もひきおこしているように功罪両面があって、私は行き過ぎた小売り主導には危険を感じている。
だが、ランジェリー市場において有力な存在であるSPAチェーンの動きは無視できない。
今、この業界においては、製造業とSPAチェーンの動きが何か遊離しているように感じるのだが、この辺をきちんととらえることは今後の私自身の課題である。

その1 「エコや節電についてはどうか」

「絆」と同様、今の日本でお決まりのキーワードとして度々登場する「節電」はさておき、「エコロジー」の動きはもちろん続いている。
それは一過性の流行りのようなものでなく、長時間継続していくもの。とくに我々日本人は、震災を体験することによって「サスティナブル(持続可能)」の重要性を実感している。
持続可能の肉体をいかにケアしていくか…健康やエイジングの一環としてインナーウエアの大切さが注目されていることはいうまでもない。

その3 「レースが使ってあるものの割合はどのくらいあるのか」

はっきり何割と答えることは不可能だが、次シーズン(2012−13秋冬)は確かにレース使いが増えた。
モールドブラ、シェイプウエア(体型補整下着)と、近年はインナーウエアが非常に実用的かつ合理的なものに偏り過ぎていたので、レースは省かれるきらいがあった。機能性だけを追求していたら、レースなんていうのは不必要になってくる(日本はレース大好きの国だから、どんな量販店の安価なものにもレースが使われているが、海外の量販店などは見事にあっさりしている)。
だが、次シーズンはシェイプウエアでさえ、レースが多く使われるようになっている。
やはり、インナーウエアには実用や合理性を超えたエモーショナルなものが求められているのだ。


いろいろな質問を投げかけてくださった方々に感謝!
 2012/02/28 22:04  この記事のURL  / 
アイテム拡大のシェイプウエア
日本市場にデビューして2シーズン目を迎えるトリンプ・インターナショナル・ジャパンの「シェイプセンセーション」。

世界のトレンドと同様、こちらもアイテムがぐんと増えている。
以下、列記してみると…。

ロングシェイパー
カップ付きロングシェイパー
ショートシェイパー
ハイウエストロングガードル
ロングガードル
ショートガードル
ショートサポートショーツ
ショーツ
ロングブラジャー
ブラジャー
ボーン入りサポートベリーバンド(腹巻)
サポートベリーバンド(腹巻)
ショーツ付きペチコート
ハイウエストペチコート
ハイウエストショートガードル



 2012/02/21 21:45  この記事のURL  / 
未来とクラシックは隣同士
ランジェリー専門誌『インティマ』の「シェイプウエア」調査によると、イタリアで二番目に人気のあるのが「リトラッティ」。
しかし、先日の「パリ国際ランジェリー展」における「リトラッティ」のブースでは、むしろシェイプウエアはほとんど目立たなかった。

その代わり、前面に押し出していたのは、ローマにある服飾大学(Academia del Costume e Moda)との協業によるプロジェクトだ。
同校の授業の一環で、ファッションを学ぶ学生たちに“未来のファッション”をランジェリーで表現してもらったもの。
そのデザイン画と試作品は、同ブランドのブース内をはじめ、製品トレンドフォーラムの中にもディスプレイコーナーが設けられていた。

その取組みからは、単なる機能性や合理性だけではなく、もっと根源的なファッションの魅力を通してブランドイメージを高めたい、新しい才能を発掘させたいという同ブランドの思いが伝わってくる。

同ブランドの2012秋冬シーズンの製品の方は、「プレシャス・モーメント」がテーマ。
機能性を内に秘めながらも、そのテーマの通り、宝石のような輝きを放っている。
(左が製品、右は学生のデザイン画をもとに試作した作品)

それにしても、今回は「リトラッティ」に限らず、イタリアのランジェリーブランドの新しいコレクションからは、古き良き時代の強烈なイタリアンクラシックを感じさせた。
未来を追求すればするほど、クラシックに立ちかえるのかもしれない。



最新ランジェリートレンドについてのセミナーを実施します。
2月28日(大阪)、3月9日(東京)ともに席に少し余裕がありますので、ふるってご応募ください。
 2012/02/16 18:08  この記事のURL  / 
母と娘のブラジャー授業
女性がバストの成長と共に最初に出会う着け始めのブラ、いわゆる「ファーストブラ」に焦点を当てたイベントが開催された。
2月12日「ブラの日」にちなんだ、ワコールのプロモーションイベントで、題して《親子で受けたい「ブラ」の授業》。

前半は、同社をはじめ3人の講師による授業形式。
母親の意識や知識が娘にそのまま影響すること、親子のコミュニケーションが大切なこと、ジュニアのバストは初経を軸に3つのステップで変化する(約3年で大きく変化する)ことなどが発表された。

後半のトークショースタイルでは、歌手の早見優さんが登場。実際に2人の娘を持つ母親の立場から、ブラジャーとの出会い方について語り合った。

最後に掲げられていたのが、「ママのからだが変わる時、娘のからだも変わります」というフレーズ。
つまり、娘のバストが成長する時に、母親も更年期という女性にとっての大きな変化の時を迎えているというわけだ。
両方とも女性にとっては非常にデリケートな精神状態に置かれる時期。ブラジャーというのは女性のメンタリティに直結した存在なのである。

ファーストブラを単独で取り上げるのではなく、女性の一生のサイクルの中でとらえたことに、このイベントの大きな意義があったと思う。

胸のことがやけに気になった自分自身の思春期を、懐かしいような苦いような思いで振り返るとともに、女性のからだというのは結局、一生、たえず変化し続けているのだなあということを実感するイベントであった。

 2012/02/08 09:05  この記事のURL  / 
”パリ”を打ち出す仏ブランド
《シェイプウエア》トレンドがピークに達したともいえる世界のインナーウエア業界。

今回の「パリ国際ランジェリー展」では、老舗フランスブランドも軒並み、《シェイプエア》対策を講じていたが、それ以上に自らの原点やアイデンティティを強調していた。
いうまでもなく、ランジェリーの本家本元のプライドを感じさせる。
フランスブランドが「フランス」や「パリ」を打ち出すのは、今や中国という巨大市場への進出いちじるしい彼らにとって欠かせない武器でもあるのだ。

現代的なフランス女性のライフスタイルをコンセプトに商品企画を手掛ける「シモーヌ・ペレール」では、レトロシックなグループが登場。


「オーバドゥ」のブース前で来場者をひきつけていたのは、バレリーナのパフォーマンス。ブースの中では大きなエッフェル塔の装置の前で、フリルチュールをあしらったMagic Swanグル―プや、エッフェル塔をモチーフにしたIdylle Parisienneグループなど、新作が披露された。


「シャンテール」の2012秋冬コレクションは、すべてParisにちなんだもの。


フランスのランジェリーブランドが集まる協会では、新たにサイトを立ち上げている。
www.lingeriefrancaise.com

 2012/02/06 11:08  この記事のURL  / 
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プロフィール
武田尚子(たけだなおこ)
ジャーナリスト・コーディネイター

ボディファッション業界専門誌記者を経て、1988年にフリーランスとして独立。
ファッション・ライフスタイルのトータルな視野の中で、インナーウエアの国内外の動向を見続けている。
また、セミナー講師やコンサルタント業務も行っている。
武田尚子プロフィール
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